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とある十字路にて
更新遅いかもしれませんがよろしく。
その十字路にはそれぞれ四つの高校があった。
東に東村高校。西に西部高校。南に南十字星高校。北に北斗女学院。
何故こんな隣接した場所に四つも高校があるのか、それは、この場所が、四つの地区のちょうど境界線に立っているから。
十字路がちょうど境界線。その向こうは別の地区。だから四つの地区に四つずつ高校がある。それだけの話だった。
お役所仕事とはそんなもんである。
しかし、すぐ隣同士に高校がある以上、生徒の交流や生徒会同士の付き合いも密接にならざるを得ない。
それは、そんな学園の物語。
その学園では、怪奇現象が時々起きる。
あまりに頻繁に起きるので、春に新入生の悲鳴が聞こえるようになったら、ああ、もうそんな季節か、と誰もが呟く。春の風物詩。