Episode,89:悟る想いはいつも
お昼、私たちは洋食店に寄ってお昼ご飯を食べていた。
かなりオシャレな店内に、少しレトロ味のある雰囲気は、今までに体験したことはなかった。
「ん〜!これ美味しい!」
「ね!私久々にオムライス食べた気がする」
私はデミグラスソースのかかったオムライス。
隼斗はカツカレーを注文し食べていた。
「それにしても、こういうオムライスってどうやって包んでるんだろうね?」
「そりゃ練習だよ。俺も前にやってみたけど、グチャグチャになるわご飯はみ出るわで大変だったよ」
「やっぱり練習かぁ」
・・・何気に会話を続けてるけど、私は未だにあの言葉が気になった。
やっぱり聞くべきか・・・、でも聞かないと迷宮入りになってしまう。
そんな葛藤渦巻く中、聞く決心を決めた。
「あのさ、隼斗」
「どした?」
「その──」
その瞬間、「バリン!!」と大きな音が鳴った。
ビックリして話を中断する。
「ちょっと!?なんで割っちゃったの!!」
「すいません!すいません!」
どうやら店員さんがバイトさんかが、皿を盛大に割ってしまったらしい。
「ビックリした・・・」
「マジのハプニングだったな・・・」
結局、真意を聞けなかった私は、そのままうなだれながら一緒に店をあとにするのだった。
「いよいよかぁ」
「そうだね。思えば色んなことあったよね」
帰りの新幹線の中、私は旅行のことを振り返っていた。
私が「隼斗のことが好き」という自分勝手な理由で、隼斗に振り向いてほしくて色々アピールしてきたけど、
・・・やっぱり向こうに好意はないのかも知れない。
あの言葉も、ただ「私る守るための常套句」のつもりで言ったんだろう。
そう考えるだけでも辛い。
だから私は、この先思いを打ち明けることなく、ずっとひた隠すのかな・・・。
そんな考えが、私の周りに渦を作り出していた。
Episode89です。
急な話で申し訳ないのですが、いよいよ次で最後です。
後半から悲しいほどの更新頻度の低さで大変でしたが、
もう次で終わるのかと思うと、いろいろな思いが巡るものです。
そこら辺の話は、また最後の時にしっかりと話そうかと。
ではまた、最終話でお会いしましよう。




