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無機質

「なんなんだ、ここは…」


目を覚まし、上半身を起き上がらせると、目の前に見えたのは見知らぬ空間。

白を基調とした、何もない部屋。

いや、壁とベッドはある。


「…もう少し、寝たほうがいいのかな…?俺、疲れてるかもだしな。」


ふかふかとしたベッドに、ボフンと体を落とす。

なんだよ、このベッド。

俺が普段使っているやつよりいいじゃねぇか。


どうせ夢だし、覚める覚める。


「……いや、夢ならなんでこんなに触感がリアルなんだ?」


まるで、俺、現実にいるみたいじゃね?

だって、実際ベッドふかふかだし!


「もしかして、夢じゃない…とか、な?」


いや、夢でないと困る気もするな…

だって、ここ、『ドア』ないし。

もう俺、案外出られない、とかな。


「っつ…!!」


途端に頭が痛くなってきた俺は、すぐに意識を手放した。

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