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剣聖賢者と勇者の戦いの行方は……

ヴォルガとの戦いはどうなるのか……

そしてネバエンは新たな力を得る!?

勇者と戦うことになった。

賢者ブラストは剣聖、勇者、聖女とともに

唯一空のダンジョンに入ったことのある伝説のチームと

今でも語り継がれて魔王をも倒したと言われている。

俺は今剣聖であり、賢者であるので、勇者であるヴォルガと戦うのはかつての仲間と戦うも同然という意味だ。

そして俺は賢者や剣聖の記憶の一部を見ることができるので、その中にも勇者は出てくる。

かつての勇者の強さを知っている。

だからこそ、怖い。

「お前響って言うんだなー!変わった名前ー!なんかお前懐かしい感じがするんだけどー!テンション上がるぅ!」

なんか思ってた性格と違う。

もっと威厳がある人だと思ってた。

「レベルが随分と高いようだが、なぜランクBなんだ?」

「そりゃぁ、俺嫌われてるからな。理由は知らんけど。」

「それでも、アースズトップのメンバーなんだな。」

「それは国王様がなぜか俺に目をつけて無理やり入れられているからだ。」

「ギルドからは嫌われて国王様には気に入られているのか、俺は最初どこでも受け入れてもらえなかったよ。まぁそんなことはいい。俺は勇者と戦えるのが楽しみなんだよ。」

「なぜ俺が勇者だと知っている?」

「俺は鑑定スキルを持っているからな。」

「鑑定スキルだけでここまで勝ち上がってきたのか?」

「それは秘密だな。」

「まぁいいや。よろしくな!」

「うん、いい試合を。」


「それでは、始め!」


「勇者さんは剣は持たないのか?」

「勇者の記憶が剣を持たせてくれないんだ。勇者には勇者専用の剣があるらしいがそれがどこにあるのかは不明だ。あと、その剣賢者ブラストの剣だろ。記憶で見たことがある。なぜそれを持っている?」

「勇者の剣ってあの白と金色のなんかいつも輝いてるやつか?」

「なぜそれを知っている?」 

「俺はかつての伝説のパーティのメンバー、賢者と剣聖の記憶を持っているからだ。お前が勇者なら、俺は剣聖賢者だな。」

「なるほどだから懐かしい感じがするのか。」

そこからは互いに攻撃を仕掛けた。

勇者の攻撃は剣を使ったものと、勇者術と呼ばれる魔法のようなものからなる。

ヴォルガは剣を持っていないので半分の力しか出せないと言うことだ。

それでも、

「うぉらーー!くらえ!ソイリーズオリジン!」

地面のあらゆるところから攻撃が飛んでくる。

「広範囲すぎるだろ。威力もバケモンかよ!」

強すぎる。

これ剣を持ったらどうなるんだよ。

「ブラッドウォール!」

「やっぱりお前複数スキル持ちだな!ガチで賢者じゃん!」

「いいや、賢者は剣術がほとんど使えなかったぞ。

 七の剣、縮地切り。」

「おまえ、速すぎるだろ!なんでこんな一瞬で距離を詰められる。」

「記憶の中で探し出しとけ。剣聖が使ってたかもな。」

「まぁそれでも、俺の方が強い!フレイマーズオリジン!」

豪炎の嵐が俺を襲う。

「粘糸!」

「な、なんで魔法が通らない……なんて言うと思ったか!」

「なんで、防げない。粘糸は魔法を通さないはずでは、」

「お前の方こそ記憶の中覗いとけ。俺のは魔法じゃねぇ、

勇者術だ!」

そうだ、勇者は勇者にしか使えない技をたくさん持っている。

ただの魔物から得たスキルなんて効くはずがない。

その後も勇者術におされる展開が続いた。

「くっ、勇者、やはり強いな。俺がこいつに勝てるとするなら、八の剣、天からの神剣!」

俺の中で1番攻撃力のある技を撃った……が、

「き、きいてない……」

やはり強い、勇者。

今の俺では勝てないのか、

そのときだった、

「響ー!負けるなー!!」

冬香の声がした。

そうだ、俺は誰よりも強くなるんだ。こんなところで止まってられるか!

「俺は最後の力を振り絞り、技を撃った。一か八か、

 九の剣、雷電の御告げ!」

ヴォルガと戦っている間に思い出した九の剣。

「そうかなくっちゃなー!マイティーズオリジン!」

どちらも最高火力でぶつかり合う。


会場は静まり返っていた。


「勝者、ヴォルガ!」


最後まで立っていたのはヴォルガだった。

正々堂々と真正面からぶつかり合い、負けた。

完敗だ。

「響、いい勝負だった。」

「うん、ヴォルガ強いな。歳俺と同じくらいだろ。」

「あぁ、18だ。」

「まぁとにかくお前に勝てるように頑張るよ。」 

「臨むところだ。」  

こうして俺らバスケ握手を交わしてその場をさった。


「響、よく頑張ったね。」

「ありがとう、冬香。完敗だったよ。」

「そんなことないよ。いい勝負だった。」

いいや、あれは完敗だったんだ。

真正面から本気でぶつかってそれでも敵わなかった。

「もっと強くなるよ。」

そうして俺らはネバエンの家に戻った。

俺たちのチームの家はこじんまりとしている。

人が入るのには5人が限界だろう。

そして今ネバエンにはリーダーのリンと、俺と冬香しかいない。

「お帰りなさい。響さん、冬香さん。」

「ただいま、リン。」

「どうでしたか?イベントは」

「俺は2位で冬香はベスト16だった。」

「えーー!すごいです。2人とも。ベスト32からは報酬がたくさんもらえます。2位なんてもっともっともらえますよ。」

そうなのかと納得していた時家のドアがノックされた。

ゴン、ゴン、ゴン。

「はーい。ちょっとまってねー。」

ドアを開けようとしたら、

「響ーっ!!!きたぞー!このチームに入りたい!!」

とさっきお別れしたばかりの勇者さんがそんなことを言ってきた。

「おー、ヴォルガ、チームに入りたいって、アースズトップに入ってるんだろ。それになんでこのチームに入りたいんだ?」

「アースズトップは無理やり入っていただけだ。このチームに入りたいのはお前がいるからだ。俺は最初お前に会った時懐かしさを感じてずっと一緒にダンジョンに潜りたいと思っていたんだ。」

「あの、響さん、この人は?」

ヴォルガと話していたらリンが聞いてきた。

「あぁ、リンは会ったことがなかったね。この人はさっき決勝で俺に勝ったヴォルガだよ。」

「この人が響さんに勝った人。それでヴォルガがチームに入りたいのはそれだけの理由か?」

ときくと、

「ちょっとこっちに来い。」 

と言われてリンと冬香に話が聞こえないところまで連れてかれる。

「なんだ、どうした?」

「俺がこのチームに入りたいのはさっき言った理由ともう一つ。響、お前と話してたあそこにいる女の子。あの子に一目惚れした。一緒にいたい。」

「冬香はそんなこと興味ないぞー。まぁ男として好きな子と一緒にいたい気持ちは分かる。それに俺もお前とダンジョンに行きたいと思ってたんだ。」

そんなこんなでヴォルガがネバエンのメンバーに加わった。


「冬香ちゃん、手伝うよ。」

冬香が何かをしているとすぐさまヴォルガが何か手伝おうとする。

「ありがとう、ヴォルガ。」

俺はなぜかわからないがむしゃくしゃする。

でも原因がわからないので放っておくことにした。

「ヴォルガ、そろそろダンジョンへ行こう。」

「おう響、この時を待ってたぜ。」

「俺の予想では勇者の剣はダンジョンのどこかにある。」

「なぜそう思う。」

「伝説の4人は唯一空のダンジョンまで行った。そしてそれぞれの死因は、剣聖は失われた森での魔族との戦争で。賢者は魔王との戦いで、聖女はダンジョンで賢者を庇って。そして勇者は空のダンジョンでボスとの戦いに敗れたからだ。

最近はあの人たちの記憶がよく見える。確かな情報だ。そして勇者の剣は勇者が死んだところにあると思うからだ。」

「じゃあ俺たちのダンジョンに潜る目的は空のダンジョンでその剣を探すことか?」

「いいや、それはただの通過点だ。俺らの目的はダンジョン完全制覇だ。」

「いいな!目標は高いほうが!」

そんなこんなでヴォルガ、冬香、そして俺はダンジョンに潜ることになった。

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