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EPISODE,54:自己決定能力と不安

彩音に交際経験がある。


その事実を受けてからというもの、モヤモヤというかそんな感情が心のなかに渦巻いていた。

正直、今回が初めてというわけではなかった。

いつだったか忘れたけど、涼太と彩音のいざこざを見てて似たような雰囲気に見舞われたことがあった。

ただ、その時は冷静に考えて見たことがあったが、その時に出た自分の答えに納得がいってなかった。

でも、今回ではっきりと分かったことがある。



俺は、彩音のことが好きだということ。



その結論に至るまで、いろいろなことがあったと今思う。

まず



あ の ス キ ン シ ッ プ な ん な の ?


寝る前になぜいつも俺を抱き枕にするの?

てか無防備すぎね?

俺ってあいつに男として見られてないのか?

・・・とまぁ、こういう一件というかいろいろあったからか、どうも最近妙に彩音に対して意識することとか増えてきたなと思う。


「隼斗くん?どうかしたの?」

「えっ?」

「いや、ずっと上の空だったからさ」


水無瀬先輩に声をかけられはっと気づくと、そこはバイト先のレジカウンターだった。

あ、そうだ今俺バイト中だったな・・・。


「すいません、つい・・・」

「いや、別に大丈夫なんだけどさ。珍しいね、隼斗くんが上の空なんで」

「そんなに珍しいんですか?」

「珍しいよぉ。だっていつもはテキパキとよくも悪くも頑張りすぎない程度に頑張ってるんだからさ」

「それ褒めてます?」

「褒めてるよ?」

「なら良いんですけど。まぁ、特になにもないんで大丈夫ですよ」

「怪しいなぁ・・・」

「怪しいんだ」

「だってさ、普通に考えてそういうときって大抵大変なことになってたじゃない?」

「そうなんでしたっけ?」

「そうだよそうだよ。いつだったか顔色悪くて『大丈夫なの?』って聞いても『大丈夫ですよ』って言って。

んで、その後に倒れて仮眠室で寝たことあったじゃない?」

「もう覚えてないですよ・・・」

「えぇ、あのとき大変だったからね」

「そんなにですか・・・」

「そうそう。それで?」

「え?」

「いやいや、なにかあったの?」


上の空だからってここまで疑うと来ましたか。

うーん、あんま話したくないんだよなぁ・・・。


「正直、悩みみたいなのはありますけど。あんま話したくないっていうか・・・」

「あー、なるほどね。それで?」

「いやあの、聞いてました?話したくないって」

「いや、さすがに──」

「それが自分を苦しめることになるかもしれないんだよ!!」

「っ!!」


先輩は、肩を掴んで俺に叫んだ。

その瞳は、何かを心配するようにも見えた。


「あ、その・・・。ごめんね?」

「いや、大丈夫です。ありがとうございます、心配してくれて」

「いえいえ。後輩のことを心配するのが先輩の仕事ですよ」

「先輩からしたらくだらないことかもしれないですけど、聞いてくれます?」

「もちろんだよ、隼斗くん」

「ありがとうございます」


正直、話すのには勇気いるな。

いやでも、もしそうなった時はそれ以上の覚悟がいるってのは確かだな。


「その・・・、最近、好きな人ができて」

「ほぉ、隼斗くんにもついにその時が来ちゃったかぁ。それで?相手って誰?」

「彩音です」

「そっか・・・、えー?でもあの子好きになるってのはそりゃ無理ないなぁ」

「え?」

「だって、あんなに可愛いんだよ?前に一緒に遊びに行った時に思ったんだけど、笑顔がめちゃくちゃ眩しい!あぁ、戻れればあの頃に戻りたいなぁって思えるぐらい笑顔が可愛くて眩しいの!」

「確かに可愛いですよね。前にバレンタインデーでもらったんですけど、その時の笑顔めちゃくちゃ可愛いんですよほんとに」

「わかってるねー。ね?惚れるのも無理ないでしょ?」

「はい」

「それなら、告ったほうがいいんじゃないの?」

「いや、なんというか正直不安で・・・」

「そっかぁ。まぁ大丈夫だよ、隼斗くんなら、きっと」

「水無瀬先輩・・・」

「自信がついたらでもいいから、でも早めのほうが良いと思うよ。ほかの男がアタックしちゃって付き合うことになったら嫌でしょ?」

「まぁ、そうですね・・・」

「だから無理にとは言わない。でも早めのほうが良い。急かしてるわけではないけど、自分のペースでね」

「はい!ありがとうございます!」


先輩と話してから、少し軽くなった気がする。

自分のペース、か・・・。

ペース知らないといけないな、まずは。

EPISODE54です。

自分が不安なときでも、常に寄り添ってくれていたものはなにか?と考えたとき、真っ先に思い浮かべたのは、「物語」でした。

まぁ、なんで小説とかマンガじゃなくて、「物語」なんだ?って思った人といるかと思います。

マンガや小説とかって、その作者が創り出した物語を、相手に伝えるというある一種の方法だと思っています。

私はこれを連載する2年前からその土台となる設定など考えてましたが、小説で書き表すのは今でも至難の業だなとよく思います。

語彙力の問題もあるけど、その人の心の中を(しかも架空の人物)文字というもので表さないといけないと考えると、相当な年月がかかるんだなとよく思ったりします。


ではまた、EPISODE55でお会いしましょう!


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