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日本人1

見直ししたかった…


(ガク起きるのじゃ!)


(魔王?なに?)


(ガクが寝ている間に色々あったのじゃ!それよりも早く起きるのじゃ!)


(もう分かったよ、起きればいいんでしょ‼)



まだ体も重く寝ていたいが仕方ない。俺は目を開けて体を起こす。



「何度も言うがその少年の身柄はこちらで預かる」


「だからこっちも何度も言っているわよね?それは理由を教えてくれたらって!どうせガクを逮捕するんじゃないの?だから何も言わないで渡せっていうんでしょ?」


「ん…」


「もうなによターニャ?あ、ガク!」


状況が読み込めないままアリスに抱き着かれたが,今逮捕って聞こえたんですけど?俺なんかやっちゃいました?


「冒険者ガク、俺は冒険者ギルド長のビンクスだ、今回の件でギルドに同行願いたい」


「別にいいですよ?ちなみに今回の件ってどの件ですか?」


 そもそも俺は逮捕とか言葉が聞こえてくるような事に心当たりがない。俺は普通に裏ステージのボスを倒しただけだし。


「ガク…ガクが気絶した後ダンジョン全体が崩壊しちゃったのよ」


「そうだ、今お前にはダンジョン崩壊させた首謀者としてギルドに来てもらいたい」


(ダンジョンが崩壊?確かに裏ステージは最後崩壊したのは覚えてるというか俺がやったことだっけど)


(ガク、私の記憶共有で見せてやるのじゃ)


 魔王の魔法で魔王の記憶が流れ込んで来る。そこでは転移魔方陣で裏ステージから出た後のことが全てビデオを再生するような感覚で俺の頭の中に流れ込んできた。


 魔王のおかげで今の状況が理解できた。


「分かりました、ギルド長さんギルドに行きましょう、ですが今日は疲れたのでまた明日でもいいですか?」


 アリスとギルド長が揉めてるのを遮り俺がそう言う。


(良いのか?逮捕とかされるんじゃなにのか)


(こういうのは、素直に従って後ろめたいことなんてありませんよーってアピールしておいて方がいいんだ、大体ダンジョンを崩壊させた首謀者って言われてもあっちには証拠がないから逮捕なんてできないだろうしね、まあーダンジョンが崩壊したげん原因は俺なんだけどね)


「言っておくが逃げようとしても無駄だからな」


そう言ってギルド長は治療所からでて行った。



・・・・・・・・・


「ニャハッハッハーガッくんはなかなか面白い男なのニャ!」


「ん…」


「ちょっとココくっつきすぎすぎよ、ガク君が困ってるでしょ」


「そうよココ離れなさい」


カナデとアリスがココを俺から離す。


(騒がしいのー私はゆっくりと食事をとりたかったのじゃが)


(まあまあここはアリス達が奢ってくれるって言ってるんだし)



 ギルド長が出て行った後俺達はなぜかアリスのパーティーだというココ、カナデ、ターニャと一緒に食事をとることになった。


 自己紹介も早々に終わらし、カナデ達が裏ダンジョンのことを聞きたがっていたのでアリスと俺で裏ダンジョンや裏ボスのことなどを説明をしたりしていた。


「ニャハハハ、ところでガッくんは星いくつかニャ?」


「ん…気に…なる」


「あーそれ私も気になるかも、それほどボスをソロで倒しちゃうくらいだし最低でも4くらいはありそうです」


「ふっふっふ!なんとガクは聞いて驚きなさい!ガクは昨日登録したばかりの初心者なのよ!」


アリスが無い胸を張って言う。


「ニャハハは?」


「ん…?」


「いやいやいやいや、ありえないでしょ!初心者がどうやって星4レベルダンジョン攻略できるのよ」


「それはねぇー…私も知らないわ」


アリスと俺以外が昭和漫画のノリのようにずっこける。


「だ、だってガクが企業秘密だって隠すのよ」


アリスが俺を攻めてくる。俺は口の中にある食べ物を水で流しこみ


「まあ俺の強さの秘密は教えれないけど、今回のダンジョンで星2になったぞ」


「ガッくんはやっぱり面白いのニャ」


「ん…」


「冒険者初めて二日で星2ってどんだけ規格外なのよ」


「たまたま運が良かっただけだよ」


 ま、狙ってやったんだけどね。


「それよりもガク、明日本当にギルドに行くの?」


「あー俺としては別に悪い事してないしね」


「その件なんですが、一応お父さん…ワールドナイツのギルドリーダーに通信魔石で連絡したら今日中に王都に来てくれるようです、ガクさんのことも何とかするって言ってましたよ!」


「そう、団長が来てくれるなら安心ね!」


「そのーアリス達のギルドワールドナイツってそんなに凄いの?悪いけどそういうの疎くてさー」


「一般人でもワールドナイツを知らない人はなかなかいないわよ?いいわ教えてあげる!ワールドナイツは現在ある85あるギルドの中で第3位のギルドなのよ!団長も個人ランキング2の実力者なのよー」


(それは一度戦ってみたいのじゃ!)


「そして団長はカナデのお父さんでもあるのよ」


「へーまあなんとなく凄いギルドだってことは分かったよ」


(あと魔王絶対に戦わないからな)


(ほほーそんなこと言ってもいいのかの?ガクの世界ではそれはフラグではないか?)


 俺は今のやり取りがフラグになってないことを祈る。


「それで今夜なんですけどお父さんがガクさんと会いたいって言っていたのでが時間はありますか?」


「あー晩御飯奢ってくれるなら」


こうして俺はワールドナイツの団長とやらに会うことになった。


......

 そして夜になり俺は待ち合わせ場所に向かう


(どんな猛者か気になるのー)


(魔王言っとくけど俺的には魔王が期待してる程強くないと思うぞ)


 アリス達には悪いが、所詮魔王に比べたら大した実力ではないだろう。魔王は百層クラスのボスを4体同時に相手ができる程強い、だがそもそもダンジョンを83層までしか攻略できていない人類に魔王に勝てる実力者がいるとは思えない。


 そして待ち合わせの場所に着く。アリス達四人の他に男女二人がいる。


 眼鏡をかけた男が恐らく団長で女の方はよくわからんがなんとなくカナデに似ていた。


「あ、ガク!団長この子がさっき言ってたガクです」


「どうも、ガクです」


俺は軽く挨拶をする。男は俺を観察するように見ていた。


「聞いているとは思うが俺はワールドナイツのリーダー、慎二 柊木(ヒイラギ)だ、こっちは妻の陽菜(ひな)だ」


(ほー珍しい名じゃの)


なんとなく察しは付くが俺はあえて言わない。


「悪いがカナデ達は下がってくれないか?ガク君とヒナとの三人で話がしたい」


アリスは少し不安そうな顔をしていたが素直に引き下がっていた。



 元から予約していたのかお店の個室に通され俺達は向かい合う。


「あらためて初めて、ガクさん!出来れば苗字も教えてほしいな」


ヒナさんのその言葉で確信に変わる。


「舞倉 ガクです。貴方たちもこの世界に来た日本人ですね」


「やっぱり!カナデの話を聞いてもしかしてと思ってたけどそうなんだね!」


(なんと!ガクの故郷の人間か!)


 あった時から日本人っぽいとは思っていた。そして自己紹介の所でなんとなく察した。


「お前も神とか名乗る奴に無理やりこっちに送られたのか」


 神?いや魔王ですけど?とは言わない。


 流石に魔王に召喚されたなんて言ったら最悪ここで戦わなくてはならない、かも知れない。この人たちがどういう目的でダンジョンを攻略しているかは分からないがダンジョンを攻略している以上魔王とは敵対しているのだ。


「まあそんな感じですね…ちなみにヒイラギさん達はどんな感じでこっちにきたんですか?」


 話を合わせつつこっちに質問が来る前に気になっている事聞く。


「私たちがこっちの世界に来て20年程立つんだけどね…


ヒナさんの話を静かに聞く。

次回ヒイラギ達の話です。

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