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猫の冒険者レオ ~転生猫は旅をする~  作者: Eichan
第1章:世界周遊編
1/3

1話:猫の冒険者、召喚(リニューアル)

…失敗…失敗…失敗…失敗…失敗…失敗……

(召喚…失敗。)


これで何度目だろうか。私は今ある目的のため勇者を召喚しようとしている。しかし本当に難しい。もう2000回以上試しているが、全部失敗している。正直言って飽きてきた。


「もうヤダ。次失敗したら別の方法でやるか…。」

どうせ無理だと思いながらもう一度召喚する。

(召喚………成功、勇者レオが誕生。)


「はー、もうやめやめ。さっさと片付けしよ…うえ?ええええええ!?なななんでそこにいるの!?」


驚いた。まさか成功するとは…。もしかしてさっきの発言がフラグになったからかな?


「なんかめっちゃびっくりされたな。まあいきなりここに現れたから当然か。それにしても、ココハドコ?アタシハダアレ?」


いきなりふざけた発言。思わず吹いてしまった。こいつ笑いのセンスもあるのか。超がつくほど大成功だ。この面白そうなやつにとりあえず話しかける…。


                   ***


俺の名前はレオ。帰り道、さっさと帰ってゲームの続きしたいなあ~と思いながら歩いていると、俺の周りの地面がピカアッと不思議な模様を描いて光りだした。え?何?と思う暇もなくここに来たというわけだ。おそらくだけど今学校の朝の読書で読んでいる転生ものみたいな流れになると思う。結構似ている流れになっていて続きの流れが予想できるから冷静でいられる。ありがとう、朝の読書!


「…ええええええ!?なななんでそこにいるの!?」


後ろから叫び声。めっちゃ驚いているやつがいた。突然自分の前に人が現れたんだから驚くだろうな。俺だったら驚く。きっと相手が引くほど驚く。そう思うと少し申し訳ない。ちょっと笑いをとってやろう。


「なんかめっちゃびっくりされたな。まあいきなりここに現れたから当然か。それにしても、ココハドコ?アタシハダアレ?」


プッと後ろのやつが笑った。よし、作戦成功。とりあえず前を向いて話しかける。


「「初めまして。」」


ハモった。めちゃくちゃ息ぴったり。あれ?今気づいたけど前の人頭が猫だ!そういえば俺が今読んでいる転生ものでも猫人族って頭が猫の人がいたな。


「あ~、先そっちからどうぞ。」

「俺はレオです。余計かもしれないけど、召喚される前は高校生、趣味はゲーム、猫派、アイスはコーンを付けた方がいい人間です。」

「こんにちは。あんたレオっていうのね。面白そうなやつでよかった。わたしは神様よ。ちなみに私はアイスはカップ派ね。今からあなたに大切なお話があるの。私みたいに結構驚くと思うから覚悟して聞いてね。」


前の人が言った。いや、神様とか言ってたな。あと大切なお話って何だ?


「コホン。えー、あなたは勇者として私に召喚されました。勇者レオよ、あなたにお願いがあります。あなたには、魔王を倒し、姫を救ってほしいのです。」


よくあるセリフだった。できるかどうかはわからないけれど。


「まあやってみようか?年齢イコール彼女いない歴の自分でいいならだけど。」

「なんで驚かないの?そこ普通びっくりして天井に頭ゴッツン!ってするとこだと思ったけど…。」

「だってありふれてるセリフだから。ゲームガチ勢の俺なんか何回同じセリフを聞いたと思ってますかー?」

「まあそういうことなら話は早いわ。実はもう一つあるんだけど、う~ん、そのお、ええっとお、言っても驚かないかなあ?」


これはやばいかも。神様が相当遠慮してるってことはとんでもないことになってるかもしれない。意外とこういう時の悪い予感は当たるんだよな。


「ストレートに言っちゃいましょう!」

「それなら言うわ。(スウッ)、実は召喚の時偶然猫の魂と融合しちゃって、鏡を見ればわかるけど、あなた猫になっちゃったのよ。」

「え、なんて?」

「だからあ、実はあなた、猫になっちゃったってわけ!はいよ、鏡。」

「ええええええ!!??嘘だろ!?」


見たら本当に二足歩行してる猫だった。しかも冒険の初期装備っぽいもの着てるし。悪い予感、大当た~り~!!


「ごめん。これは完全に私も予想外だった。やっぱそういう反応になるよね。」

「これで冒険するなんて前代未聞だよ…。」

「お詫びのしるしと言っては何だけど、このペンダントを受け取って。」


そういって宝石がちりばめられた高そうなペンダントを渡してきた。いや待て、これで許してもらおうと?


「デザインだっさ!フンコロガシかよ。」

「そんなこと言わないで。これでも人間界の中では人間と認識される機能や会話機能、ほかにも隠された機能がたくさんあるらしいから。」

「まあそれならしょうがないか。でもらしいってことは見つけられなかったのか?」

「そう。でも勇者の力で機能を開放できるそうよ。」

「結構やりこみ要素ありそうだし、こうなったらもう楽しむとするか!」


俺は割り切ってペンダントを付けた。


「マイマスター、レオ、コレカラ、ヨロシク、オネガイシマス。」


ペンダントが片言で話しかけてきた。これも進化できるのかな?とりあえず出発しようか。でもここどこだ?出るときにマップぐらいほしいんだけど。


「出発したいんですけど、ここどこですか?マップとかってもらえますかね?」

「ここは私の宮殿よ。でも大きいから迷いそうね。そうだ、このペンダントもう一つだけ機能があったわ。二日に一回ワープができる機能よ。今ちょうど使えるから使ってみて。」

「どうやるんですか?」

「まず右の青い羽根を押すと周辺地図が出るわ。そこから行きたい場所を探してその場所をタップしながら『ワープ』と言うと行きたい場所にワープできるのよ。そこからの冒険は頑張ってね!」


言われた通り青い羽根を押す。立体のマップが出てきた。どうやら今宮殿の地下にいるらしい。地上を探してタップする。


「ワープ!」


神様がほほ笑む。俺は地上に出発した…。


                   ***


「ワープ!」


よし、作戦成功。猫の冒険者を召喚して、ペンダントを渡す。結構うまい流れで進んでいったのはラッキーだった。思わず笑みがこぼれる。


「うまくいったかい?」

「ええ。とてもうまく進みましたよ。旦那様。あとは成り行きを観察するだけですね。」

「我らが一番だと証明してみせないとね。」

「その通り。絶対勝たないといけませんね。」


この後の冒険を楽しみだなと思いつつ、二柱の神は奥へ進んでいった。

読んでくれてありがとうございます!できれば評価してくれたらさらに嬉しいです!次回:4月中旬ごろ目標(あくまで目標です)

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