6.チャンス到来!?(2)
嘘だろ!?マジかよ!?
俺は異世界でもこんな調子なのか・・・・
異世界にきてまでも、恋愛ができないのか!?
せっかく俺の追い求めた理想の子が、目の前に現れたのに・・・・。
ふと、居酒屋でみた彼女のことを思い出す。
出会ったその日にさよならするなら、変な奴だと思われてもいいから、声くらいかけときゃ良かったな。
俺がいなくなったあの世界は、彼女は今どうしているんだろうか。
元の世界に何の未練もなかったが、急に心細くなる。
「リュカ~、起きてる?そろそろ食事の時間だけど、何か食べられそう?」
ドア越しにアリスが俺を呼んでいる。
とりあえずアレコレ考えるのはやめよう。
・・・・・腹も減ったし。
―————————————————————
アリスとロランと食卓につく。
ランタンは灯されているが、あまり明るくはない。
元の世界でいう、雰囲気の良いバーみたいだ。
パンとスープ、ローストビーフのような肉と少しの野菜。
豪勢ではないが、温かい食事が並ぶ。
宿屋のおかみが気を利かせて、俺にはパンをミルクで煮たものを出してくれた。
ほんの少しの塩気と甘み。
とりたてて美味いわけではなかったが、3日間眠り続けていた体にはちょうど良かったようだ。
「リュカの体調が戻ったら、クエストに出かけよう」
ロランが言う。
「冒険者登録も済ませたし、せっかくさぁこれからってとこだったのに~!
もうリュカったら、いつもこうなんだから」
アリス・・・・俺を心配してくれてたんじゃないのかよ・・・・
でも可愛いから許す!!!つい顔がにやけてしまう。
「心配かけてすまないな・・・・はは・・・・」
「リュカ・・・・やっぱりまだ体調がよくないんだろ。
お前がそんなしおらしいこと言うなんて・・・」
アリスにも同じことを言われたような。
食事を終えて各自の部屋に戻る。
この状況を整理しよう、と考えたがその前に・・・・
俺はやっぱりアリスが好きだ!!!
このチャンスをみすみす捨てるわけにはいかない。
これはもう「リュカ」じゃなくて、「俺」の物語だよな!?
冒険者登録をしたばかりと言っていたから、どうやら旅はまだ序盤のようだし、これから先、俺のいいところを見せるチャンスは沢山あるハズだ!
アリスとリュカがくっつくエンドの可能性だって、ゼロではないだろ!?
俺はこの「フォルテナブル・クエスト」の世界で、アリスと恋愛してみせる!!
決意を固めたら、急に眠気が襲ってきた。
今後のことを考えるのは、また明日にしよう―――――




