EPISODE,27:絶対に負けてはいけない戦い 〜後編〜
二人での優勝を誓ったあと、一回戦を難なく突破することに成功。
続くニ回戦も勝利し、さらには準々決勝でも勝利を収めた。
準決勝は、急遽行われることになった『敗者復活戦』後に行われる予定なので、終わるまで休んでいた頃。
「やっほー、おつかれー」
「あ、小窪さん。おつかれ」
「こ、小窪さん!?どうしてここに!?まさか・・・、僕たちの応援に!?」
「驚きすぎ・・・」
「あ、はい・・・」
涼太を沈黙させた彩音は、別会場で行われていたドッチボール(全員参加)に参加していた。
「あ、そう言えば、そっちどうだった?」
「いやー、ニ回戦で負けちゃったよ」
「まあ、ニ回戦まで行けただけすごいよ」
「だよね、しかも相手三年だったし」
「詰んでね?」
「詰んでるよー、てかさ、橋沢くん達は?」
「準々決勝突破して、準決勝進出したよ」
「おー、すごい!」
「で、今はなんペアか負傷したから急遽『敗者復活戦』やってるから今は休憩中」
「なんかやたら負傷してるきがする・・・、そういえば、橋沢くんってバド得意なの?」
「いや、あんまり経験はないよ。ほとんどのアタックは涼太がやってるし、俺は涼太の取りそこねたシャトルを拾ったり、たまにひよったりした時にアタッカー務めるぐらいだけどね」
「それ結構重要だよ、活躍してるじゃん」
「そうか?まあ、ありがと。ところでこのあとどうするの?」
「校内自由に散策していいんだよね?終わった人達って」
「うん、試合観戦もありだし」
「じゃあ、橋沢くん達の試合観てるね」
「いいのか?」
「うん、せっかくだから最後まで観ていきたいんだよね」
「わかった。頑張るよ」
「がんばれ!応援してるよ」
「サンキュー」
彩音から応援された俺は、決勝まで頑張ろうと改めて決意した、その様子を涼太はとても羨ましそうに見ていた。
準決勝の相手は、現役バドミントン部員の二人が組んだペアだった。
しかもその片方(前衛)は、今年の春に行われた『春季バドミントン大会』の個人の部で優勝した強敵だ。
「なあ、あのペアの後衛って強いか?」
「いや、大会成績はそんなに良くはなかったはず」
「なら、後衛を集中して攻めよう」
「わかった。そうしよう」
こうして準決勝が始まった。
だが、後衛にシャトルを打ち込むのが難しく、前衛がブロックしてくる形になり、かなり苦戦した。
下手に打ち込むと、そこからスマッシュを決められ、点を取られるリスクがあった。
なので、慎重に責めないと負ける可能性が出てくる。
試合は互角の勝負が続いた。
しかし、徐々に相手が押してきてだんだんと逆転されそうになってきた。
「落ち着け・・・」
その時、俺はあることに気づいた。
後衛の立ち位置が、前衛の立ち位置とよく重なるのだ。
つまり、その場所に隙ができて、そこに打ちこめば確実に点が取れるはず。
「涼太、アタック交代頼めるか?」
「えっ?ヒントかなんかつかんだのか?」
「あぁ、だからサポート頼む」
「オッケー!」
こうしてアタッカーが変わり、反撃が始まった。
そして相手が重なる瞬間にスマッシュを打ち込んだ。
するとやっぱり後衛は反応できず、シャトルはコートに叩き付けられた。
やっぱり後衛の反射速度は遅い。勝ちを確信した俺はそのまま攻め続けた。
そして
「「勝った!!」」
見事勝利し、同時に決勝へ進むことができた。
彩音の方を見ると、俺たちに向けてグッドポーズを送っていた。
それにお返しをする形で、俺はガッツポーズを送った。
そしていよいよ決勝戦が始まるのだった。
「不完全燃焼感がすごいわ」
「まあまあ、お疲れ様」
「ありがとな」
帰りの電車の中で、彩音と決勝戦のことを振り返っていた。
一言で言うなら、実にあっさりとした勝利だった。
というか、ずっと不戦勝からの相手の負傷で不戦勝続きで決勝まで上がってきた人たちだからしょうがないとは思う。
「よかったね、不戦敗にならなくて」
「本当にね」
今日一日はとても疲れた。
でも、親友と一緒に優勝を目指すのは
「・・・楽しかったな」
「良かったね」
「うん」
お互いの健闘を称え合うことが、どれだけすばらしいことなのかを知り、それが身体に染み付いた一日だった。
EPISODE27でございます。
今週は特に原稿作業する時間が取れず、色々と遅れてしまっての後編です。
夜遅い時間に投稿してしまってすいません。
来週も頑張るので勘弁してください。
では、EPISODE28でお会いしましょう。




