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14 男は性的搾取されてきたから仕返すまでは何とか意味は理解できるけど、だからマ○○Tシャツを作るのは違くないか?と思う俺

 ☆首相官邸



『女は盗撮をする!だから、盗撮仕返すのよー、マ〇〇ジャケット!マ〇〇Tシャツをつくったのよ!』



 これが、男性学の最も尖鋭化した主張をしている山ノ中馬鹿うましかです。

 更に彼の主張は・・・


『私達男性は女性から奪われてきたのよ!だから万引きをしても許されるわ!』

『とにかく、盗撮された女性から訴えがあった。署まで連行する』

『マ〇〇ジャケット!持ってくな!触るなーーーそれに私は逮捕されないわ!前に逮捕されたわー!』



 ・・・・


「この男、逮捕されないと思っているが」

「はい、首相、一事不再理の原則を間違って解釈しています。同一刑事事件で判決が確定し場合、同じ事件で再度の審理は許されない。を一度、盗撮で逮捕されたから、また、盗撮をしても裁かれないと思っていたようです」

「愚かな」



「次は男性学の最高峰の一人、聖男大学名誉教授下野千都男氏です」



『女どもに守ってもらわなくても、敵の女たちの方が良い待遇してくれる。敵国大歓迎!

 軍拡断固拒否!松本男性特区に入らなくても良いじゃない!結婚をしなくてもいいじゃない。皆で仲良く貧乏になりましょう!』



「ふざけていないか?この男、松本男性特区入りの希望の嘆願書を出したぞ」

「はい、信用できない男です。結婚もしています。タワマンにも住んでいます」


「他に、男性をデフォルメして描いた通称萌絵が性搾取を助長するとして糾弾している亀頭夢千代。『僕たちはママ活させられた展』を全国で展開しています」


「もう、いい・・」




 ふう。男性が急激に馬鹿になっていく。

 賢くて強い男性はもういないのかもな。


 私、藤川は首相をおりたくなった。



「首相!大変です!四ツ橋商事前でマン騎士たちがデモを起しています!」


「いつも通りだろう。ギャルソック警備で対応するのではないか?」


「それが、イザナギが前に出ています!」


「何?・・誰も止めなかったのか?」




 ☆☆☆四ツ橋商事前



 俺のファンが暴徒と戦い始めた。

 避難してもらおう。俺が呼びかければ皆言うことを聞くのではないか?


 咄嗟に足が騒乱の場に向かった。

 佐藤軍曹長たちは。


「我らは上杉様の部下として行動する!命令を発せよ!」

「では、誘導をして下さい。この社屋の中なら安全でしょう」


「「「誘導了解!」」」

「それに付随する正当防衛も各自の判断だ!」



 ・・・・・



「みなさーん。建物の中に入って下さい!俺はケンの中の人です」

「「「キャアアアーーーー、イケメン!」」」



 いつもなら、デモをして警察が来て終わりだけど、暴動までなった。


 様子がおかしい。先頭の薄幸そうなおば様は白衣を着ているが、病院から盗んだのか?

 彼女が、中指を立てると、皆、気持悪そうに倒れる!

 ヤダナ。俺のお袋と同じ年齢の方がファッ〇だよ。



「ファアアアアアーーーーーーク」



「苦しい」

「ウゲー」



 ただ、目が血走っているおば様じゃない。

 これは・・



「上杉様。あれは、ギリスト教の術式!ファッキューだ!まだ、使える人がいたんだ!」

「ええ、佐藤軍曹長。そうなの?」

「上杉姉妹隊は、誘導しろ!」

「「「誘導!了解!」


 姉妹隊、いやな名前だな。



「上杉さんは盾を!」


 釘バットを持った奴が襲っている。

 俺は前に出て、盾で釘バットの攻撃を防いだ。


 カン!カン!


「うりゃ、うりゃ!男は盗撮する!痴漢をする。三歳の女児でも暴れたら抑えられない男様を守るのがマン騎士だ!」


 カン!カン!


 うわ。釘バットで本気で殴ってくるよ。小さいなこの子、あれ、このTシャツ・・・



「おりゃ!山ノ中先生のマ〇〇Tシャツだ!盗撮された男性の苦しみを表現したものだ。ぬっころすぞ!上杉!」



 一瞬、おののいて油断をした。あれは、俺もつい最近見た。マ○○・・・女性の神秘の秘所を晒して許せるのか?



 ガン!


 釘バットの衝撃で盾が頭にぶつかった。



「今だ!ファアアアアーーーーーー『ボキ!』ギャアアアーーーー指が折れた!」

「ヒドイぞ!指貫先生の指を木刀たたきつけるなんて!」




「私は田中!上杉姉妹隊!男はお前らに守られなくても強いぞ!」


「オラ、五分林!くらえ、銃剣道だ!」


 ズキッ!


「グフ」


 うわ。今度は杖でノドをついた。

 本気だ。



「さあ、上杉さん。皆さん避難しました。建物の中に、後はギャルソック警備に任せて下さい!」



「はい」



 何とか、社屋に入れた。



「帰宅困難事態の訓練よ。皆様に豚汁を出して、怪我の有無の確認!」


「総裁!有難うございます」

「義母と呼んで良いのよ」


 四ツ橋純子さん。四ツ橋グループの総裁だ。今は俺のマムだ。



「これは、騒乱罪が適用されるかもね・・住居侵入罪、殺人未遂、あらゆる法令を適用するように法務部に通達よ」


「はい、総裁!」



 護男騎士団は全員逮捕され。



「弁護士を頼むわ。男性保護委員会もくるぜ」



 しかし、来たのは老齢の公選弁護士一人だった。



「やってしまったことは仕方ありません。全て認めて反省をして情状酌量をお願いしましょう。五分林さん。上杉さんを釘バットで殴るときに、『ぬっころすぞ』と言いましたね。殺人未遂罪で立件するように動いています」


「はあ、亀頭先生は?男性保護委員会は?」


「連絡はないみたいですね」




 その後、外の支持者たちが署名とクラファンを集めたが。



「何だ。私達は真心で男性を守っていたのに!」

「一万円も集まらない」


 弱者を守っているつもりが、その弱者を置き去りにしていた。

 男性達はごく一部を除き関心を示していなかった。




 この騒乱は大きく報じられ。



 ‘’見て下さい。女性を守る男性です。四ツ橋グループの公式チャンネル、Vチューバー「ケン」の中の人です’’


 ‘’イケメンですね’’


 上杉の人気は高まった。




 ☆☆☆自衛軍病院



 俺は、あの後、病院に運ばれた。

 少し、頭を打撲した程度で精密検査だ。


「術式、ファッ〇は・・?」

「あれは、たいした事はありません。しばらくは心安まる音楽を聴いて、退院したら自然豊かな所で過ごして下さい」


「はい・・」

 妻たちは今向かっている。

 皆、大慌てだ。安子さんはローテーを直前で交代した。それが許されるのがこの国だ。

 みずほは、学校が特別に車を用意してくれて向かっている。


 舞子は・・・いた。



「舞子~」


 廊下にいた。誰か年配の女性がいる。

 女性は・・・


「ヒィ、男・・・」


 と一瞬つぶやいた。

 しまった。男性恐怖症の舞子のお母さん。俺にとっては義母だ。



「賢治!来ちゃだめ」


 しかし、義母は、すぐに、ハッと何かに気がついた表情になった。



「・・・異界から来られた方ですね」


「はい、そうです」


「少し、怨念がついていますね。顔を近づけて下さい」

「はい」


 義母は右手を俺の左頬に当てて。


【キエエエエエエーーーーー!はらいたまえーーーーー】


 ボア~


「あれ、少し、軽くなりました」


「フフフ、まだ、これくらいは出来るのよ」


 これが神力というものか。




 ・・・・・・・



 病室でお話を聞いた。


 彼女の一族は祈祷省の神職、代々、祈りを捧げていた。

 祈れば、豊作になる。昔、いや、今でも大事な役割だな。


 男性が少なくなって、術式をかけた。パラレルワールドから男性に来てもらおう。

 言い方を変えれば、誘拐だ。



「グスン、グスン、祖母の代に総力を結集して、矛盾の術式をかけました」



 何でも、俺が日本で祈った道祖神は、男性特有の器官の形だ。


 通常、道祖神を見たら、笑ったり。女性との行為を思い出したりするそうだ。


 しかし、道祖神に、女性を大事にすると祈願したら、この世界に連れてくるようになっているそうだ。



 ''彼女出来ますように、出来たら大事にします’’


 あ、そんなこと願ったな。



「まだ、術式は生きていたようね。本当にごめんなさい」


「良いんですよ。日本の母は、俺が高校を卒業したら再婚すると言っていましたから、丁度良かったのです。3年早まっただけです」


「グスン、グスン、それでもよ」


「貴方だけのせいではないでしょう。というか貴方のせいではありません」



 お母さんか。そう言えば親孝行したいな。



「退院したら一緒にすみませんか?その親孝行をさせて下さい」


「いいえ。私も腕に覚えがあります。どこかの給食センターで働きますから」

「母さん・・」

「フフフフ、連絡は密にしますわ。それよりも、舞子をよろしくお願いします」


「はい、助けられているのは俺の方です」


 そうか、女性はたくましいな。




 ☆☆☆


 この日、護男騎士団本部が家宅捜索された。

 ゲバ棒、釘バットで捜査員を襲撃するマン騎士に警察軍が発砲した。

 彼女らは。


「護男は永遠に!」

「椎名代表に栄光あれ!」


 激しく抵抗をしたが半日で鎮圧。



 しかし




「党首、護男騎士団が壊滅しましたが、コメントをお願いします」



「・・・・・・」


「椎名党首!男のために戦っていた組織ですよ。党首も絶賛していたではないですか?真の護男の先鋭だと!」


 機関誌も沈黙を保った。



 彼らからしたらトカゲの尻尾切りだが、重大なミスを犯した。

 法治国家において、暴力は大きな武器になる。

 刑務所に入る前提な〇ヤが恐れられる理由はそこにある。


 党首が一言でも遺憾の意を述べれば違ったことになったであろう。


 前例を作ってしまったのだ。


 護男無罪はあり得ないと。






最後までお読み頂き有難うございました。

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