15 だから、主張を聞いてもらえない人ほど、言葉がとんがる事になる。すると更に煙たがれると思う俺。
『僕たちはママ活させられました』
父と二人で貧しく暮らしていました。
ええ、こういうことをするのは異常だと言いますがやるしかなかったのです。
おばさんは気持悪いです。でも、ご飯を食べさせてもらえるし。
30万円をもらえました。それで借金を返せました。
父は体を売って30万円なんて少ないと言いましたが、尊厳を売って30万円なんて、本当にこの世の中はどうなっているんだと思います。
全て、藤川が、悪いです。
僕は母と姉の三人暮らしです。ネグレクトに耐えられずに、公園に行きました。
そこには僕のような家出男子がいて。居場所を見つけました。
おばさんは本当に気持悪いです。僕のツバを飲ませてくれよと言います。
・・・・・・・
「皆さん。どうですか?女はこんなに気持悪いのよ~ん」
「「「は~い」」」
「亀頭先生、僕も活動に参加したいです」
「偉いわ~」
亀頭夢千代。42歳独身、男性学教諭、彼は上杉の恩師でもある。
彼自身、若い頃はママ活をしていた。
いわゆる港区男子であった。
しかし、年齢とともに容姿が衰え。女性から相手にされなくなった。今は完全に小太りの中年男性である。
「先生!大変です。補助金の振り込みがされていません!」
「何!」
ヒドいわ。当局に抗議に行った。
「・・・ですから、活動が不鮮明です。収支報告書もおかしいです。何ですか?このタイヤ代は?」
「キー!どこで見つけたのよ!」
「オープン資料からおかしいと発覚したのですよ。貴方のあげているサイトの資料です。今年度からは打ち切りです。他にもNPO法人なのに補助金をプールしていますよね。余るぐらいなら予算申請をしないで・・・【このおしゃべりマ○○が!】」
「・・・ヒドイ侮辱ですね!お帰り下さい!」
こうなったら、圧力団体、御男騎士団・・は壊滅したわ。名誉女性ぬっころし隊に・・
☆名誉女性ぬっころし隊
「アハハハハ、ヒドイね。なら、話をホテルでゆっくり聞いてあげるわ」
「結構です!」
こいつらはファッションでマン騎士をやっているわね。
頼れる女はいないわ~ん。
これぞヘルジャパン、女尊男卑社会!
なら、新日本男性共同党ね。
あら、ニュースだわ。
‘’国会中継です。自由女性党の議員が、亀頭夢千代のNPO法人コンラートの活動に質問をしています’’
『活動費が不鮮明です。公金で海外旅行をした疑惑もありますが』
『ここでこの話題を出すのは・・・下品だ!』
『更に、自衛軍の駐屯地に対して反対運動にも参加していますよね。税金で補助されているのに』
・・・・・
及び腰じゃない!
新日本共同党本部に行くわよ!
あら、しかし、街に野蛮な自衛軍の兵士が多いわね。
【発砲は各部隊長の判断!官公省庁の警備だ!治安出動だが、野外令に準じる!】
「ちょっと、男性共同党本部に入れないじゃない!」
「そこの男性、速やかに離れなさい。警告します。三回警告して退散しなければ発砲します」
フン、今まで基地反対運動をしても、何もされなかったわ。
「このおしゃべりマ○○が!入らせなさいよ!」
・・・・
「3回目!退散せよ!」
「マ〇〇潰すわよ~ん!」
「・・・仕方ない。五井軍曹、あの男を打ち据えよ」
「了解!」
バチ~ン!
「キャアア、野蛮!おまわりさ~ん!」
「巡査も女だが・・」
‘’緊急ニュースです!男性共同党の本部に捜査が入りました’’
『帝都大学山川河子教授解説をお願いします』
『男性保護委員会の実態は、各種男性保護団体がアマーバー状に集まっているものです。共同親権が施行された後も、いわゆる子どもの誘拐を指南したり。中には、孤児保護団体が海外へ養子縁組を斡旋して、報酬を受け取っていた疑いがあります』
『まあ、その総本山に捜査のメスを、男性共同党本部ビルに男性保護委員会の本部もありましたよね』
『ええ、関係性が極めて高いのです。それに、共同党には根本的な問題があります。暴力革命により女性支配を脱し政権を樹立する。公安の調査対象だったわけです。今回の松本男性特区に合わせて、私兵を作ろうとした計画がありました。美少年隊とか・・』
・・・・・・・
亀頭の人生は時代の流れに翻弄される。
そして、
☆☆☆国会
「男性保護費と結婚維持費の段階的廃止法案を提出します」
ザワザワザワ~~~
「いきなり保護費を打ち切ったら餓死者が続出するでしょう。1年の猶予期間、その間に就業をあっせんさせます。結婚維持費は女性との性行為を促すものではありませんでした。形骸化しております」
「首相!それでも働かない。働けない男性は!」
「生活保護の復活を考えています」
「それでは変わらないのではないのですか?」
「はい、ですから、アメリア国の制度、フードスタンプを参考にします。場合によっては施設に収容して共同管理。これは女性も受給対象者になると言うことです」
・・・・・・
これは実質クーデターである。
各重要政府施設に自衛軍、警察軍で警備を固めたが。
全国で男性達のデモが起こるようになった。
「新日本国はおマ○○ランド!!」
「多様性を破壊するな!」
「我々だって、旅行をしたいのよ~ん」
「ハンガーストライキよ!」
‘’ニュースです。国会議事堂前で男性達がハンガーストライキをしています。
しかし、一日で、尊厳を守れるトイレと医師の派遣を要求しています。これは果たしてハンガーストライキなのかと疑念の声が広がっています’’
「フウ、馬鹿の目くらましで丁度良いではないか?これから選挙も男女平等だ」
「はい、総理、しかし・・・」
「女性ばかりになるであろうな・・だから、最低限の男性優先枠があっても良い。それを・・・」
「総理、聖男大学名誉教授下野千都男氏が面会を求めています。松本特区に早く避難させろとのことです」
「フ、もう、対象者には通達済みだと伝えておけ」
「でないと、エスポワールボートに乗って、優秀な男達と海外に移住する。日本の男性は世界で1番人気があると言っております」
「愚かな。それは何十年前の話だ。ケツ軽、白人崇拝、子ども誘拐・・・働かないで・・・と、いいや。現実を見てもらおう」
その後、家庭では。
「ねえ。貴方、結婚維持費が支給されないわ。働くか家事をちゃんとするか決めてもらわないと」
「そうよ。私達は働いているのよ。貴方の家事はおなざりよ」
「フン!出てくぞ!」
「どうぞ。もう、若い子が街で迷っているのよ」
「な、何だと!」
追い出される中年男性が続出した。
☆☆☆長山県松本
「ついた。安子、みずほ。舞子」
「すごい所ね」
俺は会社から休暇を一月もらった。
ここで療養しろとの事だ。自然が豊かだが、街が建設されている。
安子さん。みずほ。舞子もついてきた。
皆、休暇だ。すごいな。男性に合わせて、全てスケジュールが調整される。
それに、何だか、おかしい。
子どもを欲しがっている。そりゃ、いずれとは思っているが、舞子は高校生だ。
あ、俺もたいして変わらない。
「あのね。この世界は妊娠が全てに優先するのよ。若いときに子どもを授かった方が楽なのよ。補償も充実しているのよ」
「うん。うん」
「そうだべ」
「私達ね。主婦になりたい。ダメかな」
「いや、全然、良いよ。だけど、まだ先でしょう?俺が主夫になってささえるまであるよ」
「フフフフ、せっかくの休暇だもの。私達が主婦になったときの予行練習をしたいわ」
「分かった。じゃあ、家事は全て任す。その代わり。昼間はどっかに遊びに行こう」
何だか妻達がおかしい。
寂しがりやなのか。
やたら、ベタベタ甘えてくる。
この日から、まあ、避妊無しで夜を過ごすことになる。
最後までお読み頂き有難うございました。