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異世界召喚

薄暗い部屋の中、パソコンのブルーライトを浴びながら少年はゲームにのめり込んでいた。

「ふぅーこのランカーも大したことないな。この程度のトラップを踏むなんて…まあこれで俺のランクがやっと1位になった。」

ゲーム画面にはyouWinの文字と反射した少年の喜ぶ顔が見れた。



少年がやっているゲームは通称「ダンジョンクラフトクエスト」と呼ばれるオンライン対戦ゲームである。 このゲームはダンジョンを攻略する攻めのプレイヤーとダンジョン内にトラップやモンスターを配置する守りのプレイヤーで別れて対戦してランキングを競い合い、そして攻め側はダンジョンのトラップやモンスターを掻い潜りダンジョンボスを倒せば勝ち、逆に守り側は攻めプレイヤーの行動を読みモンスターを動かして戦わせたりトラップを踏まえて倒したら勝ち、この単純ルールで初心者でも簡単に出来る事でリリースされてから約一年で国内でも賞金が出るほどの大人気オンライン対戦ゲームになっていた。




「このゲームをクラスの奴らに勧められて一カ月だけど、もう守り側の方は極めたな、攻め側の方が人気で攻め側のランキング圏外だけど…今度大会に出てみようかなー」

そんな言いながら大会のホームページを眺める、


「大会優勝賞金1000万円か〜しかもトップ10でも100万円、これは出て損はないな」

俺は直様ホームページから大会エントリー欄から個人情報を入れていく。


5分程の作業で全て終わり大会にエントリーができた。だが俺はそこで部屋が明るくなっている事に気がつく


「あれ?電気がついてる?」


だが上を見上げても電気がついている様子はない。時刻は深夜一時、当然カーテンも閉めていて外からの光でもない。


不思議なことはまだ続く


「やべーこれが睡眠不足ってやつなのか……床に魔法陣みたいなものが描かれてんだが、とうとう幻覚まで見えてきた。おいおいなんか光まで強くなってきたし逃げたほうがいいのか?」

 

真剣に部屋から逃げ出そうか考え始めた俺が椅子から立つとそれは起きた。

目を開けていられない程の光が部屋を一瞬にして包み込む、直後少しの浮遊感を感じ俺は部屋から消えた。






「ん!?」

突然の出来事で俺はまだ混乱していた。


謎の光で目を閉じて、光を感じなくなったと思って目を開けると小学生くらいの‘‘ツノ’’の生えた美少女?が目の前で椅子に足を組んで座っていたのだ。


「エドワードよ、これは成功か?」


透き通るような声で俺は目を覚まし、考えを巡らせる。


お、落ち着けー俺…ゲームでも冷静になることで瞬間的に物事を観れるようになってたんだ、とりあえずここは冷静に観察することが大事だ。


「はい。魔王様…おそらくこの者がそうかと」


 魔王と呼ばれた美少女はふむと一言いい俺の頭の先からつま先まで見ながら黙ってしまった。



                    ・・・・・・・・・・



何とも言えない空気に耐え切れず、俺はもう答えが出かかっている質問を投げかける。


「ここは、どこですか?俺は部屋にいたはずなんだけど…」

「魔王城じゃ!」

「え?」

「だ・か・ら魔王城と言うとるじゃろうが!」


こいつ馬鹿なのか?俺がラノベやアニメ知識を持っていなかったら絶対に意味わからんからな!俺が求めていた回答はこんなんじゃねーよ!普通異世界召喚ってのは「助けて下さい勇者様」とか魔王側なら美少女魔王とイチャイチャしながら経営面で助けて的な感じの事とかあるだろ!確かに目の前の魔王は美少女だ!だけど今の反応で分かった。魔王こいつは丁寧さが足りない。


 いやいきなりですよ?俺だって異世界に召喚されたらなーとか、異世界に転生しないかなーとか考えたりして備えていたけど、ファーストコンタクトがここどこ?→魔王城だ!って自信満々に答えられても…しかもエドワードとか言う羊っぽい顔の奴がうんうんと頷いているのもまた俺の怒りゲージをあげた。


「いやーそういうのではなくてさ、俺が聞きたいのは俺を召喚した理由なんだよね」

「ん?召喚理由?そんなことは主を召喚時点で分かっているだろうにおかしなことを聞くのう」


 サッパリわからん!んー自分で言うのもなんだけど俺は普通の男子高校生だぜ?特別な能力も持ってないし頭も平均並だしな

 そんな俺を召喚する理由っていったい?


「あのー真剣に召喚された理由がわからないんだけど」

「仕方がない、エドワード説明を許す」

 

そこからエドワードの一時間半の説明を聞き、ようやく俺が召喚された理由が理解できた。


「つまりこういうこと?魔王城はダンジョンによって守られていて、そのダンジョンを守るために強力なモンスターやトラップを仕掛けたはいいが、凶悪と化したダンジョンに人間が誰も入らなくなったことでダンジョン経営が出来なくなった。そこでこの問題を解決出来るやつという何ともアバウトな召喚魔法で呼び出されたのが俺ということなのね」

「そうですねー多少違いはありますが大体はその解釈合っていますね」

「あれ、そういえばあの魔王は?」

いつの間にか、魔王がいなくなっていることに気が付いた。

「魔王様ならおやつの時間になりましたので」


 とことん勝手な奴なんだなあのロリ魔王は、勝手に人を召喚しといて自分はおやつなんだもんな。

こうして俺の異世界ダンジョンクラフト生活が始まろうとしていた。


ドン‼!勢いよくドアが開かれると魔王がたずねきた。

「そういえばお主名何という!」


マジで今更だなその質問、俺はもう聞かれないものだと思ってたわ


舞倉まいくら ガク、それが俺の名前だよ」






初投稿です!よろしくお願いします。

次回投稿は未定です


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