要るとか要らないとかではなく、ただそこに居る
ちょっと前に、スコッパーと呼ばれる人の存在が「必要」なのか「必要ないのか」みたいなことで盛り上がりましたね。
私としては彼ら彼女らのシャーデンフロイデに付き合う意味もないのですが……最近なろうに投稿してないな。と思ったので、気晴らしに書いてみます。
あまり真面目に追ってるわけじゃないので、誰かの意見と丸被りする可能性もありますが……多めに見てください。
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そもそも、スコッパーとは、何なのでしょう。
単純に考えれば「スコップする人」つまり「作品を掘り出す人」という意味なのでしょうね。
関西寄りの社会で育った私としては、どうしてもスコップという言葉に対して「シャベルの小さいやつ」というイメージが付きまとってしまうのですが……関東では逆転してるらしいですね。勉強になりました。
小説家になろうというか、Web小説界隈では、スコッパーという言葉は「埋もれた作品を探し出す人」というニュアンスで使われています。
例えばそれは、新着投稿作品一覧の上から順に手あたり次第に目を通したりとか、あるいは特定のワードで検索して好きな作品を探す……ということもあるのかもしれません。
ちなみに話が変わりますが、Pixivのアクセス解析機能はなろうのあれとは違い、作品を訪れた人が何経由で来たのかを調べることができます。
その機能によると、私の投稿してる作品(R18アカウントなので「みももも」とは違う名前)にアクセスしている人は、検索と作品一覧とpixiv公式アプリからのアクセスがそれぞれ3割で、その他が1割ぐらいという感じです。
これを見ると「案外、検索から来る人が多いんだな」と感じますが、これはpixivというサイトの特性で、小説家になろうでは当てはまらないのかもしれません。
(あと、私の作品が無名なのもあるけど……それは言わない約束です)
ついでに言うと、なろうのアクセス解析にも「アクセス元がたどれる機能」をつけてくれたらいいのに……とは思いますが、期待しても無駄なのでしょうね。
閑話休題
小説家になろうというサイトの場合、私の印象ですが、検索して作品を探すというよりも、ランキングに乗っている作品を読む。という人が多いように感じます。
だからこそ、いかにしてランキングに掲載されるか。ということが重要になってくるのでしょう。
おそらく理想的な流れというのは……
①処女作を投稿したら、数名の読者に評価され、固定読者が形成される
②二作目を投稿したら、固定読者ブーストが発生して、ランキングの末尾に名前が載る
③ランキングを見てアクセスしてくれた読者を集め、やがてランキング上位を争うようになる
という感じ。現実的かどうかは別として。
さて……気づきましたでしょうか。
皆さんは無意識のうちに①から②の段階での読者、つまり『イノベーター的読者』のみをスコッパーとして定義していたかもしれませんが、実は③の段階、つまり『アーリーマジョリティ的読者』も、一種のスコッパーであることに違いはありません。
さらに言うなら、例えば書籍化された後に本を買ってくれる可能性がある『レイトマジョリティ的読者』や、メディアミックスされたころにようやく興味を持ち始める『ラガート的読者』もスコッパーであることに変わりはなく、誰が偉いとかそういう話でもないはずです。
それに、無名作品を主食にするスコッパーたちも、別につまらない作品を読みたいわけじゃない。
タイトルを見て、あるいはあらすじを読んで、面白そうだと思ったら中身を確認する。
それは、どの読者でも同じことのはずで……スコッパーはなんでも読んでくれる神様じゃない。
あえて言うなら「その作品が読まれないのは、単にその作品に魅力がないからですから!」
……ひゅんひゅんひゅん、グサッ(ブーメランが自分に刺さる音)
それはまあ、それとして。
要するに、スコッパーとは読者全般のことを指しているわけです。
作者がいて、読者がいる限り、そこには要る要らないに関係なく、スコッパーは居るのです。
なので、まあ実際のところそんなことで騒いでる人がどの程度いるのかは知りませんが……
文句を言う前に、その駄作をもう少し何とかしたら、いかがでしょうか。(ひゅんひゅん……)