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呪われた装備でハック&スラッシュ! ~異世界で神すら把握できないスキル使って呪い装備のコーディネートします~  作者: 馬ノ やすら


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【第25話】子犬は子狼だった!?

俺は前伯爵家から出て、冒険者ギルドに向かうことにした。

今は例の大型魔獣の件で大変かもしれないが、それでもきちんと報告はしなければならない。


『御主人、抱っこして!』

「えー、少しは自分で歩いたらどうよ?」

『やだ!』

「もー。ああ、ならここはどうだ?」

俺は子犬をひょいっと抱きかかえそして羽織っていた外套のフード部分に子犬を入れた。


『あ、ここはいいかも!』

「気に入ってもらえたようで何よりだ。」

そんな事をしているとすぐに冒険者ギルドが見えてくるがやはり少し忙しそうだ。

カイエンが1階に降りてきて指示を出している姿なんて初めて見たかもしれん。

それ位、今回の一件は特殊ということだろう。


とりあえず俺は受付にいくがやはりセリーヌを含め他の人達も忙しそうだ。

出直そうかと思ったが、セリーヌに見つかり声を掛けられる。

「ススムさん。お久しぶりです。お帰りなさい。」

「セリーヌさん、ただいま帰りました。忙しそうなので出直そうかと思ったんですが?」

「いえ、忙しいのはこちらの都合です。それに依頼完了後は速やかにギルドへ報告することになっていますよね?」

「そういえばそうでした。では報告しますがここでよろしいのでしょうか?」

「本来はマスターであるカイエンが直々に報告を受けるのが流れですが今は手が離せそうも有りませんので副ギルドマスターとして私が承ります。」

「わかりました。では改めて。指名を受けていた商業ギルド及び錬金術師ギルドからの依頼二件を無事に完遂し戻ってまいりました。依頼の品については既に両ギルドマスターに宛直送してあります。以上になります。」

「確かに、両ギルドマスターより、依頼の品が無事到着しているとの連絡は既に受けております。よってこれで商業ギルド及び錬金術師ギルドからの指名依頼の完了を認めます。お疲れ様でした。ススムさん。」

「ありがとうございます。」

「それとこちらが確認と受領用紙になりますが、呉れ呉れも『心の中でだけで』読んでくださいね。」

セリーヌより非常に重要なことが強調されて言われる。

ということは恐らくなにか重大なことが書いてあるのだろう。

俺は心して渡された用紙を見る。

報告用紙は2枚ある様だ。


『依頼完了報告書』


依頼者:商業ギルドマスター フォレス

依頼内容:盗賊たちに強奪された品1点の奪還。

結果:品の状態は完璧である。

報奨金:準備金及び頭金については物品にて支払済。完了報奨金30万ミラルを支払う。

備考欄:本該当品を強奪した盗賊団計6名を全員生存させたまま騎士団へ引き渡し済み。該当盗賊団に付いての対応については騎士団に一任。

なお本依頼の特質上、指名した冒険者の階級が不釣り合いであると具申する。よって商業ギルドマスター フォレスの名のもとに階級についての特別審査を推薦する。

以上。


30万ミラルだって!?

一回の依頼で日本で暮らしてた時の年収半年分かよ・・・。

それでこっちは錬金ギルドか。


『依頼完了報告書』


依頼者:錬金術師ギルドマスター マリリ

依頼内容:朝露のセージ最低1枚

結果:品の状態は申し分なく、更に合計で9枚という想定以上の納入がある。

報奨金:準備金はポーション類にて支払済。頭金については未払状態であり、こちらは5万ミラルを支払う。また完了報酬金については当初15万ミラルを想定していたが、これは1枚を想定した料金であり、9枚分となると予算を超えるため、残り8枚分については別途相談。

そのため今回は未払いとなっていた頭金5万ミラルと完了報酬金15万ミラルの合算20万ミラルを支払う。

備考欄:後日、先述した通り想定外の物についての取り扱いの相談を行いたい。

なお本依頼の特質上、指名した冒険者の階級が不釣り合いであると具申する。よって錬金術師ギルドマスター マリリの名のもとに階級についての特別審査を推薦する。

以上。


ぶはっ!

1枚で合計20万ミラルだって!?

そんなに手数料諸々引いてこれって元値いくらなんだよあれ!!

ということは合算して50万ミラル、日本円にして約500万近く手に入ったのか。

冒険者怖い!!


「よ、読みました・・・。」

「そうですか。では内容に問題がなければサインをお願いしますね。」

セリーヌの笑顔が怖い。

「は、はひ。」


俺が震える手でサインをするとセリーヌがそれを確認する。

「はい、では確かに。では報酬金をお渡ししますね。ススムさんは商業者登録票でお支払いでよろしいんですよね。」

「ええ、これでお願いします。」

そう言い商業者登録票を出すと即座に合計50万ミラルが振り込まれる。

すると【システムメッセージ】が起動する。


【サブクエスト達成報酬経験値を3100取得。クラスレベルが4上がった。スキルポイントを4会得。】

【スキルを割り振ってください。(残りスキルポイント4)】


なんか滅茶苦茶レベル上がってるー!?

恐らく今回の依頼はサブクエストの扱いなんだろうが依頼内容的に今のレベルよりも上の内容だったからその分上がったのか?

俺がそんな風に考えているとセリーヌが確認を取ってきた。


「それと後日になりますが、『諸々』についてのお話がカイエンよりありますので呼び出しがあったら来てくださいね。」

「・・・。」

「わかりましたね?」

「はい・・・。」

「それとその頭に乗せている可愛い子ですが、その子はどうしたんですか?」

「ああ、この子なんですが実は例の誘拐被害者たちと一緒に囚われていまして。詳細がわからないんです。それをヴォルフガング様に聞いたら一応確認はするが僕がしばらく預かるようにと一任されました。」

「そうだったんですね。では一応こちらをその子の首に付けてあげて下さい。」

セリーヌがそう言いながら1枚の用紙と1本の鉄のプレート付きの皮の首輪を取り出す。


「これは?」

「この国では動物を飼育する際は必ず街の行政機関か冒険者ギルドで安全な獣または魔獣であるということと誰が飼育しているのかを登録する必要があります。ですのでこちらの用紙に記入して頂きこの首輪と付けてあげて下さい。」

「一時預かりでもですか?」

「はい。一時預かりでもです。もし飼育が何らかの形で終了した場合、再度こちらに来て再申請していただければ結構です。」

「わかりました。ちょっと座って書いてきますね。」

俺は席に移動しその用紙に目を通す。


「どれどれ。飼育者の名前と飼育する獣か魔獣の種類、そして名前か。飼育者の名前はススムで良いとして、よっこらしょ。」

俺はそう言いながらこの子犬を頭から降ろし目も見ながら考える。

「お前、なんて種類の獣なんだ?それに名前かあ。何かあるのか?」

『僕は僕だよ!』

「だよなあ。」

するといきなり【システムメッセージ】が発動する。

だがその内容に困惑する。

「え?」


『「白狼の幼体」をペットにしますか? はい/いいえ』


「は?白狼?犬じゃなかったのか!」

うーん、この世界で狼を飼育しても良いのか果てしなく疑問。

俺は小声で子犬もとい子狼に聞く。


「お前狼だったのか?」

『おおかみ?』

「・・・。そりゃこんなチビッコに聞いてもわからんわな。」

まあ、でも狼なら狼として申請すればいいか。

しかし白狼ってどんな種族だ?


今度資料庫ででも情報を探してみるか?

それともセリーヌなら知ってるか?

まあ良い。

考えてもわからないものはいくら考えてもわからないものだ。

「種族名は白狼っと・・・。」


俺が色々考えながら用紙に書き込んでいる間もお構い無しに俺の手で遊びはしゃぎまくっている子狼。

「お前、本当にその姿昔飼ってたポチそっくりだな。」

『ポチ?それが僕の名前?』

「いや、そんな名前でいいの?」

『ポチはポチが気に入りました!』

「まあお前がそれでいいならそれでいいか・・・。」


用紙を記入し終わり、再びポチをフードに乗せセリーヌに恐る恐る提出しに行く。

「あ、あのー?セリーヌさん。一応書けたのですがこれでよろしいですか?」

「何やら悩んでいたようですが・・・。拝見しますね。この『白狼』というのは私初めて見た種族なんですが本当にこんな種族が居るのですか?」

「えっ!?」

そこなの!?

狼と言うところに突っ込みがあるのかと思ってたよ!!

「すみません。正確な種族がわからなくて・・・。白い狼だったので白狼としたのですがまずいですかね?」

「良くはないですがまあ、とりあえずこれで受理します。もし訂正したいなら再提出していただければ結構ですので。それにもし問題が合ったとして、罰を受けるのは申請者であるススムさんですから。」

そう言ってセリーヌは満面の笑みで答える。


「そんな他人事みたいに・・・。」

「私はただの受付ですから。」

こ、こいつ・・・。

「それにしてもポチとはまた可愛らしい名前ですね。ではこれで受け付けます。冒険者ギルドとしては以上になりますね。」

「は、はあ。」


俺は無事かどうかはわからないが受理はされたので、ポチに首輪を付けてやることにした。

「大人しくしてろよー。」

『わかったー。これポチのー!』

「苦しくないか?」

『大丈夫ー!!』

「これでよし。」

「『今後』のためにゆっくりなさって下さいね。」

セリーヌが過去一ニッコリと笑って俺の元を離れる。

な、なんてやつだ!!皆ー!!あの人の見た目に騙されてはいけませんよ!


本気で疲れた。

今日はもうゆっくりしよう。

あ、そういえばアリスの所ってペット大丈夫なのかな。

そう思いつつ森の穴熊亭に行ってみると非常に驚いた。

なんと店が改装され大きくなっていた。

しかもとてつもなく賑わっている。


「ええーーー!?」

客数もそうだが従業員数もホールだけでアリス以外に3人いる。

厨房も正確にはわからないが明らかに増えている。


俺は店員の一人に声を掛ける。

「あのすいません。アリスさんを呼んでくれませんか?」

「アリスですか?どちら様ですか?お客様でしたら私たちが応対しますが。」

「ススムが帰ってきたとお伝えくださいませんか?それで通じます。」

「わかりました。そちらでお掛けになってお待ち下さい。」


しかし本当に驚いた。

一ヶ月もしないうちにここまで変えるとは。正確に言うと増築したっぽいな。

「あ、本当にススム君だー!!おかえりー!!」

そう言いながらアリスがやってくる。


「只今戻りましたアリスさん。しかしこの賑わいに店の様子、随分と変わりましたね?」

「お陰様で一ヶ月も経ってないのに大繁盛でしかも応対しきれなくなってね。どうせならということでお店を大きくしたんだけどそれでもこの繁盛っぷりだよ!本当に感謝!」

「まあ、アリスさんとパックさんが喜んでくれてるなら何より。そういえば宿はどうしたんです?外から見た感じわからなくなってましたが。」

「ああ、実は宿はやめて飲食専門にしたんだー。」

「ええええ!?宿失くしちゃったんですか・・・。」

「うん?ああ、無くしたと言っても潰したわけじゃなくてね。宿として貸してた部屋は従業員の住み込み部屋にしたんだよ。勿論、『ススム君専用部屋』も残ってるぞー!」

なんと宿としての貸し出しはやめ、従業員のための住み込み部屋にしたという。

まあ、確かにこの賑わいなら福利厚生的にもその方が従業員的にも助かるに違いない。


「これ、鍵ね。それとそのワンちゃん。すごいヨダレだね。」

「ええ、お陰で頭がべちゃべちゃです。あ、ちなみにこの子はポチと言います。」

「可愛いからご飯あげたいけど流石にポチちゃんはここでご飯は食べさせられないかなあ?他のお客さんが嫌がるかもしれないし。」

「ああ、その件なんだけど理由あってポチを預からなければいけないんだけど部屋で飼うのは良い?」

「それは全然大丈夫だよ!」

「それは助かる。じゃあ、早速だけど僕もさっき返ってきてから何も食べて無くてお腹ペコペコなんだ。久しぶりに僕の分とポチの分貰っていいかな?部屋で食べるから。」

「わかった!パックに言って力作作らせるわ!!」


暫くするとアリスが俺とポチの分を持ってきてくれる。

何だか形が洗練されている。

「おー。美味しそー。」

「美味しそうじゃなくて美味しいから!また時間が空いてるときにでもお話しよう!パックも話しがってたから。」

「わかった。じゃあ部屋に行くね。」


俺はポチを地面に降ろし両手に作ってもらった料理を持つ。

『それポチの!お腹へったの!!』

「わかってるわかってる。部屋に行ったらな。」


俺はかつて宿だった部分に入るとその部分は本当に当時そのままだった。

なるほど必要最低限だけ増築したのか。

俺は再度貰った鍵を使い部屋に入る。

相変わらずシンプルながらいい部屋だ。


俺はポチの分の食事を地面に置くとポチはがっつきながら食べ始める。

ついでに収納鞄(マジックバック)より適当な大きさの皿に水を入れて渡す。


「はー、どっこいしょ。しかし本当に疲れたー。」

俺はヨダレでベロベロになった頭を拭きながら荷物を降ろしゆっくりと食事をすることにした。


「旨いか?ポチ。」

『美味しいよ!!』

「それは良かった。それにしても問題はこれだな。」

相変わらず【システムメッセージ】が流れている。


『「ポチ」をペットにしますか? はい/いいえ』


あ、白狼からポチに変わってる。

これはこれで好都合かもしれん。

しかしペットか。

ペットという要素も実はハックアンドスラッシュゲームでは切っても切れない存在だった。

ペットは愛玩用として様々な種類が用意されていたが、主な用途はプレイヤーが取りこぼしたアイテムの自動取得などの地味ながらも役立つ機能を有していたからだ。


俺はペットとして、今後ポチが活躍してくれることもあるだろうと願いポチを正式にペットにすることにした。

俺はその後、とにかく疲れていたので食事の後最低限の片付けをして早々に寝てしまう。


どす!


「いてえ!うーん、何だよもう・・・。ポチか?」

そんな風に寝ぼけながら起きるともう時刻は朝になっている。


「ふぁ、あーあ・・・。もう朝か。」

『おはようなの!御主人!朝なの!起きるの!!』

「わかった、起きる。起きるからそんなぴょんぴょん跳ねないでくれ。それにお前、俺の顔舐めまくっただろ?」

『起きないのが悪い!』


この時間なら食堂でポチも一緒でも大丈夫だろうと思い支度をして、ご飯ご飯とうるさいポチと共に下に降りることにした。



現在の『ステータス』


名前:ススム

職業:魔法使い

年齢:20才

出身地:不明

種族:ヒューマン

レベル:13

残りSP:4

各ステータス:HP:14、MP:20、STR:12(-2)、VIT:16(+2)、AGI:10(-5)、MND:20、INT:29(+3)、LUK:-14(-4)


初期スキル:言語理解、ハックアンドスラッシュ

装備済み:【呪】銅の短剣、鉄の腕輪、【呪】鉄のバックラー(ミル=ゼィ)

ペット:ポチ(白狼)

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