◆甲子園の文武両道◆
30年続いたと言われます平成の時代に、当時、部活動と呼ばれていた活動が異常なまでに肥大化し、学生の学習や日常生活が忙しくなりすぎているのではないかという意見がマスメディアなどで取りざたされておりました。
その後、永楽5年に課外活動実施基準という法律が施行され、部活動と呼ばれていた活動は「趣味タイム」と名称を変更し、原則活動は、週3日以内とされ、土曜日および日曜日の活動は禁止とされました。
全国大会と呼ばれていた大会も、幼稚園から大学院まで順次廃止されました。ただ、太平洋戦争以前から続く、夏季の高校野球大会(甲子園)だけは存続させてほしいとの声が多く、いずれ廃止されることを前提に、米亀12年の今日まで続くことと相成りました。
永楽8年に道州制が施行されてから、甲子園に出場する高校は北海道、東北州、関東州、甲信越州、東海州、北陸州、近畿州、中国州、四国州および沖縄九州からそれぞれ1校ずつ、計、10校が甲子園に出場することと相成りました。
試合は、ダブルヘッダーを前提に実施いたしますので、3日間で優勝校が決まることとなります。野球は明治時代から日本において人気のあるスポーツで、平成の世に一時期停滞していたこともありましたが、米亀の現在でも引き続き人気があり、プロ野球も健在であります。ただし、平成の世で、一人のピッチャーの連投による過負荷が問題視され、幼稚園生から大学院生の学生が実施する野球は「学生野球」と名称を変更し、ルールも大幅に変更されることと相成りました。
変更された内容はこのような感じです。まず、ピッチャーは1イニング(3アウト)以上投げてはいけない、などがあげられますが、一番大きな変更点は偏差値を導入したことです。偏差値とは、永楽の世に廃止されたセンター試験のような5教科の筆記試験を州大会前に実施し(これはいまだにセンター試験と呼ばれています)、その偏差値により打点が変動するというシステムです。この偏差値とはこの仕組みの通り、出場する学校の偏差値とは関係なく、選手の係数となり、「打点=打った選手の打点×打った選手の偏差値の二乗」となります。たとえば偏差値30の選手が満塁ホームランを打つと4×30^2=3600点となります。また、偏差値75の選手がスクイズで1打点を獲得しますと、75^2=5625点と相成ります。一事が万事このような感じと相成っており、女子部員の打点はさらに7倍となりますので、偏差値75でのスクイズですと、75^2×7=39375点となります。守備側のエラーの場合も打者の打点となるようになっております。
米亀12年の甲子園では大会3日目、決勝戦が執り行われ、15期連続出場で米亀10年の優勝校である近畿州代表の紫式部国際学院大学付属纏向高校(通称紫式部)と初出場の甲信越州代表の州営オックスフォード大学付属ねずみヶ丘高校(通称ねずみヶ丘)の対戦と相成りました。
ここで、両校の紹介を簡単にさせていただきますと、紫式部国際学院大学付属纏向高校は旧奈良県の纏向にあります普通科高校です。紫式部国際学院大学は旧京都府にありまして、スポーツプロフェッショナル学部とデジタルゲームアトラクション学部とゆとり学部の3学部で構成されています。米亀3年に経営難に陥った旧紫式部国際大学と旧ゆとり学院大学が統合された新しい大学で、紫式部国際学院大学付属纏向高校のほとんどの学生がそのまま紫式部国際学院大学に進学する模様です。永楽時代はとても荒れた学校としてニュースで取りざたされておりましたが、紫式部国際学院大学の教員が高校に出向し、最近では事件などが減ってきていると評判の学校です。紫式部国際学院大学付属纏向高校の注目の選手は抑えのエースピッチャーの田中将軍君(27歳)とDHの田中女王ちゃん(31歳)の兄妹です。兄妹で2年前まで土木工事の仕事に従事しておりましたが、幼稚園から大学院まで学生時代なにも達成していなかったことがコンプレックスとなり、一念発起して紫式部国際学院大学付属纏向高校のAO入試を受けて野球部の門をたたきました。AO入試ではアーク溶接の技術を披露したとのことです。持ち偏差値は将軍君33、女王ちゃん34と低迷していますが、土木工事で鍛えた運動能力で頑張ります。
対します、州営オックスフォード大学付属ねずみヶ丘高校は旧富山県にあります。教育県として名高かった旧富山県に日本一ノーベル賞に近い高校として、アメリカの超名門オックスフォード大学の付属校として高岡市に州営高校として作られました。学生の約七割は中国人でほぼすべての学生がオックスフォード大学に進学します。最近はやりの遺伝子工学により天才同士の受精卵から生まれたデザインドベイビーが約9割を占め、ほとんどの学生が幼稚園時代に微分積分をマスターしているといわれている所存です。チームの平均持ち偏差値は104です。注目選手は北朝鮮出身の代打の切り札、朴労働君(12歳)で持ち偏差値は120、身長190cm体重90kgで、IQ500で平壌バイオテクノロジーセンター生まれです。
当日の試合結果は次のように相成りました。平均年齢26歳と体力運度神経が充実している紫式部国際学院大学付属纏向高校の一方的な展開となり、満塁ホームラン7本を含め、37975点を先制しました。しかし、九回裏、州営オックスフォード大学付属ねずみヶ丘高校は先頭の朴労働君が振り逃げで出塁、田中将軍君が動揺し、暴投をして朴労働君が3塁へ。ここで、州営オックスフォード大学付属ねずみヶ丘高校は代打の切り札、北朝鮮出身の超揚々(ちょう・うぇいうぇい)ちゃん(13歳・偏差値120)が登場。バントの練習しかしたことがないという、色白のメガネ少女は当然スクイズ。動揺した紫式部国際学院大学付属纏向高校はアウトカウントとスクイズ警戒を間違ってしまい、スクイズが成功。1×120^2×7=100800点を取得し、サヨナラゲームとなり、州営オックスフォード大学付属ねずみヶ丘高校のトリプルスコアで圧勝かつ初優勝と相成りました。ヒロインインタビューで超揚々ちゃんは「野球の事はよくわからないけど、みんなが喜んでくれてよかった」と語りました。涙にくれる準優勝、紫式部国際学院大学付属纏向高校3年の田中兄妹は「大学へは進学せず留年して来年こそは優勝します」と語りました。解説の元ゆとり学院大学大学院・野球部の広川騎士さん(80)は「ことばにならない」と今大会を締めくくりました。




