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第一章 5
5.
三越のレストランは何処も満員で、結局、駅近くのファミリーレストランに行くことになった。
「結局、ファミレスか……」
野上が不満そうに言うと、室伏はにこりと笑いながら「別にいいじゃないか」と、言った。
「で、どれにする?……俺はこのラム肉のステーキにガーリックライス、スープにビールにするよ。君は?」
「……結構、食べるんだな」
「まあね。色々と体力がいるからね」
「……ああ、そうですか」
野上は顔を赤らめながらそう言うと、ふいっとそっぽを向いた。
「……君も食べろよ?この後、可愛がってやるんだからな。バテられたら困る」
「……わかったよ、」
野上は顔を赤らめながらそう言った。
その後、食事を終えた二人はホテルへと戻り、互いに深くつながり合った。防音設備のついた部屋の中、野上は室伏に突かれながら何度も甘い声を漏らした。
二人が寝たのは夜明け近い、午前五時のことだった。