7 (更に回想シーン(笑))
回想シーン、まだまだ続きます。
こんなに長くなる予定では、無かったはずですが…
「あの娘は、母親からお前の良い所ばかり聞いていた上に、魔法をお前から教わっていたから、お前以外の男性に、興味が持てなくなったらしい」
でも待って下さい。僕は、40のおっさんですよ!!
あの娘を本当の娘みたいに思えても、彼女とか結婚相手には考えられないですよ。
それに彼女くらいの美少女なら、僕なんかよりもイケメンの貴族などから、求婚の申し込みが絶え間なくあるんじゃないですか?現にあの娘からも聞いていましたよ!!
「それがそもそものお前の勘違いだ。 娘は、お前に嫉妬してもらいたくて、わざわざお前に貴族からの求婚の申し込みの話をしていたらしいのだ。 にもかかわらず、お前はイケメンの貴族を勧めたりして、あの娘を残念がらせる事ばかりしていた訳だ」
「もうお前以外に考えられないって、娘が言っている以上、父親としては、お前との話を進めるしか無い。 お前なら、金も魔術師として働いて来たから溜め込んでいるし、爵位も宮廷魔道士になったら伯爵にするつもりだし、誰からも文句を言わせない自信がある」
「そうよ、師匠。 あの娘には、あなた以外に居ないのだから」
そう言いながら、彼女、領主様の嫁さんで僕の弟子が入って来た。
「私って、罪な女でしたね。 この人から告白された時には、師匠の想いを知っていたから、物凄く悩みましたわ。 今でこそこうして仲が良いですが、結婚した当初、この人は浮気ばかりして、何度師匠の家に行こうかと思ったか」
「お前、それを言うなよ」
「まさか師匠に嫉妬して浮気をしていたなんて、思いもしなかったですわ。 でも長男を出産した頃から、浮気もしなくなって、良いお父さんになりましたわ」
そんな過去があったんだ…
「でね、この人も私も、師匠の事を褒めてばかりでしたから、あの娘が興味を持ち始めて、師匠に弟子入りした頃には、もう師匠の事しか考えられない状態になりましたわ」
「だから諦めて、あの娘の旦那になってくれ!!」
「私からもお願いします、師匠!!」
そうして、あの娘の旦那になる事になった…
本来、数行で終わりのはずが、何だか1話分になってしまいました。
これから、どうなるだろう…
最初の設定とは、どんどん違って来ているし…