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エピローグ:15 とても有機質なグリーンとの再会

七年前はそんなキャラじゃなかったろ。

久々に再開したヴェルデの感想はそれにつきた。

なにか伝えたいことがあるなら。

ヴェルデ、頼むからあの不愛想な表情にもどって喋ってくれ。

「ホント偶然ですね。そうだ再会を祝ってなにかおごりますよ」


「実はヴェルデ、この店の常連なんだ」


「は、はは」


もう帰ろうかと思っていたのに。


こうなっちゃ。


帰れねえような。


なんか組織のAIとか群青竹さんの過去の話に出ていたし。


絶対監視されているだろ。


絶対偶然じゃないだろ。


「マスター、あっちのテーブル席で彼とお話ししたいんですけど、よろしいですか」


「構わんよ」


「やった。じゃあ行きましょうか来人さん」


「はい」


オレの意見は聞かないのか。


というか下手に反論するのもな。


流石にここで超能力は使わんだろうが。


群青竹さんのいる手前、この場のノリにも合わせないといけないし。


参ったな、こりゃ。


「どうしましたか。ほら、早く座ってお話ししましょうよ」


明るい表情で、キラキラした笑顔で。


ヴェルデはオレに席に座るように勧めてくるんだが。


いや、本当にどうした、アンタ。


前はそんなキャラじゃなかったろ。


抑えきれないツッコミを無理やり我慢して。


彼女のいるテーブル席の椅子に座った。


テーブルの位置的には店の隅で。


窓際席になっていて外からも見える場所だ。


「さてと」


オレが席に座ると。


ヴェルデは右腕に巻いたスマートウォッチを操作しだし。


すぐにその端末から音声が鳴った。


『EB発動。鎖巻きの真実スループルーフオン』


「今の起動音も含めてこちらの会話は全て別物として周囲の人には聞こえます」


「便利ですね」


「マイクとかの機械にも対応していますし、これでマスターや他のお客さんが来ても気にせず喋れますね」


「は、はあ」


そうなんだ。


いや、感心して良いのか。


「あっ、その顔はもしや信用していませんね」


「いや、そんなつもりはないです」


「じゃあ、信用を得るためにワタシの組織とEBの正式名を言います」


「えっ、ちょ、待って」


信じてもらうためだからって。


そんな、あなたの所属している。


秘密結社みたいなところの名前言ってもいいわけ。


むしろ、聞いたオレが始末されるんじゃねえのか。


困惑するヴェルデはオレにお構いなしに。


独りで話をどんどん進めていく。


「あの日の取引の延長です。絶対他の人には言ってはいけませんよ」


「あっ、えええ」


完全に向こうのペースだ。


頼むからやめてくれ。


「組織名はSEVEN。Secret.Everything.Void.Erasing.NetworkでSEVENになります。秘密を全部消しちゃう組織って意味ですね」


「へえ」


「EBはEffectBlowの略になります」


「はあ」


「基本的には日用品とかにカモフラージュして使っていますね」


「ほう」


「最近だとスマホやスマートウォッチのアプリにしているのでとても便利です」


別に聞きたいわけでもない。


ただ、面白そうな感じではあるけども。


というか、なんかヴェルデの奴。


立ちあがろうとしていないなか。


何をするつもりだ。


「ではでは、今の会話がマスターにどう聞こえていたのか確かめに行きますね」


「ちょっと待った」


もう限界だ。


席を立とうとするヴェルデに。


オレは右掌を前に出し。


強引に彼女を引き留めた。


「もう充分あなたを信用できましたし、あなたの組織の名前も言いふらしません。だから、群青竹さんの所に行かないでくれますか」


「本当に?」


「はい。それともう一つお願いがあるんですがいいでしょうか」


「なんです」


「できるなら、七年前のあのぶっきらぼうな感じでオレと会話できませんか」


「……あなたがそれを望むなら」


明るい表情や雰囲気から一転して。


とても無愛想な顔にヴェルデは切り替わった。


これだよ、これ。


この無機質な感じと。


ちょっと威圧的な態度。


普通にコミュニケーションするなら。


ダメ出し食らうもんだろうが。


あんたにはこの感じで話してもらわないと困る。


「この星での友好的なコミュニケーションを取るための人格なのでしたが、あなたには逆効果でしたか」


「別人と話しているみたいで戸惑いしかありません」


「組織外だと多くの人から反響が良いのに」


普通なら人懐っこさもあって。


それでいいんだろうけど。


オレの前に限っては。


お願いだから無愛想な感じでいてくれ。


「とりあえず、こうして話をしに来たってことは何かオレに伝えに来たんですよね」


「まあ、それはそうですね。あっ」


『EBオフ』


唐突にスマートウォッチのボタンを押すと。


ヴェルデは席を立たない代わりに。


群青竹さんに示すように右手を挙げた。


「注文するのを忘れていました。好きなの頼んで良いですよ」


この人、なんか抜けているな。


というか、オレさっきまでコーヒーとか結構飲んでるし。


きっとヴェルデはなにも飲食しないだろうし。


ケーキ系があればそっち頼もうかな。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

最新の活動報告にも記しましたが、完結が予定よりも延期します。

詳しくはそちらに記しましたので一読いただければ幸いです。

完結を引き延ばしてしまい申し訳ございません。

心苦しい中での告知となりますが、次回更新は7/1の17:00の予定です。

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