EPISODE,42:季節外れの怪談と勘違い 〜前編〜
それは、とある日の放課後のことだった。
俺は教室の自席で、今日の夕飯どうしようか考えていた。
すると、「じゃあ、橋沢くんにも聞いてみようよ〜」という声が聞こえた。
そしてその声の主が俺に話しかけてきた。
「橋沢くん、ちょっといい?」
「どうかしたの?」
この人は天宮絵名。
俺と彩音の所属するクラスの同級生和もあり、彩音の友達でもある。
夕飯食べているときや、何気ない雑談のときに、よくこの人の話題が出てくることがある。
「あのね、さっき彩さんと怖い話をしててね、それで他の人の怖い話とか聞いてみようよってなって」
「そのトップバッターが俺ってこと?二人共」
「そのとおりです!」
「うん、ごめんね急に」
「いや、別に良いよ」
「じゃあ怖い話してくれるの!?」
「頼まれて断るのも癪だしな。とはいえ、そんなすぐ話せるわけじゃないからな」
「はーい!待ってま〜す」
「ゆっくりでいいよ」
「サンキュ〜」
にしても怖い話ねぇ・・・。
って、普通怖い話とか怪談って夏場にやるんじゃなかったっけ?
・・・ん?夏、夏か・・・。
───あ!
「一つあったわ。怖い話」
「え!?どんな話!?」
「うん、今年の夏に『岩本』ってとこに行った時の話」
「あ、それって橋沢くんが親戚の家に行ったときの話?」
「うん、そのとき」
「えっ?なんで彩さんが橋沢くんの予定知ってるの?」
「あ・・・」
「前に小窪さんに話したことがあってね」
「そうそう!その時に聞いた!!」
「へぇ〜、じゃあ早速お願い!」
「わかった」
危うく疑問に持たれて面倒なことになりかけたが、セーフだ。
さて、話すとしますか。
岩本。
温泉街として有名で、夏場にも関わらず毎年多くの旅行客や観光客が訪れる。
そんな所に俺が訪れた理由。
それは─────
「あ、おーい橋沢くーん!こっちー!」
「おーう。久しぶり!」
この人は西宮小町。
俺のあばばばばばばばばばばばば──────
「ちょっ!?絵名ちゃん!?」
「小町って誰よーー!?」
「あばばばばばばば───────」
話しの途中に、なぜか絵名がオレノ両肩を掴んで思いっきり揺らしてきた。
ヤバい・・・、顎とれる・・・・・・。
「落ち着け!その小町って子はな、俺のいとこだよ!!」
「あ、いとこなんだ。びっくりしたぁ」
「びっくりしたのはこっちだよ・・・。急にどうしたの?」
「いや、ごめん。急に女の子出てきてびっくりしちゃって。てっきり遠距離恋愛の彼女かと思って」
「違うよ?」
「違うんだぁ、ちぇっ」
肩揺らされて、ちょっと傷んでいるがまぁ良いか。
とりあえず、話し続けるとするか。
EPISODE42です。
今回は今年の夏に投稿したかった内容のリメイク版です。3部編成で前編、中編、後編となっています。
中編を楽しみにしていただけたなら幸いです。
さて、今週はアヴェンジド・セヴンフォールドの「ビースト・アンド・ザ・ハーロット」という曲です。
アヴェンジド・セヴンフォールド初のメジャーデビューアルバムアルバムの一曲目で、トップ・ギアで畳み掛けるドラムとベース、そこにギターサウンドがシビれる良い曲です。
ぜひ一度聴いてみてください。
ではまた、EPISODE43(中編)でお会いしましょう。




