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HOME  作者: 環
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さあて、やって来ました。

ここがどこかって?


ここが噂のカラオケって所らしいです!


明らかにテンションおかしくなってるけど、まことデス。



…だってさ、地元には無かったんだもん。

コンビニも歩いて行ける場所には無かったしねぇ、田舎だわ。



今日は家事も勉強も終わらせてるから、後は時間がたっぷりあるんだよね。作戦、決行!


動画のコメント欄で練習場所の相談してみたらカラオケをオススメする人が一番多かったんだよね。

店によっては楽器もOKな所もあるって事だったから、今日は前から気になってた駅前のカラオケ店へ突撃です。

もちろん、愛用のギターを持って。

年季は入ってるけど、ちゃんと手入れしてるし、物は良いんだ。

テツおじさんのお古で実家に置いたままになってたのを使わせて貰ってます。


…さて、そろそろ入るか。


なんか緊張して入れなかったんだよ!

初めてだし、なんたって1人だ。敷居が高い。



……えいっ!女は度胸だ!




「いらっしゃいませ!当店は初めてでしょうか?」

「あ…はい。楽器も演奏して大丈夫ですか?」

「大丈夫ですよ。まずは会員登録してから、色々説明しましょう。」


素敵なお姉様にカラオケのシステムやら利用方法やら、色々説明してモライマシタ。

緊張したわー。


それにしても、完全に個室なんだねぇ。これならギター弾いても大丈夫だね。ソファーも机もあるし、最悪ここで撮影出来そう。

みんながオススメするだけの事もあるな。


ギターの練習の前にちょっとカラオケの機械をつついてみるぞ!おー!

…ってどうやるんだ?

マイクはわかる。

きっと機械は画面の下のアレだろうけど…


どうやって起動すんの?


お姉さんはリモコンがあるって言ってたけど…それらしきものがみあたらない…

私の心の声が届いたのかタイミング良く店員さんが飲み物を持ってきた。

瞳がクリックリで小動物みたいで可愛い系の店員さんに見とれてしまった。か、かわいい。

それに身長が親近感!私よりは高いけど…。



「……あの、これどうやったらいいですか?」

どうにか自分を再起動して質問すると、店員さんはニカッと笑って

「あれ?もしかしてカラオケ初めてなん?」

と思ったよりも低めな声が返ってきた。


「はいっ!最近この辺りに越して来たんですけど、前住んでた辺りにはカラオケなんてなくって。」


「せやからか。はい、コレ使うんやで。」


へー。えっ?!このタブレットがリモコン?

おぉ!タッチパネルなんだ!スゴい!……ってコレどこつつくんだろ??



「ぷっ。……こうやって…後はここ。細かい調整はこのへんみてみ。」


おぉー!スゴい!ハイテク!!

これ絶対一人じゃわかんなかったや。うん、うん。


「ぶはっ!あはは!全然声出せへんのに、全部顔に出とるで~。おもろいなぁ。」


「へ?」 


「わいはリンや。また困ったら呼んだらええで。」


リンさんはそう言うと私のあたまを撫でて部屋を出て行った。


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