天心vs武尊の地上波見送り騒動にいち格闘ファンの思うこと
格闘技ファンであり、那須川天心や武尊も好きだし、試合だって楽しみにしてます。
それでも、この騒動で発せられるコメントがダメ過ぎだろと、格闘家なら、まずは身内の失態について、しっかりと向き合わないと、という愚痴です。
本文が毒しか無いので解毒剤をお持ちで無い方はブラバして下さいm(_ _)m
那須川天心と武尊の一戦がメインとなるTHE MATCHが地上波での放送が見送られることとなり、これに天心、武尊両名をはじめとして多くの格闘家がコメントをしている。
そのコメントの多くが「金のためではなく」「子供のために」と謳って「フジテレビ」に見送りの撤回を求めるものだと言うことに、はっきりと私は失望しかない。
これらのコメントが如何におかしなもので、道理を外れているかを書いていきたい。
まず、フジテレビが地上波放送を見送った理由は内部情報でもあるためにわからないが、開催が1ヶ月を切った段階での見送りであることと、週刊誌でプロモーターの榊原氏の「黒い交際」が取り上げられた直後のタイミングだったことで、榊原氏と反社との関係が可能性にあることを疑わない方は少数派だと思う。
榊原氏はこれにたいして自身の潔白を弁明し、フジテレビ側もこれを理解したと語ったが、この真偽も不透明だ。
詰まる所、フジテレビとしては榊原氏と心中するリスクを抱えてまで、放送するメリットがないと判断し、その判断を覆すだけの材料がTHE MATCH運営側に無かったという話だと思う。
これを踏まえて、格闘家たちがいう「お金のためではない」とは何なのか。
地上波放送では自分たちにはギャラ以上のお金は入らないし、視聴者も無料で見れるからという理由だろうか。ならば、ふざけてるとしか言えない、公共の電波を使う地上波には莫大なスポンサー料が動いているのは自明の理であるし、放映権をめぐり、運営側も当然支払うべき権料があったはずだ。
視聴者から徴収出来ないぶん、自分たちにはギャラの上乗せがない、だから「スポンサー」は二の次で「お金のためではない」などと言える。あまりにも社会をバカにしているし、視聴者もバカにしている。
「お金のためではない」なんて言うなら、PPVに設定している高額な視聴権利料を廃止して、全て無料視聴で配信すれば良いじゃないか。まあ、そんなことすれば、プロとは呼べないし、そんなものに子供が憧れるとは思えない。
「子供のため」というのも意味不明だ。たまたま見たテレビで憧れて、将来に繋がる、確かにあるとは思うが、なら無料観覧席を用意して招待してはどうか。
そもそもだ、格闘家が先ず言わなければ行けないことから逃げているではないか。
「PRIDE時代に黒い交際で地上波を外され、PRIDEを身売りした榊原さん、あんたホントに真っ白なの」
「フジテレビとの交渉が決裂した責任をとるって、どういう処分をするつもりなのか」
「今回の件を監査するために外部の調査を委託するのか」
「地上波がなくなった替わりを運営側はどう担保するつもりか」
考え得るだけでもこのくらいは言うべきだ。
フジテレビにではなく、運営側、もっと言えば責任が最もあるであろう榊原氏に対する糾弾と、事後策の提案をすべきであろう。
それを「フジテレビさん、全国のちびっこのために見送り撤回してよ、お金じゃないでしょ」って、まるでフジテレビが悪いかのように責任を擦り付けた上で自分たちの果たすべき義務を放棄した文言を垂れ流している。
はっきりと言う。
その姿勢が教育に悪いし、カッコ悪い、全くもって憧れる要素がない。
なにが子供のためだ、子供を方便に使って都合よく自分の主張してる毒親じゃないか。
榊原氏が本当に「黒い交際」があったのかも、フジテレビが何をもって地上波放送を見送ったかも本当のところはわからないが、多くの視聴者にとって、海外では無名だけれど、国内なら一番レベルの総合格闘団体のトップと、今やかつてほどの人気はない、凋落したキックボクシング団体のトップの試合なんて、それほど興味なんざない。
勿論、私を含めたファンは見たいと思うし、なればこそPPVのチケットも売れる。
だが、繰り返すが皆が地上波で心持ちにしてるコンテンツなんかじゃないのだ。だから、不安要素があれば切られるのは当然だろう。
子供が憧れるスーパースターは「世界」で活躍するメジャースポーツの選手で、高額年俸でセレブの仲間入りをする。そんなキラキラした存在だろう。
決して、井の中の蛙でさしたる一般知名度も無いのに「子供のため」なんて言って我が儘いってる御子様では無い筈だ。