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EPISODE,19:そこに残るのは己の試練

俺は今、混乱していた。

というか、驚いていたという方が分かりやすいだろう。

俺は、彩音さんとの同居を認めてもらうために、彼女の伯父さん(彩音さんの住んでいる『ネクラ荘』の大家)に面接をしてもらっていたのだが・・・。

なんと、質問一つ答えて合格という結果になって驚きを隠せていない状況に俺は陥っていた。


「え!?俺、合格したんですか!?」

「そうだ、お前は合格したんだよ。それにしても、良い驚きっぷりだなぁ」

「ありがとうございます。じゃなくて、えーっと、バイトしてるってことが合格条件なんですか?」

「まあ、そうだな。『同居』つっても、ここに『住む』ってことだけは変わんないからな。ここの家賃払えねぇ奴に住む資格なんざねぇよ」

「彩音さんはバイトしてるんですか?」

「あいつだけは特別だ。バイトしてねぇし。というか、そもそも引き取った子供に対して『家賃払え』っていうほうがなんか嫌なんだよな」

「あー、わからなくもないです、その気持ち」

「だろ?」

「えぇ。あ、というか、時間結構余ってますけど、どうしますか?」

「あ、じゃあせっかくだし、もう少しだけ続けてもいいか?」

「もちろんです」


というわけで、面接タイム再開。


「バイトはいつから始めた?」

「今年の五月から始めました」

「先月分は貰ったか?」

「ええ、きっちりと」

「じゃあ、そのバイトで月にいくら得ているんだ?」

「えーっと、時給八百円で週に月・火・木・日。日曜は朝の九時から、二十時までで、残りの平日三日は十六時半から、二十二時までなので月に・・・」

「あ、これ使ってくれ、電卓だ」

「あ、ありがとうございます」


伯父さんから手渡された電卓を使い、計算を進めていく。(というか、面接中に電卓使うってどういう状況だ?)


「えーっと、月に九万六千八〇〇円ですね」

「おぉ。高校生バイトにしては高い・・・のか?」

「俺も相場分かんないですけどね」

「まあ、そんだけ月に稼いでんならネクラ荘(ここ)の家賃は払えるな」

「そういえば、ここって家賃いくらくらいするんですか?」

「月に三万五千円だ」

「結構俺、手元に残りますね」

「そうだな」


そう言えば今気づいたんだが、いつの間にか普通に会話してるなぁ。

もうこれ、面接じゃなくてただの会話じゃね?まあ、いっか。


「そういえば、先月分のバイト代って使わずに貯金してるのか?」

「えぇ、もちろん。ただ、最近始めたばっかなのでバイト代の貯金はこれからってとこです」

「そうかぁ・・・。あ、ところで橋沢って、帰宅部か?」

「はい。うちの高校、そこんとこ自由なんですよ」

「へぇー。だから、平日にも関わらず十六時半からバイトできるんだな」

「そうですね」


なんていうか、これ。

雑談になってきてないか?これ?


「ところで、大事なことを聞き忘れた」

「はい?何をですか?」

「いや、()()()()()()()()()()()ってことだよ」

「あ・・・」

「どした?ってまさか、許可取ってないのか?」

「実はですね、その・・・」


安堵のあまり、自分の生い立ちを話すの忘れていた。

俺は伯父さんに、今の現状と生い立ちを話した。

すると、伯父さんは急に


「ううっ・・・」

「え!?どうしました!?」

「あぁ、すまない・・・。ちょっと、昔のことをね・・・思い出してしまって・・・」

「昔のこと?」

「彩音から聞いていないのか?私が過去にしたことを」

「あ・・・はい、聞いてます」


そうだった。

この人は彩音さんを救うために、自らの手で彼女の父親を殺した人だ。

助けるために行った殺人。

正義の殺人となった。

あの計画を立てた張本人。


「まあ、知ってるなら良かったよ。今知りました、なんて言われたら面倒だからな」

「・・・はい」

「よし、一通り聞いてみたが、合格だ。ここに住むおよび、同居の許可をやる」

「本当にいいんですか!?ありが」

「ただし、一つ条件がある。まあ、条件というか、課題だな。それをこなしてからだな」

「え?」

「実の親との縁を切ってこい。血の繋がりは切れなくても、縁ぐらいは切れるからな」


思いがけないことを言われ、俺はまた混乱した。

縁を切るだって?切りたいきもちはある。

でも、どうやったらいいんだ?


「戸惑うのも仕方ない、簡単に言うと実の親との決別と絶縁。二度と関わらないようにしてこいってことだ。わかったか?」


そうだ、仮に親の許可なしでここに住んだとしても、親が喜ぶ以前に下手したら()()()()()()()()()()()()()()()

そうならないために、俺をまた連れ戻すだろう。

だったら・・・


「はい!」


そうだ・・・。

俺には今、あの家族と決別しなきゃいけないんだ。

俺の()()()()()()()()()()()()()

終わらせてやる。

自分の親との因縁にカタをつけてやるよ!


「わかりました。すぐに始めます。そして、ありがとうございます!」


深々と頭を下げた俺は談話室を後にした。

闘志を燃やしながら───







EPISODE19です。

隼斗くんの親との決着をつけるみたいに、自分の親となにか揉めたり、トラブルになってしまったらの解決法は人それぞれですね。

それが傍から見て、「いや、他にも方法あったろ?」とか思う人もいるかも知れませんが、ある意味、「よそはよそ、うちはうち」ってやつかもしれませんね。

話は変わりますが、実はですね、今日6月10日は、

私の誕生日です!そんな私は、相変わらずの楽しい楽しい小説の作業に追われていました!!(楽しかったけどね)

でも、今日ケーキ食べたから良しとしましょう!!

(ちなみに、私はケーキ選ぶ時チョコケーキ類一択です)


というわけで、またEPISODE20でお会いしましょう!


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