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EPISODE,9:その仮面が剥がされたとき

その日の放課後、電車までの時間が結構あるので、図書室で本を読んでいた。

電車いい時間に来そうなタイミングで図書室を出ようとしたとき、スマホを教室に忘れたことに気づき、取りに向かった。

教室の廊下まで来たとき


「うわっ!?」

「きゃっ!?」


教室から急いで出てきた彩音さんにぶつかってしまった。

しかも、カバンが開きっぱなしだったのか、中身が散乱してしまった。


「痛って・・・・・・大丈夫か?」

「うん、ごめんね・・・あ!中身・・・」

「手伝うよ」

「ありがとう」


俺は彼女の荷物拾いを手伝っていたとき、散乱した荷物の中にあった

一冊の本を手渡そうとしたとき


「ちょっと!隼斗!!」

「うわっ!?」


乱暴にそれを取り上げた。


「・・・・・・見た?表紙」

「え?ああ、表紙が上になって落ちてたから見た・・・け、どおっ!?」


思わず驚いてしまった。

その時の彼女の表情は、今まで見てきた彩音さんの「冷酷」さとは、明らかに違う「目の色」をしていた。

この色はまるで、「怒り」とか「悔しさ」とか、そんな負の感情を感じさせられる目の色を帯びていた。

そして、俺は彼女に何かとんでもないことをしてしまったこと。

それは、「地雷を踏んだ」とか、そういう安直な表現が出来ないような、ヤバいことをしてしまったことはすぐ分かった。

目の色を変えないまま、彩音さんは静かに口を開いた。


「ねえ?自分が何をしたのか・・・わかってるの?」

「えっと・・・うん・・・とりあえず、何かやらかしたことは

分かってる」

「そう・・・はあーっ。あまり人に見られたくないやつ

だったのにー・・・ていうか、タイトルもばっちり見たでしょ」

「ああ・・・・・・『犯罪心理学のすべて』ってタイトルだっけ?」

「うわ・・・・・・タイトルまで覚えられてるし・・・ほんとに最悪なんですけど・・・」


頭を抱えて、「非常に困った」みたいな感じになっている。

・・・・・・にしても、そんなに人に見られたくないやつなのか?

なら、謝るなり、それなりの対応をしよう。


「えーっと・・・なんか・・・ごめん」

「責任取りたいの?」

「もちろん」

「じゃあ、私、ずっと前からあなたに聞きたいことがあるの。それに答えてくれたら、許す」

「分かった。ちなみに、俺は童貞だ」

「・・・・・・」

「・・・・・・」


一瞬でこの場の空気が氷ついた。

あれ?もしかして、俺またやらかした?


「何のカミングアウトなの?」

「申し訳ございませんでした」


やらかしたことが分かったとこで、彼女が口を開いた。


「隼斗さんって、今日までに何かやらかした?」

「・・・・・・」


あまりにも簡単な質問に対し俺は


「さっきのカミングアウト」

「あれはもういいよ・・・・・・」


明らかにあきれているのが分かった。

というか、なぜか顔を赤く染めていた。

「ああ、やっぱり女の子なんだな」と思っていると、彩音さんは

再び口を開いた。


「そうじゃなくて、()()()()()()()()()()()()()()()()()かってことを聞きたかったの!」

「っ!?」


絶句した。

なぜって、答えはYESだから。

そして、その答えが、()()()()()()()()()()()だからだ。

そして絶句した俺を、彩音さんは興味津々の目線を浴びせてくる。


「ふーん。ね?なにしたの?」


上目遣いで聞いてくる彼女は、不意にときめいてしまうものがあった。

もちろん俺は、バレたくない気持ちと、ときめきが交差する中俺は・・・


「イ、イヤ、ナンモナイヨ」

「口調がなんか変だし、目も泳いでるよ。答え絶対にYESでしょ」

「ソンナコトナイ!ボクハ、ケンゼンナダンシコウコウセイダ!」

「その証拠は?」

「俺が童貞だってこと」

「童貞は証拠にならないよ・・・」


再び彼女は、俺にあきれていた。

確かに、変な口調からいきなりスピーチするときみたいに、はきはきした

口調に変わって、さっきのことを言ったら、まあ、あきれるよな・・・。


「で?なにしたの?」


再び問い詰めてくる彩音さんに対し、俺は再度否定する。


「いや、何もしていない、NOだ」

「ウソつき。隼斗さんって本当にごまかし下手だね」

「いや、だからほんとに」

「ねえ・・・・・・教えてほしいの・・・お願い」


再び上目遣いをしてきた。

どうして同級生の女子の上目遣いって、どうしてこんなに背徳感がするのだろう?

なんで、ときめいてしまうのだろう?

そして・・・なんでこんなので「まあ、いっか。言っちゃっても」と

思えてしまうのだろう?

こんな自分が情けない。

しかたない、今まで誰にも言わなかった「自分の罪であり、家族と仲の悪い」という、理由と事実を打ち明けるか・・・・・・・・・。


「分かった。でも、これは・・・・・・『懺悔』として聞いてほしい」

「うん・・・」


そう前置きをして、俺は自分の罪を告白した。




「自分の家族を・・・・・・殺したんだよ・・・俺・・・」


とうとうEPISODE9まできました。


来週の投稿でついに、「二桁」に達成しますよ。普通に聞いたら「そんなにすごいことなのか?」と

思う人もいるかもしれませんが、一人で「編集作業」や、「物語の展開」を考えたり、「話の内容」

などを考えたりするのは、結構大変なことなんです。

でも、そうして完成したときの「達成感」は、格別です。本当に。


今日のエピソードに触れるとするなら、「隼人の罪と、家族に嫌われている理由が

明らかになった」ということですが、いかがでしたでしょうか?

「それなら、家族に嫌われても仕方ない」とか、「隼人・・・何人殺ししてるんだよ」と、

思う人が少なからずいると思います。果たして、隼人は家族の誰を殺してしまったのでしょう?

それは・・・もちろん言いませんよ!


というわけで、いつもより長めの後書きでしたが、ここまで読んでくれた方に感謝です!

それでは、来週のEPISODE10にて、お会いしましょう。

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