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現代転生!異世界人が現代日本に転生する! ……どうやら異世界が前世だったみたいです  作者: 藤明
現代転生・裏 訳あり賢者 現代に転生する

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賢者 前世の力を考える

 それから月日が流れ私は小学1年生になった。


「こっちゃんおはよう!」

「あ、鈴ちゃんおはよー!」


 私は遠くから手を振ってくる鈴ちゃんに手をふり返す。残念ながら、家は近所なのに学区が違うらしく鈴ちゃんとは別々の小学校になってしまった。

 小学生に入ると同時に、鈴ちゃんママからの指摘もあり、私はなるべく小学生低学年に見えるように振る舞いを演じる事にした。簡単に言うと、元気よく、熟語や難しい言葉を使わない!知らないふりをする!だった。保育園が同じだった子からすると突然元気になっちゃった子に見えるんだろうな。


「先生おはようございます!」

「おはよう、元気いいね」


 私は必要以上に元気にふるまってみる。が、周りはもっと元気だった。さすが1年生、有り余るパワーだ!

 ただ、がんばって振舞っても、小学1年生の授業は退屈そのものだった。さすがに元大人の頭脳で挑戦すると拷問のような退屈さを味わってしまった。暇過ぎるので前世の事とか、この世界で得た知識などを頭の中で色々整理する時間にした。


 ただし、図画工作だけはどうしてもダメだった。前世でも絵は苦手だったが、転生してもダメな様だ。隣の同級生の子の方がうまい。私の絵を見て隣の席の七海ちゃんが呟く様に話しかけてくる。

 

「琴音ちゃんって、字も綺麗で勉強凄い出来るのに、不思議だねぇ」

「ほんとだ……それ、何かいてるの?ゾンビじゃないよね?」

「……うさちゃんです」

「……そ、そうか」

「わたし、琴音ちゃんに勝てる事一つだけあってうれしい!」


 くぅ、何故だ!図形なら負けないのに!転生したら普通くらいの上手さになって欲しかった!絵のうまさって魂次第なのだろうか?しかし、ゾンビはちょっとひどいと思う!色使いも多分あってないような……気がする。自分が描くと何が違うかわからないのは何故だろう?


 放課後になった。小学生になると世間からはある程度の自由が与えられるようで、一人で昼間に歩いていても変な目で見られなくなった。それを利用して、一人で図書館にいったり、色々なものを見に行った。

 ママからは「一人の時に変な人に声をかけてられても返事したりしないでにげてね。危ない時は防犯ブザーを迷わずに押すのよ」と教わった。

 前世では子供が一人で歩くなんて考えられなかった。人攫い、無慈悲な暴力、場合によっては魔獣に食われる、なんて事もある世界で育ったせいか、こっちの世界が安全過ぎでビックリするくらいだった。


 私が町を散策していると、ごく稀に魔力を感じる時がある。魔力を使用する魔力感知は使う事が出来ないが、使わなくてもある程度の方向性などは分かる場合がある。感覚を頼りに探してみると、陸上競技場で選手がトレーニングをしに来ていた様でその一人から魔力を感じたようだった。その選手は筋肉量に見合わない機敏な動きをしていたので、無意識で魔力による身体強化をしているのだろうと推測。要するにこの世界でも魔法が使える可能性が高いという事だ。

 私はそれからも魔力を使っている人をチラチラと見かけたが、自然に何かの強化に使っているだけに見えたので、私の脅威にならないと判断した。魔法を試してみたくなる渇望がかなりあったが、使えば私が狂ってしまう事を考えると、さすがに使う事はなかった。

 テストして試せないのがもどかしいが、魔力って、この世界で言う、気とかオーラとかなんじゃないかな?と推測する。火事場の馬鹿力なんて言葉があるくらいなんだから能力強化なんかは無意識でやっているんだろう。


 私は魔力を使えない縛りで前世の力を色々と試すのを封印していたのだけど、魔力を使わない事だった別にやれるのではないか?とちょっと怖いが試してみる事にした。


 1つ目、魔力視、魔力感知とまでは行かないまでも、魔力や精霊などを見る事が出来る技術だ。これは前世である魔族なら生まれながらに備わっている能力。人族なら鍛錬すれば身に付く能力だった。脳の意識の仕方で物の流れを見るのはずなので、魂から魔力を振り絞って使用する必要が無いはずだ。


「あ、見えた」


 陸上競技場でトレーニングしている魔力もちの選手を見ていたらほんのりと光っているように見えた。どうやら成功の様だ。私自身には魔力も使われた痕跡もなく、もちろん邪神の残滓が体から這い出てくる事もなかった。かと言ってこの能力を使えても……今の私の生活環境では意味が無かった。この力んほんのちょっと魔力を込めれば霊魂なんてのも見えるはずだけど、お化けなんてものも全然目撃されない世界だ。使う機会なんてあるんだろうか?


 2つ目、思考加速、前世での前衛で戦う人達の必須スキル。身体能力を大幅に上げると同時に思考スピードも上げないと戦場では一瞬で死んでしまうらしい。なので身体能力を魔力で上げると同時にこちらも精神を鍛錬して使えるようにして行くのだ。達人クラスになると色が消えて動きがゆっくり止まって見えるらしい。らしいと言うのは私はそこまでの境地に至れなかったのだ。最後の闘いに臨んだ仲間達は私以外はその領域に達していたらしく話に聞く程度だった。こちらの世界に来てビデオのスローモーションを見た時に、あ、思考加速の世界じゃない?と思ったのでそちらをイメージすると近い物がある。

 こちらの方は苦労して獲得したスキルだったが、前世である程度出来ていたせいか直ぐに再現出来た。ただ、集中してもちょっと遅くなるくらいで、止まって見えるくらいまでの加速は出来なかった。予想通り魔力を消費していない。こちらの世界でもゾーンと言われる達人クラスのスポーツ選手がたまに入る領域らしいのでおそらく出来ると思ったのだ。

 

 あとは魔力を媒介にした技術ばっかりなので、変わった事はあまり出来なかった。魔力を使えれば、こちらの世界の科学技術を取り入れて使用したらとんでもない事が出来そうだなと妄想を膨らませていく。魔力を使って魔法を使用している人が身近にいないかなぁ……と改めて探してみるがやはりいなかった。つまらないなぁ。


 体育の授業の時に思考加速を試してみたらちょっとずるいレベルで球技が上手くなってしまった。やはりこの世界ではちょっと卑怯になるなぁと実感。だって、前の世界なら使えて当たり前だけど、この世界では使える人が少なく、使える事によって一方的なアドバンテージになってしまう。私は女の子で特に上手である必要が無い風潮なので思考加速は封印する事にした。


 小学1年生は授業が少なく、早めに家に帰れたので探索が終わり家に帰るとママのお手伝いをしていた。身体が120cmに到達し、踏み台があれば家中どこでも手が届く様になった。前世ではあまりやる事が無かった料理や掃除、弟のお世話の手伝いなど色々やってみる事にした。ママが働き出したらものすごく疲れている様だったので出来る限り手伝う事にした。


「琴ちゃん、ありがとう、本当に助かるわ」

「ママ、任せておいて!私、結構出来るみたいよ」

「ほんとに、大人の思考があると小学1年生でもなんとかなっちゃうのね、漫画の小学生探偵みたい」

「寝たら元気になるし、ほんと凄い身体よね!」

「その回復力わけてほしいわ……」

「魔法使えれば分けられるんだけど……ゴメンね」

「あ……使ったら死んじゃうんだから絶対に使っちゃだめよ、私も頑張るから」

「うん、ありがとう……」


 そんなこんなで、保育園帰りのママに週末に買ってきてもらった食材を料理して夕ご飯を作るのが日課になった。固い野菜を切るのはちょっと難儀するが、大体の事が何とか出来るようになった。料理器具も私の記憶よりもはるかに種類があり色々と万能だ。電子レンジとミキサーなんて前の料理人が見たら泣いて喜ぶのではないだろうか?

 もちろん樹のミルクや離乳食あげなどの面倒を見る事も怠らない。私はママになれない事が確定しているんだ。ママの気分を味合わせてもらうじゃないか!と言う気分でなるべく楽しみながら頑張ってみた。

 それにしても1歳前の子供って食べ物をまき散らしたり、よだれとかで色々大変だったんだね。私の小さい時はやっぱり大人から見れば異常だったってのを認識させられたよ。


本作品をお読みくださり、本当にありがとうございます。


たくさんの方に楽しんで頂きたいので、面白いなど思っていただけましたら、ブックマークや画面下にある『☆☆☆☆☆』を押して評価していただけると嬉しく思います!

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小説家になろう 勝手にランキング


ならず者・現代に転生する 
   ~異世界の力に目覚めたので今世では平穏な暮らしを目指す
カクヨムで新作連載中こちらも読んでいただけるとありがたいです。


高校生主人公がならず者の転生者だった話です。


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