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呪われた装備でハック&スラッシュ! ~異世界で神すら把握できないスキル使って呪い装備のコーディネートします~  作者: 馬ノ やすら
第三章~「オーロ・ヴァレンツ『スラム街』編」~

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【第82話】我ら、スラム街美化活動隊!

何時ものように俺は朝一番で穴熊亭スタンドの準備を手伝っているときのことだった。

手紙の魔道具が飛んできて内容を確認するとディナからであり、肥溜めと石鹸が完成したとのことであった。

たった数日の内に完成させるとは流石仕事が出来るバレッサの一番弟子なだけはある。

俺は早速スラム街に向かうと変化に気がつく。

「あれ?なんか街中が心做しか綺麗になってないか?」

「気が付きましたか?」

そう言い話しかけてきたのはディナだった。


「おはようございます。ススム様。早速お越し頂けたようで良かったです。」

「おはよう。ディナさん。もう肥溜めと石鹸完成したって?」

「ええ、ご案内致します。」

そうして完成した肥溜めまで案内してもらうがやはり街中が綺麗になっている気がする。


「驚きですよね。なんと住民の方々が率先して街中の清掃を始めたんですよ。」

「ええ!?」

俺はあまりに予想外の出来事に声を出す。


「ふふ。皆さん。ススム様をお連れしました。」

そうして案内された肥溜めの前にはこれを作ったであろう職人達が誇らしげに立っていた。


「如何でしょう?」

俺はまだ何も入っていない肥溜めを確認ししっかりと設計図通りに完成していることに素直に驚いた。


「素晴らしいですね。これをこの住民の職人の人達だけで作ったんですか?」

「おうよ!ススム様の設計図はすごいな。作りやすいったらありゃしなかったぜ。」

他の職人達も「うんうん」と頷いている。

この職人たちは文字は読めないはずなので正確に言うと説明書を読んだディナの説明の仕方が上手いのであろう。


「ちなみにですが、当初一箇所のみとされていましたが、既に三箇所に設置が完了しております。他の箇所についても鋭意制作中で数日以内には完成すると思います。」

「そ、そんなに順調に進んでるの?」

「はい!」

ディナと職人達は笑みで一杯だ。


「ちなみに使い方もですが、既に住民の方たちにも説明済みです。そしてこの街の美化活動ですが、折角肥溜めが出来、糞尿の問題が片付くならばと率先して清掃活動をしてくれているんですよ。」

「それは凄い。」

「ススム様、問題が無いようでしたら早速肥溜めを使用してみたいのですがよろしいですか?」

「ああ、そうしよう。」

それを合図にきちんと肥溜めを使用する際に鼻や口を布で覆い、ここで出来る最低限の感染予防をした状態で回収してきた糞尿を肥溜めに入れ、そこに横に設置してある粉末状の炭を巻く。

一人、また一人と同じ様に自宅出でた物や街中で放棄されていた糞尿を回収しそれも纏めて処理をしてくれる住民たち。


他の二箇所でもきちんと設置されているのを確認した後、その近隣の住民たちが何も言わずともきちんと処理ができていた。

「非常に良い出来ですね。これなら問題なさそうです。」

俺が合格サインを出すと職人たちは声を上げて喜ぶ。

それにしても副次的に街の清掃まで進んで行うようになるのは予想外の出来事だった。


「これはすごいな・・・。」

街の様子を見ながら明らかな変化に驚いているもう一人の人物が現れる。

「おはようございます。ヴォルフガング様。私も驚いたばかりですよ。」

「うむ・・・。ここまで街全体の雰囲気が変わるとは思っても居なかった。これは早急に国から使者を向かわせたほうが良いな。」

「ふふ。そうですね。それよりも次は新しい石鹸を見に行くのですが如何です?」

「おお、是非同行しよう。」


案内された旧教会内部に行くとエルナが嬉しそうに出迎えてくれる。

「す、ススム様。ヴォルフガング様。おはようございます。」

「おはようエルナさん。完成した石鹸を見せてくれるかな?」

「はい!ご案内致します。」

そうして案内された石鹸工場では、先程と同じく製造に関わっている住民の方たちが同席している。


「こちらが完成したものになります。」

エルナより差し出された石鹸は、自分で作った石鹸と同じ様になっており、試し様にたらいに水が張ってあったためそれを使い早速泡立ててみるが、非常に良く泡が立ち汚れも落ちる十二分に性能を備えたものであった。

「うん。これも素晴らしいですね。この調子でドンドン量産して下さい。」

すると生産を担当していた住人達から安堵の声が漏れる。


「今後作った石鹸は数を管理しながら水場に設置し、住民たちの手を清潔にするために使用させてあげて下さい。」

「分かりました!」

エルナはコクコクと頷く。


「では最後に畑の様子を見ていきましょうか。」

俺は最後に堆肥を与えた畑がどの様になっているのか確認しに行く。

するとここも様子が一変していた。


「まさか・・・。こんな事が有り得るのか・・・。」

そう口にしたのは前伯爵だったが、正直俺自身も驚いていた。


「ススム様!おはようございます!」

バルトが土に汚れながら俺に挨拶をしてくれる。

それに釣られ他の作業中の住民たちも俺達に挨拶をする。

「バルト君、状況を聞いてもいいかな?」

「はい!ススム様の堆肥を頂いた後、まずは堆肥を混ぜながら徹底的に耕しました。その後、時期が関係なく取れる芋類や時期が丁度よい根菜などを中心に植えた結果、この様に見事に芽を出しました!」

「ごめんね、バルト君。実は自分はこの地域の野菜類に詳しくはないんだが、成果的にはどんな感じなの?」

「ああ、はい。成果は大成功と言っていいと思います。元々の土はとても痩せており耕した所でこの様な結果にはならなかったと思います。」

「おおー。ではこのまま収穫までは?」

「天候に問題がなければ大収穫となると思います!」

「だ、そうですが。ヴォルフガング様?」


前伯爵は何も言えず口をパクパクさせていた。

「ヴォルフガング様?」

「あ、ああ・・・。すまん。あまりの事態に事を飲み込めなかった。この事も追加で知らせ、農業関連の使者も送らせよう。」

「お任せしますね。」


畑の様子も見終わった俺達は一度教会まで戻り状況の整理をする。

結果からすれば大成功であり、仕事に従事している人数も最初よりも2倍に膨れ上がっている。

だがその分仕事内容も十分な成果を得られている状況であり、任せても問題がないと判断出来る。

更に肥溜めが出来たことに由来し、街の美化意識も増し自然と街なかの環境が良くなっていた。

「そうだ。ディナさん。新型石鹸、肥溜め、堆肥の件なんだけどこれって商品登録はどう扱うべき?」

「はい。これらは先んじてバレッサ様に相談済みです。結果としてはススム様に一度登録してもらい、その後一時秘匿とし、最終的に国に買い取らせるか譲渡するほうが良いだろうとのことでした。」

「流石。そこまで聞いてくれていたのね。」

そう言うとディナは若干照れた様子であった。


「これから僕は一回商業ギルドに行きます。ヴォルフガング様。そういう事ですので可能なら使者ではなくアインズ王子に再度起こしいただいては?」

「う・・・、うむ・・・。私もそれを今考えていた所だ・・・。一応報告はするが当然王族はそんなに何度も視察には訪れない。どうなるかは約束はできん。」

「十分です。後教師役はどうなりましたか?」

「後数日以内に到着する予定だ。」

「そうですか。では明日、明後日を使い、学校に通う子どもたちを決めてしまいましょう。実は教育に必要なものが揃ったので。」

「なんと・・・!」

「そういうことだ、ルビア。住民たちに伝言を頼む。明日の朝から昼までと明後日の朝から昼までの間に学校に通いたいと思う子ども達の募集をする。年齢は6歳~12歳まででおおよそ30名程度を目安に最初の募集を行う。場所はここだ。」

「わかった。伝えよう。お前ら!」

「「「おう!」」」


明日、いよいよ学校に通う子どもたちのとの顔合わせを行うことになる。

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