EPISODE,66:友人の刺され傷〜絵名Side〜
「これ面白いな・・・」
先日、涼太が貸してくれた大量の本を読んでいる。
純文学から、ラノベ、外国文学と様々なジャンルの本を持ってきたが、正直言って全部知らない。
どれもこれも初めて読むものだったので、飽きることがなかった。
・・・そういえば、中学入ってから本読むこと一回もなかったな。
自分一人で家事こなしたりしないといけなかったし、そもそも寝るのも早かったし、昼休みもずっと1人でいても本を読むってことがなかったな。
そんな事を考えてるときだった。
「隼斗ー、来たよ〜」
「おー、やっほー・・・って、絵名さん?」
「あ、えっと、久しぶり」
彩音の隣には、絵名がいた。
普段たまに話す程度だから、仲良いかと聞かれたら答えようがないのが本音だ。
「あの、隼斗くん。これ」
「寄せ書き?」
「うん」
「おぉ、ありがとう。・・・ん?」
もらった寄せ書きを見て、俺は気になることがあった。
「なんか・・・一人だけめっちゃデカい字で書いてない?」
「あぁ・・・、それ彩さんが書いたやつ。間違えてこうなっちゃったんだよね。みんな怒ってなかったからいいけど、珍しく心ここにあらずって感じだったんだよね」
「そうだったんだ・・・」
彩音が心ここにあらずって感じねぇ。
・・・いやまぁ、理由はなんとなくわかるけどね。
「じゃあ、私はここで」
「うん、ありがとう。クラスのみんなにもお礼言ってたって言っといて」
「はーい」
そう言って、絵名は病室をあとにした。
それにしても気になるのは──
「なんで終始無言で俺にくっついてたん?」
「わかんない」
「わかんないのね・・・。てか最近大丈夫?」
「私は大丈夫」
大丈夫て・・・。
彩音が帰ったその日の夜、俺はとある人物に電話をかけていた。
『先輩?どうかしたんですか?』
「あー、美空ちゃん?ちょっとお願いしてもいい?」
『いいですけど、先輩今入院してるんでしたっけ?』
「あー、うん。そうなんだよねぇ。でさ、彩音のことでちょっとお願いしたいことがあってね?」
『はい、何なりと』
「明日、彩音の様子──」
『監視すれば良いんですね』
「監視・・・なのか?」
『様子見守ってほしいって言おうとしたなら、それはもうある意味監視ですよ』
「そこまで言いますか・・・」
『まぁ、でも良いですよ。その代わり、退院したらなにか奢ってくださいよ?』
「わかったよ、それぐらい別に良いよ」
『やった』と言って美空ちゃんは電話を切った。
正直こんなことはしたくないけど、あの様子を聞いたら、さすがに不安になる。
EPISODE66です。
この小説以外にも、いろいろな趣味とかがあるんですけど、最近はいろいろ時間が取れなかったりしてキツイ事が多いです。
でもなるべく週1投稿は守りたいですね・・・。
ではまた、EPISODE67でお会いしましょう。




