17 最終話、世界は女性と男性だけで出来ている。性自認が違ってもいいけど、ミノタウロスって何だよ的な俺はハーレム王を受け入れることにした
「「「いってらっしゃい!」」」
「行ってきます」
休暇が終わった。今日から新しい部署だ。
どこかと思ったら学校だ。
もしかして学校事務か?
「上杉様、こちらへ」
校長先生から説明をされた。
「実は一年前に東京第1高校の山之内先生が出してくれた審査請求が通りました。上杉様に出された処置は遡って無効となりました」
「そうですか。嬉しいです。しかし、今、働いていますから、このままサラリーマンで」
「・・・会社の辞令ではここで勉学に励み高卒資格を取ることですね」
まあ、いいか。今俺は17歳、制服はギリいけるか?
強行軍で勉強して、高卒資格を取り。後は復帰か?
クラスは30名だ。
あ、彩花さん。ここの学校の制服はきわどい。皆、ミニスカートだ。
バッチもついている。赤、青、黄色だ。
「上杉様、同じ学年ですわ!」
ムギュウーと抱きつかれた。
この学校は一クラスだ。
教室はあるが、アメリアクラス?オロシアクラス、大華クラス、何だ。大新羅国クラスと書いてあるが、横線が二つで消されている。
生徒はいない。後で留学に来るそうだ。
オリエーテーションが始まったが・・・
「赤は生理、黄色は体調不良、青は性交可能を表します」
「はあ?」
「性交室があります。気に入った女生徒がいたら、及んで下さい」
「何を言っているのですか?!」
「さて、アピールタイムです」
自己紹介ではなく、アピールタイム?
「僕は、水道橋博子、15歳、田川さんは医者の大学に行ったけど、僕はこの年で飛ぶ級をして卒業したよ。研究医になれると約束されているよ」
「私は、宗川紀子!17歳ジュニアのユース代表のピッチャーです。7球団から一位指名の約束を取り付けてあります。年俸一億は取れる予定です。矢田さんと同じ東京レディースを希望しています。彼女は先発ではなく、中継ぎになるかな」
段々、腹が立ってきた。上位互換とでもいいたいのか?
「熊沢熊子、16歳、ボディーガードは任せろ」
俺は席を立った。
嫌な予感がする。妻達に連絡をしよう。
「上杉さん!」
「具合が悪いです」
プツー!
三人ともつながらない。
どうして、
これって、電話番号を変えられたアナウンスだ!
「東京の宿舎に帰ります」
「ダメです。授業にお戻り下さい。具合が悪かったら救急車を呼びます」
運転手さんに拒否られた。
その時、笑い声がした。
「ギャハハハハハ、お前、こんなに女がいるのに帰るのかよ」
誰だ、背が小さい。メイド服を着ている。
「〇×アキ、別班だよ。なあ、ブスと思った?」
「いや、普通に可愛いだろ。ツインテールで、歯はサメのようにキザギザだけど、何て言うか。今、それを言っている状態ではないよ!」
「はあ、だから来たんだよ。ほれ、離婚届け。三人はサインをしたぞ。さっさとサインをしろ」
「ハアアアーーーーーーー」
ゴホゴホ
俺は過呼吸をおこした。
☆松本防衛本部
「ほお、イザナギがハーレム王になるのを拒むと?」
「はい、〇×アキが面白がって、車に乗せ。東京に向かうとごねています」
「なら・・・・一個中隊を差し向けて入院をさせよ。強制入院だ」
・・・・・
「イザナギ、食事を取りません!」
どうせ、いつもの男どものハンガーストライキだろう。
しかし、
「大変です。もう一週間です!命に別状があると、佐藤少尉らが説得していますが食べません」
「仕方ない。強制的に口に入れろ」
「はい!」
私、藤川冴子大佐は、上杉様と面会をした。賭けをする。
今の私の身分は、松本防衛本部の上杉近衛連隊の連隊長だ。
「上杉、生きてくれ。私達の子供達のために」
上杉ハーレム王候補生時代の同期が慰めている。彼女らは妊娠してこの病院に入院している。
「藤川大佐!」
「敬礼はいい・・・二人きりにしてくれ」
「はあ、はあ、はあ」
「矛盾していませんか?大災厄前は一夫一婦制でした。上杉様は似たような世界から来たのですよね」
「それでも・・・絆がある。三人がいれば何もいらない」
「しかし、沢山の女性と性交が出来るのですよ。最高のパートナーを用意しました。それで良いじゃないですか?」
「そりゃ、男だもの。セックスはしたいさ。しかし、愛のないセックスは嫌だ!」
「分かりました。独り言です。今、佐山大尉が車を用立てました。この国には別班がございます。男嫌いで構成された汚れ仕事をする部署です。何故か、上杉様を気に入り。ドライブに連れ出したいとゴネています・・・そうだ。東京の私の母、藤川冨士子首相なら、あの三人を探す事は容易でございましょう」
これは賭けだ。母の暴走を止められる男かもしれない。
「藤川冴子さんでしたよね。有難うございます」
「あら、名前を覚えていてくれたのですね」
「ええ、この世界に来た時に、助けてくれたじゃないですか?もう少しで、なし崩し的に初体験をするところでした」
「フフフフ、お礼を言うなんて、おかしなハーレム王ですね」
☆
「ギャハハハ、乗れよ。アキちゃんが運転してやる」
「アキ、熊子、上杉様を頼むよ」
「佐山大尉、もちですよ」
「皆様、ありがとう。お願いします」
検問所はスルーされた。控えめに車がついてくる。
スピーカーで
【おい、アキ!安全運転しろや!ボケ】
と声が聞こえる。
信号もすべて青だ。
首相官邸まで到着した。
☆首相官邸
「ほお、三億円を受け取らないと?」
「そうです。これじゃ、まるでお金ほしさに離婚したみたいじゃないですか?」
「うん・・・子どもは私たちが育てる。舞子ちゃんのお母さんが面倒を見てくれるといってくれている・・よ」
「フン、皆、家族だっぺ!」
「でも、男の子だったら保護をしますわ」
「首相、上杉様が来ました!自衛軍の無線が封鎖されていました!」
「「「!!!」」」
「ほお、藤川と二部の・・・誰かが動いたか。後は跳ねっ返りの別班か?」
まあ、いい。三人を別室に入れて、上杉様と会談をした。
「はあ、はあ、はあ、安子、みずほ。舞子に会いたいです!」
話を聞いた。
絆?愛?軽い。馬鹿らしい。たった一年半、一緒に閨を共にしただけではないか?
「グスン・・・あ」
涙がこぼれる。頬の液体で気がついた。泣いたのはいつぶりだろうか?
しかし、気持だけではどうにでもならないのだ。そうでもしなければ世界は滅ぶ。
「策があります!後、16年、いや、15年で俺の子供達は成長し。性交可能になるでしょう。貴女が長期政権を続けたら、必ずほころびが生じます。後任はいるのですか?
俺が、その間に成長して・・・首相に成り代わります」
確かに、私の後任はいない。それがこの政権の危うさだ。
拙いながら、交換条件を出すとは、椎名とはやはり違う。彼は今、京浜の工業地帯にいる。
「なら、交換条件を出しますわ。ハーレム王に後15年なりなさい。そして、政治の世界で私を倒しなさい。財力、知力、人気何でもいいわ。そしたら、大臣にしてあげますわ」
「・・・・感謝します」
その後、上杉は面会をした。
「安子、みずほ、舞子」
「「「賢治様!」」」
「様付けはやめて下さい。一緒にいて下さい」
三人で抱き合い。
その後、松本に帰り。
小さな家で三人、いや四人で暮らすことになった。
舞子のお義母様も来てもらったのだ。
でも、週に二日、土日だけ帰る。
学校には変な男の先生がいる。
「上杉殿、法案を作ったなり見るなり!」
「山名さん。どうもです。でも、ミノタウロス法はおかしいよ」
「何故なり!差別なり。性自認でミノタウロスがないのはおかしいなり!」
「これって、アメリア国で、子どもがミノタウロスごっこをしているのを研究者が性自認の一種と取り上げたネタですよね」
「違うなり。本当なり!我はカレ専のケモナーなり!」
また、イザナギ神殿には、
「上杉様、軍をクビになりました。ここのメイド長の職に就きました。28歳、今日は青です」
「はい・・・冴子さんもミニスカなの?」
「なにか?」
そう、ここは女性がミニスカをはき自己紹介の時に年齢を言うおかしな世界だ。
「ハハハ、私が昔の文献を漁り。男のやりたくなる服装を進言したからだよ。あ、私、利香だよ。32歳、神殿データー係だよ。イケるかな?」
「まあ、イケます」
「でさ、今日はこの娘の中から選んでみようか。冴子さんと私がおすすめだよ」
「なんで、乱交なんですか?」
「え、データーで4ピー好むってなっているよ」
「だから、あれは気分が高揚して、あーもう!」
後、15年、いろいろ問題があるだろけど、新日本国の首相を目指して頑張ることにした。俺は初の新日本国の男性首相になる!