特殊能力に関する雑談
お久しぶりです。27:30です。ふと名前を変えたいと思いましたが妙案がないので募集します。
さて、異能力系バトルによくあるモノとして、「属性」というものが存在します。基本的には「火」「水」「土」「風」の四属性や、「氷」「雷」「光」「闇」などを追加した八属性なんかが多いように思います。近年の漫画では鬼滅の刃や桃源暗鬼などが代表的な属性のあるバトル漫画でしょう。
これらの属性には基本的に「向き不向き」があります。古来からの呼び方で言えば「相剋」ですね。火は水に消されるや、水は電気に弱いなど、ある程度現実的に解る相性があります。
この属性の相性に打ち勝つような展開になると、ただの相性ゲーとは化さず、多様な描写が可能になります。
今回の論旨は、この属性の範疇を超えてしまう作品が極偶に存在するという話です。
例えば、「火で槍を作る」というものがあったとします。持ち物を燃やして火の槍にするなら、それは火で行える且つ、火を操る属性主の技術・芸等なので違和感もなく受け入れることが出来ます。しかし、"急な説明や描写のないまま"、なんの媒介もないまま、火が当たり判定を有して槍の形状を取るというのは、「火って触れない」という違和感になります。「ではその槍は硬度はあるのか? 耐久度はあるのか? 弾性はあるのか?」といった余計な思考を生み出させる余地を与えるのです。
これらは事前に説明されていれば、「その世界ではそういう力学が働くのか」と飲み込めますし、世界観の奥を作る良いスパイスになります。しかし、急にそのような技が繰り出され、または後出しの説明されることは甚だしい違和感になります。そして何より違和感が甚大なのは、その違和感に作中人物が無反応なことです。
"火が槍の形になった"ことに対して、作中人物は予め了承しているように話が進むことは、読者が置いてきぼりになり、又は作者の間接説明を履修しているだけになるのではと考えています。
"火が槍になる"ということが可能な世界で、"何かを媒介に武器化する"ことや、"なんらかの条件で当たり判定を作れる"、そして"そもそも当たり反対があるであろう属性"なら読者も考察という形で話を飲み込み、作中人物も、無反応であってもさほど気にならず、上手く使えば作中人物に戦略や思考ロジックを描写出来るきっかけになります。
無論、"火が槍になる"程度の範囲なら、まだマシと言えるでしょうし、上記の例はオーバーに表現しました。しかし、この抑制や範疇が拡大していき、"この属性は本当にそれをして良いのか?"という段階になると、それは「属性モノ」で始めた世界観に綻びを設けてしまいまし、作者側がその生み出した例外を形骸化させることにも繋がることがあります。
属性モノとは手の出しやすい領域且つ、人間が成長し経験する中で必ず見る自然の摂理なのであらゆる作品で登場させやすい属性です。今回の前提はバトル漫画ですが、ラブコメであっても、「ツンデレ」「後輩」「甘々」など数多の属性があります。この場合であっても"その属性の範疇"を超えて仕舞えば、「ツンデレってこういうことをするのか?」という余計なカノンを作ってしまうのです。
次に当方が共有したい話として、「魔法」でも「気」でも「魔力」でも「呪力」でも「アイテム」でもなんでも構いませんが、そういった「属性」が要になる能力にプラスして、「スキル」という第二の能力が存在しているという件です。
シンプルに「この作品はどの能力を見て欲しいのか」が判らなくなるのです。スキル系ならスキルオンリー、属性系なら属性オンリーである方が、読者には解り易く、作者には世界観が作りやすいです。
当方が大捻りした曲者である為仕方がない部分ではありますが、「魔法が存在している世界になんでスキルという魔法かも不明な独自体系が存在するのだ」という疑問が生じます。当方が以前掲載していた作品もそれを行なってしまっており、後々から作品に矛盾を生じさせていったという苦い経験があります。
"別々の体系に見えて実は大元が同じだった"程度なら整合性も後から取れますし、余白が多いので扱いやすいです。しかし、ことスキル系に関しては、「そのスキルを生み出してるのは作者という名の神か?」「魔法とスキルの違いは?」「作中世界ではスキルを学問している人物や団体はいないのか?」という疑問がわんさか生まれます。
ある程度の説明ができれば良いのですが、「魔法」も「スキル」も当方ら規定世界には存在しない為、1から神話を作るような労力を要します。
作中世界に能力は1つまでという制約を設ければ、とても楽と言えます。複数出すにしても、"種族によって異なる"などの理由や、かなり難しいですが、"転生した主人公は例外"とするのも手と言えます。
鬼滅の刃などは確りとこの点を克服しており、「鬼という種族は血鬼術という能力」が使え、「人間という種族は全集中の呼吸という能力」が使えるという、異なる体系の能力を異なる種族に与えている為、読者にとっても解り易く、作者にとっても作り易いのです。ここに謎の特殊能力を投入して、根本原理さえ異する要素が出てくれば、もう訳がわかりません。
つらつらと駄文を打ち込んできましたが、今回の当方の主張のまとめとしましては、「特殊能力を設けるには、最低限のルールが必要」という話です。
なにも「今件の当方の主張が全て正しく、これを守れていない作品はダメだ」といいたい訳ではありません。当方は、読者や作者の負担が増えることがあると言いたいだけで、その負担が全く楽であればなんら問題ではないのです。
今回は当方の反省を書いた雑談でございました。




