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86 龍様とグリ様のおかげ

神様たちが作って下さった篭手と武器の説明を神獣様達から粛々と受けているレイさん。

もう既にやらかした後なので冷たい石の床に正座して、神妙な面持ちで聞いています。


『グリ様、龍様、このブーツにも仕掛けがあるのですよね?』

普通の篭手にしか見えないのにこの高性能!の篭手と共に渡されたブーツ。普通に見えて普通じゃないのは当たり前!!


『当然だろ?それも土台は俺様の皮だぜ。もうそれだけで防御力は完璧だぜ!それに水の上だろうが、空の上だろうが歩けるしな!』

『はい?』

龍様何を言って?水の上?空の上?

『ああ!あったり前だろ?どこだって歩けるぞ!あ、もちろんこれからレイには浮遊や飛翔の魔法も覚えてもらうだろうけどな』ふふん!

いえいえ!きっと当たり前じゃないですよね?それに私だけ歩けても仕方ないかと?もしや同じ性能のものをエルフちゃんたちにも!?あの二人じゃ恐縮しちゃって受け取らないんじゃ!?


『そうだな。あと、レイが教えてくれた仕込みナイフも付いてるぞ。踵だけじゃなく爪先にもな』

『あらあらまあまあ⋯⋯』

アニメなんかで捕まってロープなんかで縛られた時に、踵からジャキッと出てくる刃物で見つからないように切って脱出したりするのよ。なんて話を前にしたの覚えてらしたのね。


『蹴り上げやすいように爪先の補強もバッチリだしな!靴底だって頑丈に出来てるからな!お前なら岩山くらい簡単に砕けるぜ!』

『え?』

岩山?私は岩山をも砕く設定なの?そんな攻撃力いる?あら?お前《《なら》》?


『何言ってやがる。ブーツに頼らなくたってお前は既に色んなもん破壊してんだろが。普通は神が住まう神殿を壊せるやつはいねぇんだよ。傷一つつけることも出来ねぇ⋯⋯はずだったんだ。それをお前はよぉ』はぁぁぁぁ

『今だって見ろ。あの主神様たちの必死な姿をよ』くいくい

神獣様たちがあれを見ろ!と示される方を見てみると


〖魔神ちゃん!はやくはやく!次が来たら大変だよ~〗

〖分かってるわよ!こっちも急いでるのよ!って、主神!そこ力入れすぎよ!〗

〖え?うわあっ〗ガラガラッ

〖きゃああっ主神!〗

〖料理長、工芸神ここ支えて⋯⋯〗

〖『あ!工芸神また逃げるんじゃねぇ!』〗

〖に、逃げてなどいませんよ?私は力仕事に向いてないだけでっ〗

〖『つべこべ言ってる場合か!』〗

〖分かりましたよ〗

阿鼻叫喚⋯⋯


『あらあらまあまあ⋯⋯』

『『ほら見ろ。気の毒だろ?』』

これ以上、神殿を壊されたら堪らないと神様たちそりゃもう必死!予測不能のレイさん。本人の意志に関わらず魔法を暴発しかねない!と思っているのが丸わかり。


『ちょっと失礼じゃ⋯⋯』

『『ねぇだろ。まったく』』

『はい⋯⋯』

そんなお二人で声を揃えなくてもいいじゃない。


『お前、反省してねぇな?』

『お前のやらかし、一から並べてやろうか?』

『『あぁん?』』ピキピキ


『誠に申し訳ございません』深々~

神獣様たち、そんなに青筋立ててたら血管切れますわよ?


『まぁたよからぬ事考えてそうだけどな』

『考えてそうじゃなく、考えてるだろ』

『だな』

そんなことございませんわよ?おほほほ


『はぁぁ⋯⋯ちなみに、エルフ達には岩山は砕けないからな』

『規格外はお前だけだからな。そこんとこ勘違いするなよ』ギロ


『あらあらまあまあ⋯⋯』

私だけの特別仕よ⋯⋯


『『特別仕様とかじゃねえからな!』』

『単純に力量の違いだ』

『装備の作りは一緒だ』

あ、そうですか⋯⋯


『言っとかねぇとエルフ達に同じことが出来ると思いかねねぇからな』

『無理強いして怪我させんじゃねぇぞ』


『はい』

肝に銘じます。


『分かってるだろうが、装備が篭手とブーツだけじゃねぇからな』

『そうだぞ。規格外冒険服なんかもまだまだ用意する気だぞ?あいつら』


『はあ』

あらあらまあまあ、そうよね?ワンピースで冒険に出る訳にはいかないものね。それにしても神様たちを『あいつら』呼ばわりして大丈夫なのかしら?


『俺様たちがあいつらの暴走をとめてやってるからこの位で済んでるんだからな?』

『俺様たちに感謝しろ。もっと敬え!奉れ!』


『はい。ありがとうございます』

確かに、これ以上のものなんて考えるだけで恐ろしいわ。そして、エルフちゃんたち、この説明聞いたら気絶しちゃわないかしら?


『さて、話が逸れちまったが、そろそろ武器の試し打ちに戻るか』

『そうだな。だがその前に』

『いいか?くれぐれも、くれぐれも!慎重にな!』

『目を閉じるな!』

『魔力は最小にしろ!』

『『分かったな!?』』ずずいっ


『は、はい。分かりました』

近い、近いわ。神獣様たち、お顔がくっついちゃいますよ。

信用ないわね。私⋯⋯


〖いい?レイさん。本当の本当にこれ以上神殿壊さないでね~?〗はらはら

〖込める魔力は小指の先っちょくらいで十分だから!それ以上は絶対絶~っ対!ダメだからね!〗

〖目は閉じるな!絶対だからな!〗

〖私たちが止めたら絶対止めてくださいね!?いいですね?〗

『目も耳も絶対閉じるなよ!そんで、絶対俺を巻き込むな!』

〖〖わかった?〗〗

〖〖『いいな!!』〗〗びしぃっ!


『は、はい⋯⋯』ひくひく

神様たちまで、ひどいわ⋯⋯


〖〖〖〖『ひどくない!!!』〗〗〗〗

すみません⋯⋯


神獣様が試し打ちの再開を口にした途端、神様たちまで詰め寄ってくるなんて⋯⋯そんなに念を押さなくても既に神獣様たちにも言われたのに⋯⋯


『いいや。それでも何かやらかすのがお前だ』

『そうだぞ。いい加減自覚しろ』

〖〖うんうん〗〗

〖〖『そうだそうだ!』〗〗

皆さんひどすぎる⋯⋯


またまた『ひどくない!』と大合唱されたレイさん。篭手に忍ばせてある小さな弓矢。


こういうのミニコンパウンドボウって言うんだったかしら?いえ、形としてはミニボウガンかしらね。この手首のとこのコレがトリガーかしら?


『いいか?弓矢みたいに自分で弓を引く必要はねえ。打つ時はその手首のとこの引き金をちょいっと触ればいい。魔力使える状況なら、念じれば手を触れなくても撃てるぞ』

『標的に向けて矢尻を向けろ。狙いを定めたら、撃て。あ、先ずはただ打つだけだぞ!魔力は要らねぇからな!』


グリ様、分かりましたからそんなに必死にならないでくださいな。狙いを定めて⋯⋯


『打つ!』ぴゅんっ


しゅぱんっ!


『当たったわ』


〖〖はぁぁぁぁ〗〗

〖〖『無事か⋯⋯』〗〗

『よ、良かった。爆発しないで』

『間に合わないかと思ってつい早口になっちまったぜ』

失礼ね。いくらなんでもあれだけ言われたら自重するわ。だけど


『気を抜くと反動でちょっとブレるわね』

う~ん、もっと狙いをつけて、打つまでは手を安定させないといけないわね。


『おい。レイ』

『今度は魔力を込め⋯⋯じゃないな、絶対込めすぎる。んんん~っ、そうだ先っちょにちょっとだけ塗る感じでいいぞ。いいか?込めるなよ!』

そんなに念を押さなくったっていいじゃない。えっと


『属性はどうします?』

光はさっきやらかしたから反対されるわよね。


『火でいいんじゃねえか?ほら、こんくらいだ』ぽっ

龍様がマッチの頭くらい小さい火を爪の先にちょこっと灯した。


『お強いのにそんな小さな火も出せるんですね』


『当たり前だろ?魔力コントロールは基礎中の基礎。魔神様がいつも言ってるだろが』

『力を持つものはその振るう力にも責任を持たなきゃならねぇんだよ。加減ができないとどうなるよ?』

『助ける命を奪うことになるんだぞ』


『あ⋯⋯』

そうよね。力が強いだけじゃダメなんだわ。使い方を身につけないと


『少し分かったか?あの的の周りは人質だらけだと思え』

『狙いはあの的の胸だけだ。後ろに突き抜けてもダメだからな』

神獣様たちがビジョンを明確にしてくれている


『突き抜けてはダメ。周りに広がってもダメ』ぶつぶつ

狙いはただ一つ


『いけ』パシュっ!

ボンッ!

勢いよく飛び出した矢が見事胸に突き刺さり、矢が刺さった周りだけが焦げている。


『ふぅ~』

これならどうかしら?被害は最小限じゃない?どうかしら?皆さん


『『⋯⋯』』

あら?無言?ダメだったかしら?


『やれば出来んじゃねぇか』ニヤ

『これなら合格だ』ニヤ

え?褒められた?


『⋯⋯や、やった』

出来たのね!


『だが、時間かけすぎ』

『時間切れで人質やられるぞ』


『うっ⋯⋯!』

そ、そうよね。人質救出は可及的速やかに!


『えいっ』ぼむっ


〖うわあっ消火消火!〗

〖レイ!周り二三人火だるまにする気?〗

あらあらまあまあ、ごめんなさい。


『『且つ慎重に!!』』

はい。すみません⋯⋯


その後も一進一退を繰り広げ、何十体もの的を破壊してようやく⋯⋯


『『い、いいんじゃねぇか?』』ゼーハー

『あ、ありがとうございます』べちゃ

ようやく何回か連続して成功した頃、破壊した的の山を横目にお辞儀⋯⋯出来ずに潰れちゃったわ。はあ、さすがに疲れた⋯⋯


〖龍ちゃん、グリちゃん⋯⋯〗うるうる

〖すごいわ。あのレイをここまで躾られるなんてっ〗うるうる


『あらあらまあまあ?』

しつけ?何だか聞き捨てならない単語が?


〖お前ら、マジすげぇな〗

〖ええ、本当に神殿が〗


〖〖〖〖無傷⋯⋯っ〗〗〗〗はらはらはらはら


『あらあらまあまあ⋯⋯』

皆さんそんなに人目もはばからずお泣きになるなんて。しかも、私が成功したことではなく、神殿が壊れなかったことに対してなんて!


『グリ、龍。しばらく飯はお前たちの好物尽くしだ』きらり

『『料理長⋯⋯!!』』がしっ!

ちょっと、何その目尻に光るものと、分かってくれるか同士よ!みたいな感じは!熱い抱擁は私にあってもいいものじゃ?


『いいわ。必ず誰にも文句をつけられない魔力コントロールを身につけてみせるわ!』


ひとり悲しく闘志をたがらせるレイさんでした。


☆。.:*・゜☆。.:*・゜


お読みいただきありがとうございます。大変お久しぶりです。本音もよろしくお願い致します。

こちら更新する前に他サイトですがレイさんの孫サーヤの活躍する本編『転生初日に~』の方で何話か更新しております。よろしかったらそちらもお願い致します。





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