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さくらの季節   作者: 木内杏子
52/61

Re.作戦

__ピロリロリン


あたしの携帯に一通のメールが届いた。


『ウラカワユウスケ』


ロック画面の通知欄に、表示されたその文字を見て心が躍る。いそいそとロックを解除し、メールのアイコンをタッチすると、いつもの絵文字がないメールにたどり着いた。


『件名:Re作戦

こんばんは。夜分遅くにすみません。この前かれんさんの言っていた作戦を言われた通り実行します。では、明日、あの公園で19:00に会いましょう。浦川祐介』


別に夜分遅くないのに……。時計は9時を指していた。あたしはそのメールを二、三度読んだ。にやにやした。浦川祐介って書くんだ。


あたしのことなんて今はどうでもいい。とりあえず、明日。明希と桜ちゃんがもう一度会ってくれればそれで__。


未練なんて、とっくに捨てた。それに今は……。あたしは口元を緩ませながら眠りについた。



次の日の夕方、あたしは中学校の門の前で、桜ちゃんを待ち伏せした。それにしても、最近涼しくなってきたなぁ。制服姿の吹奏楽部の中から、遠目で桜ちゃんを確認した後、あたしは手を振った。


「桜ちゃーん!!」


薄暗くて顔はよく見えないけれど、桜ちゃんはあたしに気づいた様子で、ぺこりと会釈をして走ってきた。


「かれんさん!どうしたんですか?」


「あのね……!」


大丈夫、きっとうまくいく。

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