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呪われた装備でハック&スラッシュ! ~異世界で神すら把握できないスキル使って呪い装備のコーディネートします~  作者: 馬ノ やすら
第三章~「オーロ・ヴァレンツ『スラム街』編」~

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【第74話】ディナの疑問

「ヴォルフガング様、俺は一度商業ギルドに戻りますがどうされますか?」

俺は早速狩りを教える気満々の前伯爵に声を掛ける。

「うむ、私はここに残り狩りを教えるのに向いている人員などを選びたいと思っている。」

「分かりました。帰りはどうしましょう?」

「ふむ・・・。そうだな。今日はお主の家で料理が食べたいな。」

えーーー!?

俺はそんな事を聞いているわけではないのだが!?


「な、何故でしょう・・・?」

「いや、サーシャが会う度に自慢してくるのだよ。お前の料理は絶品だとな!」

「サーシャさんか・・・。分かりました。では今後の事もありますし今日はご招待しますが、貴族風では無く庶民の食事になりますが?」

「がははは!そんなの気にしない!肉料理を所望する!」

ポチみたいなこと言ってるな・・・。

「ではその様に・・・。」

「うむ!」


俺はその場で旧教会を離れバレッサに合流できないかと商業ギルドに向かうがバレッサは不在であり、その代わりにバレッサの弟子が俺の応対をしてくれる。

何度か顔を合わせていたが面と向かって話すのは初めてだったかも知れないと思い挨拶をした。

「何度かお会いはしていますよね?ススムと申します。バレッサさんにはお世話になっています。」

「ご丁寧に感謝申し上げます。バレッサの弟子でディナと申します。バレッサが不在の場合、私が連絡員となり代わりをさせて頂きますので宜しくお願い致します。」

ディナと名乗った女性は如何にも商家の娘といった感じの出で立ちをしているが隙の無さを伺わせる佇まいをしていた。


「それでご要件とは?」

「ええ、実はスラム街の者たちを中心に衣服の支援を行いたかったのたのですが、古着屋を紹介してくれませんか?」

「なるほど。では一件の古着屋では無く何件かの古着屋に声を掛けたほうがよろしいでしょう。一件だけでは在庫の関係が良くなく、更には顰蹙を買う可能性がありますからね。」

「ふむ。お願いできますか?」

「ええ。少々お待ちください。使いを出します。」

ディナはそう言い更に自身の部下だろうか、3人を集めて話をしその部下たちはすぐに街へと出ていく。

「今日は声を掛ける古着屋にここに集まってもらう様手筈を整えました。」

「そうですか、感謝致します。流石バレッサさんのお弟子さんなだけはあって手際が凄い良いですね。」

「恐れ入ります。・・・ススム様。折角ですので教えて頂けないでしょうか?」


ディナは俺に真剣な表情で話を振ってきた。

「ええ。僕が答えられることでしたらばどうぞ。」

「感謝申し上げます。実は私はいまいち理解できないのです。今回のバレッサ様やススム様が行おうとしていることの意味が。」

「ふむ・・・?と言うと?」

「学校の計画についてはお伺いしております。今まで何も出来ず、物乞いなどでしか生きる糧が得られなかった者たちが、『読み、書き、算術』が出来る様に本当になるのか。また例え子どもたちがそれらが出来るようになったとして、その先に何があるんでしょう。」

ディナの考えはこの世界では当たり前のことなのかも知れない。

『教育』を親の世代から受けたことがない子達が本当に身につけることが出来るのか。

そしてその子どもたちが『教育』を身に着けた所で未来に繋がるのか。


「もっと明確に言うと、現在進行系で大量の人員や金額が動いているがそれが回収できるのかがわからないのに、意味はあるのか?と言ったところですか?」

「!!・・・はい。その通りでございます。」

「では今僕が一人で夢想していることが幾つかありますので、お茶のお供にでも聞いて下さい。そして良ければ評価してもらえれば助かります。」

「非常に有り難い機会です!是非お願いします。」

そうして俺が現在考えている計画をディナに話し始める。


「まず親世代から教育を受けたことのない子どもたちが『読み、書き、算術』を身につけることが出来るのか?ですがこれは明確です。『可能』です。ですがそれはやり方次第でしょう。」

「やり方とは?」

「例えば朝学校が始まってから、昼過ぎまでびっちり時間をぎゅうぎゅうに詰めて勉強を教えると行ったことは僕は考えておりません。」

「私は学校には通ったことは有りませんが教育は受けました。ですがススム様の仰るように時間をびっしり使っての教育でしたが違うのですか?」

「ふふ。それは大変でしたね。理解するの大変じゃなかったですか?」

「・・・お恥ずかしながらご想像の通りかと。」

ディナは思い出したくもないと言った苦い表情をしている。

相当大変なスケジュールだったに違いない。


「僕の今考えている勉強はこの様なものを考えております。」

そうして俺は一枚の考えを書いた用紙をだす。

それは所謂、『時間割』だった。


「これは?」

「子どもたちに行おうと思っている勉強のスケジュールです。これは様子見になりますが1教科を30~40分で1回としてその後に若干のトイレや水分補給などの小休憩を挟み、次の教科に移ります。これを朝の8時半頃から開始し、昼の12時で終了としそのご配給食を取り解散とします。」

「な・・・!本当にそれで覚えられるのですか!?」

「ふふ。想像もできないと思いますがこれで十分だと思っています。勉強はお一人でなさってんですか?」

「ええ、教師と二人で行いました。」

「まずそこからが違いますね。今現在、教師は二人確保できそうなので15名のクラスを2クラス作ろうかと考えております。」

「・・・!ですが、それでは一人ひとりに目が行かないのでは?」

「大丈夫でしょう。というのも三つ考えがあります。一つは15名のクラスとすることでお互いに競争意識を植え付けさせます。」

「!」

俺の言葉にディナは思い当たるフシがあるようだ。


「自分一人だけで勉強してもそれが実際に身についているかは分かりづらいですよね?そこで競争意識が加わることにより、自ら進んでより前へ進む力に変えます。」

ディナは納得したようにうんうんと頷いている。


「二つ目は得意な分野、不得意な分野を発見させやすくするという点です。自分だけでは得意な分野は口に出せても、不得意な分野ってなかなか言い難いですよね。それをクラスにすることでより明確にさせます。そして得意だと思った分野はとことん伸ばしてやり、不得意な分野は更に噛み砕き、わかりやすくした内容でサポートします。」

「確かに・・・。未だに私は不得意な分野は合否ギリギリのままです・・・。」

「あはは。それを安定的に、せめて平均点くらいまで持っていければ理想ですよね。そして三点目ですが、これはあるものを作り、自主的に子どもたちに進んで勉強に励んでもらおうと火を付けるアイテムを作る予定です。」

そこまで聞いた時、丁度バレッサが部屋に入ってくる。


「そのお話、私も聞かせていただいても?」

バレッサの声を聞き、反射的にディナは立ち上がるが、バレッサはそれを制した。


「貴方が話を振ったことです。貴方も最後まで聞き届けなさい。」

「は、はい!では失礼します。」

「疲れ様です、バレッサさん。」

「いえいえ。今は教会の修繕を頼んでまいりました。早ければ明日より修繕箇所の確認が入るそうですよ。」

「そうですか。可能な限り大工の方たちには良い仕事をして貰いたいので・・・。」

「『良い仕事には正当な報酬を』ですよね?わかっています。仕事の内容次第では追加報酬も出る可能性があることを伝えておきました。」

「ふふ。流石です。」

「それでお話の続きですが、子どもたちの心に火が付くアイテムですか?非常に興味がありますね。」


俺はディナが新しくお茶を用意し直してくれたのを飲みつつゆっくりと説明を始める。

「ではそのアイテムについて説明させてもらいますね。それは僕は今現在『冒険者ゲーム』と呼んでいるものになります。」

「『冒険者ゲーム』ですか?」

バレッサとディナはお互いに顔を見合わせ?を浮かべていた。

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