第二話
朽ちた太陽神 著作。
<神羅side>
カランカラン♪(ドアが開く音)
「あ、いたいた!遅れて悪いな。」
「遅い。兄さんが遅い所為で、俺の時間が三分無駄になったんだよ。どうしてくれるのさ?」
「三分くらい何てことないだろ。」
はじめまして。俺は、柊 神羅。
で、そっちの男(弟)が、柊 礼羅。礼って呼んでる。あと、俺のことは、神とか呼ばなくていいから・・・。
で、今日は礼の要望より、一緒に美味しいケーキを食べに来たわけ。
「まぁ、兄さんの奢りだろうし、今回は許そっかな。何種類か頼んで半分こしよーよ。」
「おかしいだろ。自分で払え。」
・・・えっ?半分こってマジか。計算してるわけではないよな。無自覚だよな?
この天然タラシが。俺のこと、殺しにかかってきてるよ。
「兄さん、顔キモいよ。」
「普通だ。・・・もう決まったよな?さ、頼もうぜ。」
二十分後・・・
「―――さん。兄さん!」
「あ?」
「何ボケてんの?今始まったことじゃないから、気にしないけど。」
「うるせーよ。で、何だよ。」
「何で食べ終わったのに、ずっと座ってんのさ。早く帰ろ。ド〇クエ進めないと・・・。三分無駄にしたから・・・。」
「はいはい。じゃ、帰るか。」
店員「ありがとうございました。」・・・俺が払った。
カランカラン♪
こっちは表通り。で、北の方からが、裏町って呼ばれていて、ちょっと、暗めなかんじ。あんま行かないから知らないけど。
「うわー。今、チラッと向こう側で人形みたいな子がいた。誰だろ?金髪のちっちゃい子。」
礼ってそういうのが好きなのか・・・?
「へー、俺は見てねーな。見たかった。」
「なんか、ポ〇ケモンに出て来るキャラにそっくりだった。」
・・・なるほど。そういうことか。
気にした俺がバカだった。ホント、礼って残念だよな。中性的な顔でキレイだし、頭もいいのに・・・。
何故、こんな残念なゲーマー男に育ったんだ。
お兄ちゃんの苦労は、まだまだ続く・・・。
<礼羅side>
こんにちは。はじめまして、柊 礼羅、十七歳です。
隣にいるのが、俺の兄(双子)の神羅兄さんです。
何か、いきなりニヤニヤしだして、キモいところもあるけど、顔は別に悪くないかな。
顔が似てるらしいけど、よくわかんない。ま、さわやか系でスポーツ万能だし、優良物件か。俺とは逆だな~なんて。
ごめん、ド〇クエ進めなくちゃいけないから、もう行くわ。
イメージは二人とも残念イケメン兄弟。他人から見ると完璧イケメン兄弟。