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HOME  作者: 環
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6

「つ、疲れた…。」


あれからテンションの高い店長さんに脱がされてあちこち測られた。何か色々なものが、削られた気がする。

最後に渡された服と下着を身につける様に言われた。まことがまだブラジャーを付けた事がないと言ったらどこかしらに電話して手配までしてくれた。今までは誰に相談したらいいのか判らずパット付きのタンクトップで過ごしていたので、ありがたかった。

本来なら母親が気付いて手配してくれたりするものだが、まことの母親は兄の事に忙しくしており、まことの変化にはあまり関心がない様子だった。初潮がきた時もビックリして母親に助けを求めたまことにナプキンを渡しただけですぐに何処かへ行ってしまった。その事もあってまことは何となく母親に相談してはいけないと思っていた。



「ねえテツさん、まこと遅くない?」

まことが試着室で店長に色々測られてる間レン達は服を物色しながら待っていたが、流石に長い。

「店長の玩具になってんのかなー?俺様子見てくるよ。」とレンは試着室の方へ向かっていった。

テツがレンを止めようとした瞬間、試着室から店長に連れられまことが出てきた。


試着室へ入る前は少年にしか見えなかったまことだが、今はもう年相応の女の子に見える。ショートパンツにパーカーと先程と同じアイテムだが、太ももを大胆にだしたホットパンツに夏用の薄手の生地のパーカーで女の子らしくそではフレンチスリーブで身体のラインがキレイに見えるデザインだ。

「おまたせー♪テツくんどうよ?」

「……脚をだしすぎだ!却下!!」

「うわー。お前は父親か?!」

店長とテツが軽口の応酬をしていた横でまことは居たたまれない気持ちで立っていた。


恥ずかしい。こんな女の子みたいな格好は制服以外でする事はない。鏡で見た自分は紛れもなく女の子に見えて、なんだか違う人になった気分だった。服装ひとつで気持ちも変わるのだろうか。

まことは頬を染めて視線をさまよわせた。 


「蓮司、お前見すぎだ!」

テツがレンの視界を塞ぐ。レンは目を見開き口を半開きにしてまことを上から下まで凝視していた。

レンにじっと見られていた事に気付いたまことは更に顔を赤くそめた。

もう…着替えたい。恥ずかしくて両手で顔を覆った。


「…まこと。女の子だったんだ。」レンは誰に言うでもなく小さく呟いた。


「可愛いね、まこと。さっきより全然いいよ!」

レンにそう言われてまことはソロソロと顔をあげた。相変わらず柔らかい笑顔を見てまこともホッとして笑顔になった。


「そういえば、さっきまでソレ何処にしまってたの?なかったよね?」

レンが胸を凝視しながら問うと同時にまことはレンの頭をはたいた。


レンさんのすけべー!!

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