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呪われた装備でハック&スラッシュ! ~異世界で神すら把握できないスキル使って呪い装備のコーディネートします~  作者: 馬ノ やすら
第二章

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【第43話】既視感

夕飯は皆で外食することになりサーシャお気に入りの店に行くということになる。

「さ、こちらですよ。」

お貴族様御用達の高級レストラン!ではなくごく普通の食堂だった。


「あ、高級レストランとか考えてました?」

「う、少し。でも自分は堅苦しいマナーとかわからないので逆にこういったところのほうが安心します。」

「そうだと思ってここにしました。というかここのお食事本当に美味しいんですから。」


中に入ると本当に食堂という感じで皆ワイワイと食事をしている。

「いらっしゃい。おや?サーシャさんじゃないですか。お久しぶりですね。」

「ご無沙汰してますね。相変わらず賑わっているようで。」

「お陰様で。そちらの御仁は?」

「私の新しい友人です。」

「そうですか。それはそれは。ご注文はいつものでよろしかったですか?」

「ええ、お願いします。」

そう言い、店員さんらしき人が下がっていく。


「『いつもの』で通るくらいここに通われてるんですね。」

「そうですね。本当に美味しいですから。驚きますよ!」

「それは期待します。」

座りながら周りをぐるりと見るとなにか違和感を覚える。

うーん・・・?何か見慣れた光景のような?

そんな事を考えていると食事が運ばれてきた。


「お待たせしました。『3種のコロッケ定食』です。それとそちらのおチビちゃん様にお肉焼いてきました。」

「え!?コロッケですか!!」

「ええ。うちの看板メニューですよ。ご存知でしたか?」

そう言い運ばれてきた『3種のコロッケ定食』のコロッケはやや長細い。

だが、長細いだけで確かに見た目はきれいに揚がったコロッケに見える。


「ではごゆっくり。」

「温かい内に頂きましょう。」

「・・・ええ。頂きます。」

『いただきますなのー!うま!うま!』


一緒に運ばれてきたフォークとナイフで1個目を切るとその名の通りのコロッケの断面だった。

食べてみてもやはりコロッケで驚いた。

「美味しいですよね?コロッケ。」

「ええ・・・。驚きました。」

基本は芋だが中に入っている具が若干違うようだ。

「コロッケというのはここでは一般的なのですか?」

俺がサーシャに聞くとそれを横目で聞いていたのか店員さんが答えてくれる。


「コロッケは今でこそこの街では広く食べられるようになりましたが、この店が発祥ですよ。」

「えっ!?ちなみにこの店は何年くらい営業されて?」

「私たちで3代目ですね。今年で60年丁度になりますね。」

「初代の方はご存命で?」

「残念ながらもうこの世におりませんね。」

「それは失礼致しました。」

「いえいえ、でもなんでそんな興味がお有りで?」

「いえ、私が知っている料理に非常に似ていたものですから。」

「そうだったんですねえ。偶然もあるものだ。」


60年・・・。

それくらい前には既に日本人があの女神に召喚されていたということか?

それも料理屋をやっているということは女神の意図と上手く噛み合わなかった?

そう考えると今起きている混乱の原因は全てあの女神なような気がしてきた。


「ふぅ。大満足です。お気に召して頂けましたか?」

「ええ、それは勿論。定期的に通いたくなりましたね。」

「ふふ。それは良かった。また一緒に来ましょうね。」

「ええ。」

そうして屋敷に戻り俺は部屋でゆっくりするが一応念の為、ドアの前につっかえ棒をしてサーシャが侵入してこないようにする。

サーシャなら何かしでかすような気がしたので念の為・・・。

うとうとしているとドアがガチャガチャ音がしているような気がする。


暫くするとサーシャの声で「もー!」という声が聞こえ、更にセリルの声で「何をされているのですか?サーシャ様。」と聞こえる。

これで今日はゆっくり寝れそうだ。


翌朝、俺はつっかえ棒を外し準備を整えリビングに向かうと不貞腐れた顔をしているサーシャがいた。

「おはようございます。サーシャさん。」

「・・・おはようございます。ススムさん。」

「何かあったんですか?」

俺はわざとらしく聞いてみるとサーシャがふいっと顔を背ける。


「何も有りませんでした!」

「それは良かったです。」

ん?あれ?

俺はいつもと雰囲気が違うサーシャが気になった。


「あれ?なんかサーシャさんいつもと服装の感じが違います?」

「気が付きましたか!?」

サーシャは食い気味で目を輝かせている。


「え、ええ・・・。」

「実は今まではあの呪いのせいで着たくても着れなかった服が着れるようになったので、今日から装いを変えてみたんです!流石ですね、ススムさん!!」

ああ、なるほど。

今までは入れ墨(タトゥー)の様な呪いの文様が背中を中心に全身に広がっていたから肌を隠すような服だったのが所々肌が見えるようになっているのか。

好きなお洒落ができるというのは若い女性にとっては嬉しいことだろう。


「よくお似合いですよ。」

俺はそんな事を言うとサーシャが顔面を真っ赤にして照れている。


「ススム様は人垂らしですよねー。」

そう言いながらナナリーが朝食を用意して入ってくる。


「ナナリー。そういう事は御本人の前で言うのは失礼ですよ。」

一緒に入ってきたセリルがそんな事を言っているがセリルもそう思ってるのか・・・。


軽い朝食を食べ俺は話を切り出す。

「そういえば昨日のお話にあった不動産の方はどうですか?」

「大丈夫だそうですよ。」

「それは良かった。では早速冒険者ギルドに行き処理を行ってきますね。どこで待ち合わせますか?」

「頃合いを見てお迎えに行きます。」

「わかりました。ご迷惑をおかけします。」


俺は早速3人と別れ冒険者ギルドの受付に行くと昨日の受付嬢が担当してくれるようだ。

「おはようございます。ススム様」

「おはようございます。今日はお世話になります。」

「いえ、処理は既に終わっておりますのでこちらに目を通して頂きサインを頂けますか?」

俺は受け取った薬草類と今回の指名依頼の報酬を見るがこれまた唖然とするような内容になっていた。


「あ、あの・・・?これ桁間違えてないですよね?」

「ええ、あっていますよ。確かに驚くような金額ですが間違いは有りません。」

「そうですか・・・。」


なんと薬草類だけで約1ヶ月で76万ミラルあり、指名依頼については『準備金』、『報酬金の頭金』、『完了報酬金』に加え『特別追加報酬金』が支払われておりこれだけで120万ミラルが振り込まれている・・・。

つまり今回の旅で得た金額は合計で日本円にして2,000万円近くになっている。

後でサーシャにあったら話をするか・・・。


今はグダグダ言っても仕方ないのでサインをし提出すると、【システムメッセージ】が起動してレベルが上ったと通知がある。

なんと今回の旅で合計6レベルも上がったようだ。

そういえばダンジョンを攻略していた際に経験値が入っているかどうか確認する余裕がなかったが、今回のサーシャの指名依頼の追加クエスト扱いになっていたようだ。


俺の現在のデフォルト装備のバランス型『ステータス』は以下の様になった。


名前:ススム

二つ名:呪われた亡霊(カースド・ファントム)

職業:魔法使い

年齢:20才

出身地:不明

種族:ヒューマン

レベル:25

残りSP:6

各ステータス:HP:36(+10)、MP:70(+30)、STR:34(+8)、VIT:35(+11)、AGI:24(-4)、MND:40(+5)、INT:83(+38)、LUK:-37(-27)

初期スキル:言語理解、ハックアンドスラッシュ

装備済み:【呪】太陽落焔(たいようらくえん)の杖、鉄の腕輪、【呪】鉄のバックラー(ミル=ゼィ)、【呪】ホーンラビットの皮の手袋、【呪】魔術師のローブ

ペット:ポチ(白狼)


こうして改めて見るとINTの補正が凄いがいよいよLUKもヤバいことになってきている。

だがLUKが未だに何に作用しているのかがわからない。

サーシャは運に関係しているのではと話をしていたが未だに悪運らしい悪運が起きていない。

うーむ・・・。

残りSPについては少し状況を考えてからにするか。

そう思い冒険者ギルドを後にすると丁度サーシャ達が迎えに来てくれる。

「お疲れ様でした、ススムさん。」

「サ、サーシャさん・・・。」

「ふふ。何を言いたいかはわかっていますよ。でもあの報酬は正当な報酬です。むしろ足りないくらいだと私は思っています。」

「うーん・・・。」

「まあ、そのお金については不動産に行ってから考えて下さい。」

そう言われ一旦保留となる。


案内された不動産は比較的近い場所にあった。

「おはようございますー、ラウルさん。」

サーシャはそう言いながら不動産屋に入っていく。


「これはこれはサーシャ嬢お待ちしておりました。」

ラウルと呼ばれた男性は恰幅のいい男性で髭が良く似合っていた。


「お久しぶりです。今日はこちらの私の友人を紹介させて下さい。ススムさんです。」

「はじめまして。お世話になります。ススムと言います。」

「これはご丁寧に。この『黄昏の家守(たそがれのいえもり)商会』の店主ラウルと申します。早速ですがこの街での当面の拠点をお探しとか?」

「そうですね。期間は不明なんですが、場合によっては数カ月単位で居る可能性もありますしそれより短い可能性もあるんですが、宿屋だと高く付きそうだったので賃貸にしようかと思ったんですがサーシャさんに辞めたほうが良いのではとこちらを紹介されました。」

「なるほど。確かに賃貸の場合、この街ではかなり高く付く可能性がありますね。所でススム様はお話によるとかなり高位の冒険者様だとか?」

「高位かどうかはわかりませんが四角銀級ですね。」

「それに二つ名持ちですよ。」

「サーシャさん、シー!」

俺は余計なことは言わないようにと釘を刺すがサーシャは笑っている。

「良いじゃないですか。その方が『今回は』話が早く進みますよ?」

サーシャが言う言葉に俺は頭に?を浮かべているとラウルも思い当たることがあるようだった。


「なるほど。サーシャ嬢は『あの館』を内見させろと仰るのですね。」

「ええ。ススムさんなら問題ないかと思いますよ。」

「『あの館』というのは?」

「街の外れにある一件の館なんですが所謂曰く付きの館でして。」

曰く付きと言うとおばけが出たりそんな話だろうか・・・。


「い、曰くというのは?」

「もう何十年も前の話ですがその家は『家守妖精』が住むような非常に有名な館だったのですがある時、【呪われて】しまい、今では誰もなかに入ることが叶わない館となってしまいました。」

「【呪われた】館ですか・・・?」

「ええ、良ければご案内致します。もし問題を解決できるのでしたらば格安でご案内させていただきますよ。もう私たちの手にも終えない物件ですので。」

呪われた館かあ・・・。

まあ見てみるだけなら損はないか・・・。


「ではとりあえず見てみるだけ・・・。」

「流石ススムさんです!!」

「分かりました。ご案内致します。」

何でか一番興奮しているサーシャは置いておいてこうして俺は呪われているという館を見に行くことになる。

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