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呪われた装備でハック&スラッシュ! ~異世界で神すら把握できないスキル使って呪い装備のコーディネートします~  作者: 馬ノ やすら
第三章~「オーロ・ヴァレンツ『スラム街』編」~

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【第77話】穴熊スタンド始動!

ルビア達との衣類支援の相談を終え帰宅するとそこにはサーシャ達が居た。

「おかえりなさい、ススムさん!」

「ただいま帰りました。サーシャさん。というか普通に寛いでますね。」

「アリスさんが帰ってきたら一緒にお風呂を頂こうかと思いまして!」

「あはは。そのまま寛いで少し待ってて下さい。アリスさんを迎えに行ってきますので。」


俺はその足でミストヴェイルに行きアリスを迎えに行く。

下の店に行くと既にアリスの帰宅準備は整っていたようだ。

「あ、ススム君。おかえり。いつでも帰れるよー。」

「それじゃあ帰ろうか。サーシャさん達が待ってるよ。」

「うん!」


再度転移しアリスを連れ帰るとサーシャ達が出迎えていた。

本当にこの二人仲が良いな。

まるで姉妹の様だ。

俺は4人娘が風呂に入っている間に夕飯の支度をすることにした。

今日は米中心の食事だ。

簡単ながらボリュームのあるチャーハンもどきと野菜スープにした。


全員揃った所で夕飯の食卓を囲う、いつもの形となる。

「むー!またまたススムさんはこの様に美味しいものを!!」

「本当に、これだけ料理のレパートリーが多いのはすごいよねえ・・・。」

「まあ料理は好きな方だったしね。それより穴熊スタンドはどんな調子なの?」


それを待ってましたと言わんばかりにサーシャが今日の結果を報告する。

「聞いて下さい!完成しましたよ!明日からでも問題なく動けます!」

「すごいな。本当に数日で形にしたのか。」

俺は素直に行動力と実行力に驚いた。


「わー・・・。遂にこの街での穴熊亭が始まるんだねえ・・・。」

アリスは感慨深そうにしている。

「と言うとそちらも契約が取れたのですか?」

「うん!お陰様でね。明日は流石に無理だけど明後日からなら大丈夫だってさ。」

俺はチャーハンもどきを食べながら考えていた。


「明日可能ならミストヴェイルからこっちに来る人員と材料を譲ってもらってリハーサルでもしたらどう?」

俺がそんな提案をすると二人は揃って頷いている。

「それは良いですね!」

「うんうん。事前に感覚を掴む意味でも良いかも知れないね。」


俺は更にいつもの思いつきアイデアを提出してみた。

「明日どうせなら作ったものをハーフを更に1/3位の大きさにしたものを『試食』させながらアピールして明後日にでも仮運用してみたら?」

サーシャがそれを聞き立ち上がる。

「それは良い!是非やるべきです!!」

「そのサイズなら明日の材料を各店から拝借してくれば行けるかな。ススム君、今日夕飯後にもう一回付き合ってくれない?」

「うん、勿論。僕もそのつもりで言いましたし。」

「ありがとう、ススム君!」

アリスはにこーっと笑いながら俺の顔を見る。

笑顔が眩しい!!


夕飯後の片付けはフィルル達に任せ早速もう一度ミストヴェイルに行きパックを呼び試食会を行う事を説明する。

「なるほど。それはいいアイデアだ。彼奴等を呼ぶか。」

そうして呼ばれたのは3人の男女だった。

年はかなり若く見える。

「こいつらがオーロ・ヴァレンツに最初に行く3人だ。若いが経験は豊富でやる気もある。」

「調理担当のリオスです!よろしくお願いします!」

「同じくフィンですと申します。」

「私はアリスさんと一緒にホールを担当しますエマと言います。よろしくお願いします。」


「明日の朝迎えに来て、帰りはこちらに送り返すことになるから皆準備よろしくねー。」

アリスが声を掛けると緊張した面持ちで3人は返事をする。

「「「はい!」」」


そして翌日早速俺達は今日の試食会分の材料とリオス、フィン、エマを回収しオーロ・ヴァレンツに移動する。

「う、うわ・・・。本当に一瞬で移動しちゃった・・・。」

等など三人が驚いている。

「基本的にこの場所のことは知られたくないので内密にね。」

「はい。アリスさんより固く言われていますので大丈夫です。」

早速アリス指導のもとテキパキと移動を開始する三人。

確かにパックが自身を持って送り出すだけのことは有り手際が良さそうだ。


俺もスタンドがどの様なものになっているかが気になり付いていくと、ある商店の前にそれは置いてあった。

「こっちでーす。」

サーシャ達が先行して受領していたようでスタンドは既に持ち出し可能となっている状態だ。

どうやらスタンド2台有り移動、調理、商品の受け渡しをスムーズに行える設計となっているようだ。

重量も思ったほど重くはなく問題なくアリスを含めた店員4人で移動できる程度の重さな様だ。

早速、『森の穴熊亭オーロ・ヴァレンツ支店』となる店舗前まで行きスタンドの設営を行うがこれも設計が非常に優れており簡単に設営するすることが出来た。


「よし!これでおっけー。後は火を起こして店舗前の掃除。準備ができ次第試食用にドンドン作っていくよー!」

アリスの掛け声とともに始まった穴熊スタンドは順調に準備が整い、更に今まで何もなかった場所にいきなり出来た新しい店に行き交う人も興味がある様子で見ている。


「試食品準備できましたー!」

リオスとフィンは初めての調理スタイルなのにも関わらずドンドンと試食用の穴熊サンドを切り分け、食べやすいようにしている。

アリスとエマはそれを受け取り、行き交う人々に渡し始める。

「森の穴熊亭でーす!明日から正式に出店させてもらいますー!今日は無料で試食を行っていますので良ければどうぞー!」


『無料での試食』という言葉に誘われ、更に物珍しさや匂い、見た目も相まり作っては配られ作っては配られとどんどん人だかりができてくる。

その様子を俺とサーシャ達は遠巻きに見ているだけだがそれでも熱は十分に伝わってくる。

なんとその勢いは凄まじく、予定よりも大分早くに試食分が全て終了してしまう。


「うはー。すごい人だったねえ。」

「お疲れ様でした。アリスさん。でも皆美味しそうでしたね?」

「そうだねー!手応えはバッチリ!明日が楽しみって声を一杯貰っちゃったよ!」

「あの勢いなら可能な限り素材は多くしておいたほうが良いかも知れませんね?」

「そうだねえ。今日はこのまま片付けてこの子たちを送り返すついでに各商店に回って増産できるか聞いてみるよ。」


リオス、フィン、エマの三人も手応えを十分感じていたようで興奮しているのが見える。

「すげえな・・・!俺達オーロ・ヴァレンツでも通用するんだ!」

「ええ、頑張りましょう!!」


そして翌日。

早速穴熊スタンドの仮運用日、そこには驚くべき光景が広がっていた。

なんとまだスタンドが設営されていないにも関わらず、何人もの待ち客が居たのだ。

「す、ススム君・・・。私夢でも見てるのかな?」

今にも泣き出しそうなアリスを見て俺は言う。

「夢じゃないさ。楽しんできて!」

「うん!」


その日の穴熊スタンドはメニューはシンプルに穴熊サンドのノーマルかハーフかの二つだけの販売となったがそれでもとんでもない人数の人が買い求めている。

受け取ってからその場ですぐに食べ始める人。

大事そうに持ち帰る人。

食べながら何処かに行き、知らない内に宣伝してくれている人等など様々だ。


「いや、驚きました。まさかこんなに繁盛しているとは・・・。」

そう言いながら現れたのはバレッサとディナの二人だった。

「おはようございます。バレッサさん。ディナさん。」

「おはようございます、ススム様。それにしても予想をはるかに超える盛況ぶりのようですね。」

「ええ、其の様で。」

「バレッサ様。私たちも早めに並ばなければ無くなってしまうのでは?」

ディナが若干焦ったように声を掛ける。

どうやらディナも穴熊サンドを楽しみにしていたようだ。

「ふふ、そうですね。実はアウレリアからも買ってくるように頼まれているのですよ。ふふ。」

「そうなんですね。楽しんでいってください。」

「ええ、ありがとうございます。」


そうして昼前ぐらいにはなんと昨日の様子から素材を多めに持ってきたのにもかかわらず完売してしまった。

「皆さん本当にありがとうございますー!これからも『森の穴熊亭オーロ・ヴァレンツ支店』をよろしくお願いします!」

アリスはそう言い頭を下げ店を畳む。


「お疲れ様。どうだった?」

「大変だったけど楽しかった!」

「あはは。これからも頑張ってね。」

「うん!」

こうして『森の穴熊亭オーロ・ヴァレンツ支店(仮)』のスタンドでの販売は大盛況の内に終わる。

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