恋を知る
私は幼稚園に通っていました。
母と離れるのが寂しくて泣いたことも覚えています。
でも、そこで小さな事件が起きました。
お遊戯会の役決めで
私は勇気を振り絞ってお姫様役に立候補しました。
その方が母が喜ぶと思ったからです。
でも、先生からは
「あなたは王妃の方が似合ってるわ!おてんばなお姫様よりも綺麗で美しい王妃の方がいいわよ!」
と、言われました。
他の子達も「うんうん」と言う感じで配役は決定し、
王様の役には当時少しだけモテてた男の子がなりました。
その子は今思えば私にちょっかいをかけたり、おままごとなのに参加してきたりと
もしかしたら、私のことを少し意識していたのかもしれません。
自意識過剰とはおもいますが、私がおままごとで猫の役をやれば猫の役をし、お母さん役をすればお父さん役をし
そして、先程の事件になった訳です。
その当時の私は
「またか」ぐらいに思っていました。
でも、そんな頃から私は恋というものを意識し始めたのです。
今の子たちにとっては普通のことかもしれませんが、
当時は幼稚園児で恋とかに興味がある子供なんてほとんどいませんでした。
この時から、私は男の子に興味を抱き始めました。
先生が決めた配役
そして、男の子の存在
私にとっては、恥ずかしくもあり目の前がキラキラした最初の出来事でした。