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EPISODE,30:ほっと一息ついてみれば

「よー、隼斗。おはよー・・・って、おい!大丈夫か!?」


朝からうるさく喚いたのは、涼太だった。


「涼太か・・・、うるせぇよ。こちとら寝不足で頭痛てぇんだよ」

「何があったんだい?隼斗が寝不足なんて珍しいな。・・・はっ!まさか・・・」

「え?」

「明日雪が降る前兆なのか!?これは!?」

「安心しろ、明日は快晴の予報だぞ」

「そうなんだね・・・」


少し残念そうな涼太はほっといて、あいつの言う通り、今日の俺は寝不足だ。



時間を遡ること2時間前。


「ふあぁっ・・・、おはよう〜隼斗」

「・・・あ、お、おはよう」

「ん?どうかしたの?」

「いや、なんでもない」

「そう?ていうか、すごい眠そうだけど。大丈夫?」

「あぁ、大丈夫」

「ふーん、なら良いけど・・・」


大丈夫とは言ったが、あれは嘘だ。

なんなら今めちゃくちゃ眠い。

昨夜、深夜2時に目が覚めたとき、再び眠りにつこうと横になった。

その時に、彩音が起きたらしく頬に温かみのある吐息を感じた。

ここからが問題だった。

俺の頬に、何か柔らかいものが当たった。

というかくっついた感覚がした。

さらに彼女は「隼斗が、いつか私を好きになってくれますように」という、爆弾発言が俺の耳元で囁かれた。

もしかしなくても、あの感触はキスだったのだろう。

信じたくない気持ちがあった俺は、直ぐに目を閉じ、眠りにつこうとした。

しかし、どうしてもあの感触が残ってしまい、今に至る通り、2時からずっと起きてしまったというわけだ。

普段からしっかりと眠る習慣が身に沁みている俺にとっては、この眠気はキツい。


朝登校しているときも、寝不足は酷かった。

電車の中で眠りかけては、起きる。

眠りかけては、また起きる。

これの繰り返しだった。



「それにしても、本当に珍しいな。隼斗が寝不足なんて」

「多分だけど、バイトで疲れたんだと思うよ」

「あぁ。昨日は本当にごめんな、休んじゃって。てかそうか、俺今週は、また別の日にシフト入るのかぁ。休んだ代償はでかいなぁ」

「まあ、せいぜい頑張れ」


涼太には昨夜のことを話すつもりはない。

そもそも、俺と彩音が同居していることすら知らないわけだし、しかもこいつはあからさまに彩音に好意を抱いている。

だから、このことを知ったらこいつは間違いなく発狂して跡形もなく爆散して砕け散るだろう(心が)。

だからこのことを話す訳にはいかない。



その後、いつもどおりに授業が始まったのだが、今日はいまの俺にとってはある意味地獄のような日程だった。

6限全てが座学という、眠気がしまくる俺にとっては、地獄だ。

無論、2限で俺は居眠りをしてしまい、しかも先生にもバレてしまった。

だが、「お前が居眠りするなんて珍しいな」とだけ言われ、あとはそれ以上言われなかったのが唯一の救いだった。



昼食の最中でも、眠気は覚めなかった。

弁当食べながらウトウトしてしまって彼女からも心配されるほどだった。


「だ、大丈夫?」

「大丈夫だよ。だから心配すんな」


こうは言っているが、正直限界が近い。

だから今日は家についたら仮眠を取ろう。



「や、やっと帰ってこれたぁ・・・」

「ほ、本当に大丈夫だったの?ねぇ?」

「まあまあ、今日を乗り越えたから良しとしようよ」

「うーん。あ、そうだ。おやつにしない?紅茶とクッキーがあるの」

「お、そうするか・・・」


本当は一息つきたいところなんだが、ここで寝たら色々と心配されると思うから、ここもこらえようと決意した。

そう考えるうちに、彩音が紅茶とクッキーを運んできた。


「はい、どうぞ」

「お、ありがとう。じゃあ早速」

「ど、どう?」

「うん、おいしいよ、この紅茶。風味がいいしリラックスしてきて・・・」

「・・・あ、寝ちゃった。やっぱり相当眠かったんだね。紅茶の中に睡眠薬入れておいてよかった。・・・さてと、始めましょうか」




「んんっ・・・」

「あ、起きた。おはよ〜」

「おはよ・・・」

「20分ぐらい寝てたけど。ぐっすり眠れたっぽいね」

「うん・・・、てかさ」

「ん?なぁに?」

「なんで俺、膝枕されてるの?」


そう、俺は目が覚めたとき、俺は彼女に膝枕をされていた。

何か柔らかいものの上に頭を置いてるなとは思ったが、まさか人生初の膝枕をされるとは思わなかった。


「どう?」

「どうって・・・」

今度は俺の頭をナデナデしてきた。

なんだろう、すげぇ落ち着く。

というか、シチュエーションがすごいんだよなぁ。

同級生の女子に膝枕してもらうのってなかなかないぞ。

そんな俺のナデナデしてもらったの感想といえば


「・・・控えめに言って、最高です」

「良かった。それにしてもこれちょっと楽しい」

「楽しいんだ・・・」

「あ、そうそう」

「ん?」

「あのね。普段からそうだけど、隼斗はいつも頑張ってるよ。だから無理しないでね。無理したら、頑張ってきた分が全部無くなっちゃうから」

「・・・ご忠告ありがとう」

「大変なときはいつでも頼って良いんだからね。私たち、パートナーなんだから」

「・・・そうだな、ありがとう」

「どういたしまして、隼斗」


今日は彩音に色々教えてもらったな。

何事も無理したら、それまで頑張ってきた分が失われるとか。

結構教訓として身に沁みたな。


(たまにこうやって膝枕してもらえるか、後で聞いてみるか)


ちょっとアリだなと思ってしまった俺であった。



そのころ彩音はと言うと、


(そろそろ、私も変わらないと・・・)


とある決心をしていた。

EPISODE30でございます。

今週はうちの弟がコロナにかかってしまいました・・・。

その影響で、僕の仕事部屋が隔離施設となり、なかなか小説が書けない状況になりました。

でも、なんとか時間を見つけて、こうして今日も投稿できたとホッとしています。

みなさんも、マスクはしましょうね。

そうしないと、うちの親父のように伝染っちゃいますからね・・・


ではまた、EPISODE31でお会いしましょう。

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