なろうしゅはヒーローじゃない
ありふれを見てて気がついたけど、なろうが何故外で受けないか?はかなり簡単だ。これは前も書いたけど、観客型と自己投影型の俺TUEEEの違いだと書いた。そして簡単じゃないのは、じゃ何をなろうの読者は楽しんでるのか?これが分からないんだ。今回は当然それには触れない。くどいから、劇的な変化がない限りもうこれふれないと書いたから。
以前書いた時も気になっていたけど、それ何なの?となる。具体的には映像作品を受動的に見るのと、ゲームを能動的にプレイヤーとして楽しむ違いだとなるけど、だが、俺TUEEEだけに限って言うならもっと簡単に述べられるのにありふれで気がついたなとなる。この作品は結構徹底したところがあるので分かりやすい。
なろうの主人公はヒーローじゃない。コレに尽きる。おおなんだそんな事だったのかとなる。はじめのおかげで気がついた。あの主人公本当にヒーロー像からは程遠いから。あれでも無茶苦茶マイルドにしてあるらしい…。ありふれは海外で受けてるんだけど、その海外ってのが中韓が多くて、どうもアメリカは受けてないほうだと思う。
アメリカはこってこてのジャンプ好きなんだ。僕のヒーローアカでミアがこてこてだけど、ジャンプは基本ヒーローを描く、そのこてこてなのがドラゴンボールだと思う。ゴクウって何して生計立ててるんだ?良く上がってくる話題。何故か?ゴクウはヒーローをやってる部分があるから、その矛盾だと思う。ヒロアカ、ワンパンマンは職業ヒーローを描いたものだから。欧州は分からない。欧州は変な所でオタク気が強いから分からないし国ごとに違うから。
しかも中国も一部のサイトだがありふれ見られてるが評価は低いと。これはとある一方通行も同じで、異世界としてのジャンルから見られるが、見た後の評価は楽しめてるのか?は分からない。一方通行は話しが進むほど視聴数が減っていったらしい。
何度も書くが外に受けない理由は難しくないが、じゃなろうの中で受けてる特殊性は何なのか?はイマイチ分からないから。ただそれに較べて外に受けない理由はすごく簡単だから。何故その違いが生じるか?はさほど難しくない。大多数の人に受ける要素は私もその中の一人に入りやすいからだ。しかも古くからあるからおじさんの私にも理解しやすいとなる。
なろうは世代間ギャップじゃないけどね、作者はおっさんおっさん向けに書いてるので。何故かそれが10代ぐらいにも受けてしまうだけで。
と書いてちゃぶだいをひっくり返す。実はヒーローじゃないなろう主人公は、結果的に見るとヒーローしている。じゃなんで?これは深い歴史になると思う。伝統的に日本のサブカルはヒーローを描かない。何故か?と言うと大人向けへの脱却だと思う。それ妙な文学臭漂う文芸評論みたいなアニメ漫画論になっていたのだけど。
それに対してアメリカは延々とヒーローを描き続けたので結局ヒーローと向き合ってきた歴史が全く違う。それゆえそれに相対するとすると、少年向けで有り続けたジャンプだけがふさわしいとなるんだ。創作としての競争の圧力が全く違うんだ。結果論的にヒーローになっちゃいましたじゃ、観客から見た引きつける魅力に欠けるんだ。
第一線で戦ってきたヒーロー達は伊達じゃないって事。なろうの結果論ヒーローはそれに較べると付け焼刃、にわかと言うにふさわしい。それらと戦える水準に無いから目の肥えた受け手にはなろうのなんちゃってヒーローじゃ全く受けないとなる。以前から中身を見るとあんまり大差ないとスルーしてきたが、洗練された高いレベルって見るとなるほどなろうのヒーロー像じゃ通用し無いと分かる。
ほとんど例外なく受ける俺TUEEEはヒーローかまたはオーバーロードの様なアンチヒーローだと思う。ピカレスクロマンとでも言うか。以前から気がついていたが、なろうの主人公嫌われるのは、普通の人だからなんだ。だから聖人君主と書いて来たけど、何かしっくり来てなかった。そうだヒーローなんだと分かったんだ。
ヒーローを基準とした主人公像からすると、なろうの主人公の普通の人はゲスレベルなんだ。感情論じゃなくて見るとなろう主人公は決してゲス野郎じゃない。高いレベルの求められる理想のヒーロー像からするとうんこ野郎、くそ野郎に落ちてしまってるだけなんだ。
あまりに酷く言われるなろう主人公だけど、そんな酷い人が多いか?と言うと大半は普通の人なんだ。そこからするとアインズ様はやっぱ悪側に振り切れてると思う。逆にそっち側に振り切れてるのは受けるんだ。小役人、小悪党っぽい普通の人の利己的な部分は受けないんだ。今回の事で悪く言われるなろう主人公の擁護も兼ねてる。
虚構の水準とされるキャラクター像が高すぎるだけなんだ。そんなの全く目指して無いからなろう主人公にはヒーローって言葉は重荷でしか無い。描こうとしてるものは私も楽しんでるから分かるんだ。問題は、ランキングの高い位置にある独特の俺TUEEEに求めてるものが良く分からないんだ。
じゃヒーローを描けばもっと受けるんじゃないか?無理だろうね。そういうのは文字表現に向いてない。圧倒的にコミック漫画や映像作品向きだと思う。ただランキングの方向性をヒーローとするような別枠を作れれば可能かもしれない。ただヒーローを描くってのを受け入れてくれる作者がいるか?となる。
やっぱジャンル詐欺が発生するだろうから。ランキングを工夫して、受け手がヒーローじゃないものは面白くても認めないとすれば出来るかもしれない。今のまま単純に全員参加のランキングじゃまず上手く行かないと思う。
今までシンプルに2つの基準だけで考えてきたけど、こうして別枠の条件で絞るのもまた違った刺激を生み出すアイデアになるかも知れない。ただ機能するか?があまりに難易度が高すぎて良いアイデアだとは思えないけど。後根本的にまたランキングかって部分にヒネリが無くてつまらないのもある。