表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

90/93

83 天界に置いてきぼりのレイおばあちゃんは?

〖レイさんてば~⋯⋯〗

〖気持ちは分かるけどね〗

『そんなとこで食えないキノコ生やすなよ。鬱陶しいな』ぺっぺっ


『ぐすっ天界樹様の裏切り者ぉ』ジメジメ

一緒に待ってくれるって仰ってたのにぃ


〖食えないキノコ⋯⋯ 料理長、身も蓋もない言い様ですね〗

〖だってよ、事実だろ?〗ぺっぺっ

〖まあ、確かに⋯⋯〗

料理長さんがキノコを手で払おうとしてます。


天界樹様と女神様、それにエルフさんたちが聖域に降りてしまうと、残されたレイさんは


『うううっ私も孫に会いたいのにぃ~置いてきぼりなんて酷いわぁ』ぐすぐすっ


部屋のすみっこに三角座り。キノコを生やしながら床にのの字が彫れ⋯⋯書かれてます。ああ、ついにキノコから胞子が⋯⋯ぷしゅっ

そんなレイさんを何とかしようと、神様たちが取り囲み中。


〖レイさん、気持ちはわかるよ。僕も会いたいしさ~。でもほら、強くなって会いに行くって決めたんでしょ~?〗

〖そうよ。エルフたちが帰ってくるまで鍛えまくって強くならないと、愛し子どころかエルフ姉妹だって守れないわよ〗

『神獣様の子たちもいるんだぜ。お前さんにはその飯のレシピも覚えてもらわなきゃならないんだ。育ち盛りの食事を任せるんだからな。責任重大なんだぞ』


『ぐすっ⋯⋯私がやるべきこと、責任⋯⋯』

主神様、魔神様、料理長の言葉がようやくレイさんに届き始めたようです。

あっ、キノコが胞子を飛ばすのをやめたみたい。


〖そうですよ。やらなきゃいけないことは山積みです。私と共同開発中のあれこれも完成させてから冒険に出てもらわないといけないですし〗

〖魔法が使えない場合だってあるんだぜ。そんな時、今んとこ魔法と弓しかないエルフたちを守るのはお前なんだぜ。分かってるか?〗

工芸神様と武神様も畳み掛けます。


『やらなきゃいけないこと、山積み⋯⋯』ぐっ パシュンッ

あ、キノコが吹き飛んだ。


〖そうだよ~〗

〖うじうじしてる場合じゃないわよ〗

『時間はいくらあっても足りねぇぞ』


『そう、そうよね。私が強くならないと!』むくっ ぱああっ

こんなとこでジメジメしてる場合じゃなかったわ!


〖お!復活したな〗

〖空気が軽くなりましたね〗

ジメジメも吹っ飛んだ!レイさん、どんだけ空気を湿らせてたのか?


『さあ!手始めに何をしましょうか?魔法?武術?それとも天界樹様の代わりに畑仕事かしら?』ふんっ

がんばらないと!

レイさん、完全復活!


〖あはは~ほどほどにね。それから畑はエルフさんやマンドラゴラにちびっこゴーレムさんたちが頑張ってるから大丈夫だよ~〗

〖そうね。むしろ仕事を奪わないであげて〗

主神様と魔神様が苦笑いしながらレイさんにお願い。畑ではエルフさんたちが聖域や愛し子の生み出した植物を嬉々として育ててます。今までの苦しみから解放されたことも相まって、実に晴れやかな笑顔で。そこに、やる気過剰なレイさんが出ていったら仕事なくなってかわいそうかも。ちびっこ土人形さんも、いつの間にかちびっこゴーレムさんに進化してるし、水魔法のクジラさんたちを乗りこなす妖精さん達もいるし、労働力は十分!


『わ、分かったわ。確かに、皆さんのお仕事、というか喜びを奪ったらだめよね。それじゃあ』

どうしたら?


〖やっぱり魔法でしょ〗

〖やっぱり武術だろ〗

あ、魔神様と武神様が被った!


〖私でしょ!?〗バチッ

〖俺だろ!?〗バチッ

『あらあらまあまあ?』

火花が散ってるわねぇ


〖まあまあ、それなら両方すれば良いのでは?〗


『あらあらまあまあ?』

〖工芸神?〗

〖両方だと?〗

工芸神様の提案に三人でキョトンとしていると


〖まったくもう~工芸神ちゃんがそう言うってことはさ~⋯⋯ねぇ?〗

主神様が鈍いんだから~と言いながら思わせぶりな感じで工芸神様を見ると、


〖ふふふ⋯⋯〗

おもむろに何かを手の上に出現させています。


〖〖あっ!〗〗

『あ?』

魔神様と武神様はそれが何か分かったようです。レイさんだけが分からないみたいだけど


〖改良版のレイさん用の武器と防具ですよ〗にんまり


『あらあらまあまあ?』

武器に防具?それにしては見た目が⋯⋯


〖ただの篭手とブーツに見えるでしょう?〗にっこり


『え、ええ』

そうなのよね。篭手は肘までのグローブに手の甲から手首、手首から肘を守るようにガードが付いてるけど⋯⋯

『篭手は防具にしか見えないし、ブーツは本当にただのブーツに見えるのだけど、武器?』

ものすごくニコニコしてらっしゃるから、何か仕掛けがあるのかしら?


〖そう見えるのでしたら、狙い通りです〗ふふん

工芸神様、鼻高々!


〖ふふ、凝り性の工芸神ちゃんが、《《ただの》》なんて物作るわけないよね~〗

主神様はくすくす笑いながら楽しそう。


〖さすが主神。よく分かってらっしゃいますね〗うんうん

今度は満足気に頷いてるし


『あらあらまあまあ、手に取ってもよろしいかしら?』

そんな風にされたら気になるわよね?


〖勿論ですよ。是非付けてみてください〗にっこにっこ


『は、はい』

あらあらまあまあ、笑顔が眩しいわ。

とにかくレイさんが付け方をレクチャーされながら篭手とブーツをつけると


『あらあらまあまあ、すごいわ。何もつけてないみたいに軽いわ』

こんなにしっかりしてるのに。


〖あったり前だろ?こいつ俺のコレクション嬉々として奪っていきやがったんだぞ〗ふんっ

『んなもん後生大事にとってんじゃねえよ!全部くれちまえ!』

〖何言ってやがる!お前の大事な成長の証だろうが!〗

『お前は俺のおかんか!』

バチバチバチっ


『え、ええと?』

何故、武神様と相棒の龍様が喧嘩してるのかしら?


〖くすくす。レイさん、あのね~?武神ちゃんは今までの龍ちゃんの脱皮した皮をね~大事に全部とってあるんだよ~〗


『え?』

全部?龍様って今、おいくつ?いったいどれだけの回数?


〖そうそう。今回みたいに使う時も必ず全部は使わずに残しておかないと、ものすごく怒るのよ。これはいつどんな風にだとか、この時はこうだったんだぞとか言いながらね〗

〖大事にしてるよね~〗

〖本当にね。あのでかい図体からは想像できないわよね〗

主神様と魔神様が面白そうに教えてくれるけれど⋯⋯


『あらあらまあまあ、図体は関係ないと思うけれど⋯⋯今の流れでいくと、この装備って、まさか⋯⋯?』

まさかよね?


〖主体はこいつの皮だぞ〗

『そんじょそこらの皮と一緒にされたら困るぜ。俺様の皮だぞ?』ふふんっ


『あ、あはは⋯⋯』

そ、そんな何でもない事のように⋯⋯

『あ、あら?でもこれ、継目がないけれど?』

龍様はいつも武神様の腕や腰に巻きついてらっしゃるけど、そんなに大きくないような?


〖そりゃ、龍のこの姿は縮小してる姿だからな〗

『本当の姿はこの空を覆う位か?だから普段は小さくなってんだよ。デカすぎるのも色々不便だからな』


『へ、へぇ~』

空を覆う?日本の有名なアニメのドラゴンさんくらいかしら?それは大きいわね。


〖武神は龍の抜け殻をそのまま保存していますからね。輪のまま使えるんですよ。私の力があれば大きさなど変えるのは容易いこと。その方が神龍の固い防御力をそのまま使えますしね。もちろん重くなったり硬くなったりなどしませんよ。私が動きを妨げるようなことなどするはずがないでしょう?機能的かつ、しなやかに!美しく! ああ、鱗は人族やエルフなどから見たら人殺しをしてでも欲しい伝説の素材ですからね、分からないようにしてますよ。これでどんな魔法攻撃をされようが物理攻撃をされようが状態異常をかけられようが弾き返せますよ。まあ、継ぎ目があったとて、それも私の前では大したことではありません。縫い方しだいでは加護縫いといって更に力を与えることも出来ますし、現にその篭手やブーツのガードの部分には⋯⋯〗つらつらつら

若干恍惚としながら果てしなく続く話を

〖工芸神ちゃん、工芸神ちゃん〗ぽんぽん

主神様が肩を叩いて止めると

〖なんです?主神、まだ説明を〗

話を折られて不機嫌になる工芸神様。でも⋯⋯

〖聞こえてないから~〗

〖は?〗

〖だからね、とんでもない説明を聞いて途中から固まっちゃったんだよ~。ほら~〗

〖ほら?〗


〖ちょっとレイ~?大丈夫なの?息ぐらいしなさいよ!〗ゆさゆさ

『おいおい⋯⋯この位でなんで固まるんだ?普段自分でもっとやらかしてる癖に』コンコン

『⋯⋯』カチーン


主神様の指さす方には篭手を凝視しながらピクリとも動かないレイさんが。魔神様に揺すられても、料理長におでこにノックされても戻ってこない。


〖はい?しかし、天界の素材を使うことは伝えてましたよね?〗

〖う~ん、レイさんは神獣ちゃんたちの真の姿を見たことないからね~。何となく凄いものだと分かっていても具体的な想像は出来てなかったんじゃないかな~?〗

〖なるほど。そういうことですか。しかし、困りましたね。本題はこれからなのですよ〗

〖あはは~だよね~?〗

これは防具であり武器であると言っていたのだから、まだほんの序の口⋯⋯いや、序の口以前?


『⋯⋯』カチンコチン

〖ちょっとレイ~?ねえ、これ、もしかして今がチャンス?〗

魔神様が手をわきわき。いつもやられてる仕返しをするつもりか?気持ちはわからないでもないが

『やめとけよ、魔神様。後が怖ぇぞ。きっと』

何倍にもなって返ってきそうだ。

〖そうね⋯⋯やめておくわ。一人じゃ分が悪いし〗

『いや、頭数揃えりゃいいってもんじゃないだろ?』

女神様と天界樹、巻き込まれる前に逃げられてよかったな⋯⋯と、料理長は密かに思った。


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

大変大変お待たせしました。今年もよろしくお願いします。


実は母が倒れた時に書きかけていたのがこちらで、順番的にもこちらを先に上げたかったのですが、全く進まず、書いても書き直すを繰り返す有様で、中途半端ですが、まずはこれだけ。武器の部分も考えていたのが頭から飛んじゃいまして、思い出しながら続きを書きたいと思います。辞めることも考えましたが、続けて書きたいと思います。

これからもよろしくお願いします。

こちらの本編にあたるレイはんの孫、サーヤが主役の『転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました』もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ