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14：麻薬組織4
輸送機ＡＮー３２のエンジンが爆音を轟かせ、起動する。
ホセは、輸送機の前で部下二人に相対していた。
「後のことは任せるぞ。ロス・セタスの件は、追って連絡する」
プロペラの回転数が上り、徐々に風が巻き起こり、ホセの帽子がはためいていた。
「はい、お任せください、ボス。どうぞお気をつけて」
リカルドは、風に負けまいと声を大きくし返事をする。
「ひへへ、作業員どもはうまくこき使っておきますわ」
マルコスの返事は、従っているように見えて、裏が読めない。
ホセは、帽子をかぶり直し、頷いた。
そして、リカルドと握手と抱擁を交わそうと、一歩歩みよった。
