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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

悲しいお話

生きる意味

作者: 深瀬 月乃

鏡を見た私は、自嘲的に笑った。


「ひどい顔…。」


まるで、ホラーゲームに出てくるゾンビみたいな顔だった。


目の周りは、紫色の斑点が出ていて…首には茶色になった人の手形。


そう、私はさっき母親に首を絞められたのだ。


私、原田 結衣は中学2年生である。


何故、首を絞められたのか?


母親の言う事を聞いていなかったから…。


私は、小さい頃から母親を怒らせてきた。

自分には、そんなつもりはないけど…怒る母親。


首を絞められたのは、初めてだったから苦しかった。


抵抗しようと思えば、出来たはず。

だけど、出来なかった。


出来なかったのは、母親のあの言葉。


『どうせ、後悔も何もないっちゃろ!?』


私には、後悔する事なんて何一つなかったから、答えられなかった。


このまま死んでもいいかな…と思った。

意識が飛びそうになった時、母親の手が緩んだ。


その瞬間、私はリビングを逃げ出して自分の部屋へ走って行った。


そして、今に至る訳なんだ。


生きる意味なんて、私にはない。


母親を殺人犯にする訳にはいかないから、自分で死のうと思う。


夏なのに、長袖のシャツを着ていた私は、一気に袖を捲り上げた。


左手首には、カッターで傷付けた跡がたくさん並んでいた。


いつもより、力を込めてカッターをひいた。


そして、切った所から一気に血が溢れ出た。


これで、やっと死ねる…と思いながら、私は絨毯に倒れ込んだ。


生まれ変わったら、生きる意味が欲しい…と最期に思った。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  少女は母に依存しているように感じます。 [一言]  生きていてもしょうがないと思うことはあります。
2016/07/09 11:11 退会済み
管理
[良い点] 生きる意味。 難題ですが、それをみつけるために生きていると考えることができます。 目の先の喜怒哀楽に翻弄されるでしょうが、それを乗り越えた先に安寧があるのではないでしょうか。 夢を見てくさ…
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