自分が住んでた環境に似て非なる日常を生き抜け!
〜序〜
目がさめると草木の香りがした。
地面に体を預けていることがわかる。
でも頭だけは少し高い位置にあるな…。
すると覗き込む顔が一つ、幼い少女の顔だ。
「あっ起きた、大丈夫?」
笑顔が眩しかったその少女は…誰だ?
「よかった〜思いっきり顔面当たったから心配しちゃったよ」
「え?僕そんなことになってたの?」
つい声が出てしまった。
「でも大丈夫!先生も治療してくれたし血も出てないって、それよりもね!あたしたち合格だって」
え?合格?…と一瞬なったけど必死だなにをしてたか思い出そうとしたとき『大事なテスト』だったことを思い出した。
「うわっ受かったのかマジか」
つい飛び起きてしまった。
彼女の顔はすぐ退けてくれた
顔面同士当たらなくて良かったどうやら正座をしていたようだ。
…えーと。
「膝枕ありがとうございます」
「どういたしまして」
軽く会釈しお礼を言うとまた少し固まってしまった自分がいた。
あれ?違和感?身長?大地が低い…いや目の前の少女と目線が同じ?
「どうしたの?いろはくん」
「あっ…ううん大丈夫」
この時僕は気づいた…いや思い出したのだ。
僕は断片的だろうけど。
前世を思い出したのだ。
僕は死んで人に生まれ変わった。
そして、ここは僕が知ってる日本じゃない。