EPISODE,69:全ての過ちに懺悔が通用するとは限らない
退院して数日がたった、久しぶりの日常に安心感を゙もたらし、退院中のストレスが一気に発散できている。
ただ、ちょっとした悩みのような物も最近は出来てしまっていたりする。
「隼斗、ちょっといい?」
「あー、いつもの?いいよ」
「ありがと」
朝食を済ませた彼女は、まだ食事中の俺に後ろから抱きついてくる。
最近の悩みとは、入院前よりスキンシップ的なことが多くなったこと。
なんというか・・・、うん。
「肌関連のスキンシップ多くなったんですよねぇ・・・」
「数ヶ月の間に何があったの!?」
バイト長こと水無瀬先輩が叫んだ。
「先輩バイト中ですよ・・・」
「あぁ、ごめんごめん。・・・ってそうじゃなくて。最近入院してたんだよね?」
「えぇ、まぁ。色々あって・・・」
「ははあぁ、そういうことかぁ」
「え?」
「彩音ちゃん、相当溜まってるね!」
「何が溜まってるかは聞かないでおきますね・・・」
前々から思うんだが、なんで先輩って見た目清楚なのにたまにすれすれの過激発言するんだ?
・・・面白いからいいけどさ。
「そういえば聞きたかったんだけど、あの相談してくれた日から進展あった?」
「進展・・・。彩音が料理下手ってことを知ったのと意外とおっちょこちょいで、甘えん坊ってことを知りましたってぐらいですね」
「それ進展なの?」
言われてみれば進展と言うよりは、彩音の意外な一面を話した感じがする。
そんなことを話しながらバイトの時間を終えた。
バイト帰り、家のドアの前に立ったとき、何やら騒ぎ声が聞こえてきた。
「ただいま、なんか騒がしいけどなんかあった───ん?」
「あ、隼斗・・・」
「隼斗か・・・」
部屋には、彩音と蓮さん(大家さん)。
それともう一人、スーツ姿の見慣れない男がいた。
「あ、あなたが橋沢さんですか。はじめまして、私は弁護士の須藤という者です」
「須藤・・・親父の弁護士ですか」
「そのとおりです」
「なんの用で?」
「実は、折入って相談したいことが」
「相談?」
「はい。親権を元の家に戻して欲しいと」
「へぇ・・・」
親権をもとに戻す、か。
「嫌なんだけど?」
「まぁ、そうなんでしょう。しかし──」
「しかしもなんもねぇよ。あいつ、俺をボコボコ
にした挙げ句、彩音の指を切断寸前まで切り刻んでんだぞ。それで親権もとに戻せと?正気か?ふざけんじゃねぇよ!誰があんなグズのもとに帰るか!」
「っ!?・・・そうですか。では、私はここで」
そう言って須藤は帰っていった。
「隼斗・・・」
「好き勝手されるのは本当に嫌いだからね・・・。怖がらせてごめん。彩音」
「隼斗、私──」
「伝えないといけないのだが、奴の判決は一ヶ月後あたりに出る」
「そういえば裁判終わってたんでしたっけ」
「隼斗。お前が満足するような判決かどうかは分からない。だからどんな結果であろうと覚悟しといてくれ」
「わかりました」
そう言って、蓮さんは帰っていった。
「ねぇ、隼斗。大丈夫?」
「うん、大丈夫。早く夕飯食べて寝ようよ。流石の俺でも今日は疲れた」
「うん・・・、あの──」
「別に添い寝は無理にやめなくてもいいよ」
「・・・よかった」
「『好き勝手されるのは嫌い』とは言ったけど、不快じゃないなら問題ない」
「なんか安心した」
「安心したんだ」
そういった俺は、早速夕飯の準備に取りかかった。
EPISODE69です。
こういう長編物の小説書いてたりすると、日常生活で展開考えたりしてる癖がつくんですけど、どうも思った展開とは違う展開とかが生み出されてしまって難しくなってしまうことが多くなってきます。
それとお知らせというか宣伝みたいな感じなんですけど、近々新しい長編物の投稿する予定です。「俺バレ」としばらくは同時並行で投稿する予定です。
投稿し始めたら少しばかり宣伝させていただきますので、興味のある方は読んでいただけると嬉しいです。
ではまたEPISODE70でお会いしましょう。




