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カップルの日常〜出前編〜

作者: 03


「ねー、お腹すいた」

「夕食どうする?」


「んー」

「外食かそれとも作ってくれる?もしくは出前?」



人というものはホントに望むことを2番目に置くらしい。

さらに付け足すと、望むことは最初と最後は人の心理的に置きにくいらしい。









「出前にしよー」





俺の希望通りにはならなかったみたいだ。

彼女の気が向いたときに作ってもらおうじゃないか。




「わかった。中華の出前でいい?」

「うん!」





出前になったら馬鹿の一つ覚えのように中華だ。

1度外食しに行って、おいしくて出前をしていることを知ってから、店には行かずに出前をしている。



お互いに出不精だからね。






「何食べようか?」




と、スマホでメニューを見せる。







「とりあえず特製炒飯だねー」

「他にも食べたいから1つにしようか」


「あと、小エビの天ぷら!」

「うん、いつものだね」


「あ!友達が味噌ラーメンおいしいって言ってた!」

「お、じゃあ食べてみようか」



という感じで話しながらメニューを決めていく。






元々、中華は好きじゃないと言っていたけれど、好物は結構あるらしい。

しかし、酢豚やチンジャオロースは好きではないと言っている。






「私は欲しいのはもうないから、決めていいよー」


「んー、餃子はどう?」

「いいよー!」



「スープもの結構あるなー。ワンタンスープうまそうじゃない?」

「うん、食べよー!」







「もしもし、出前お願いします。………」


















2人でメニュー決める時間は結構楽しい。

俺は中華全般が好きだから、彼女に合わせる形だけどね。


外食する時も移動中にこれ食べようねとか話していても、店に着くと忘れちゃうんだよね。

そして、満腹になったときに思い出すというね。

次きた時は、絶対に食べようねーなんて話したなー。





だいたい外食する時は焼肉の食べ放題だけどね。



彼女が肉食系女子(物理)だからね!









テレビを見ているとチャイムがなった。





「はい」

「出前でーす!」







出前が来たので、料理を受け取った。




しかし、数が多いので一度じゃ持って行けそうにない。


すると、彼女が部屋の奥から出てきた。










「私も運ぶー」







2人で手分けして運ぶ。

食器が熱いのは俺が運んで、彼女はそれ以外を運ぶ。





「これ、中間地点が必要だぞ!」

「え?どういうこと?」

「テーブルまで持っていくのに手が持たない」

「なるほど」





まるでマリオのように中間地点を設定して、そこまでアツアツの食器を持って行き、やけどしそうな手を休める。




少し休ませた後、意気込んでテーブルまで持って行こうとしていると、





「タオル使えばいいじゃん」



と、彼女の声。






「確かに」






鶴の一声により、簡単に食器を運ぶことができた。










2人、隣に座り一緒に同じ言葉を発する。







「「いただきます」」









おいしいねー、とか

熱い!、とか

時折、見つめ合いつつ言い合いつつ食べる。












ポトッ


「ねぇ、床に落とした」

「き、気のせいだよー」

「ホントに食べ方汚いよねー」









罵倒された。

正直、嫌いじゃない。


でもMじゃないぞ。

決してMではない。










何度も言うけど違うからな。


いつでも見ていてくれているんだなーって思ってるだけ。












「もう、お腹いっぱい」



と、彼女がお腹をさすりながら言う。





「俺もそろそろ食べられないわ」








でも、テーブル上には料理が残っている食器が置いてある。


つまり、お残しをしているわけだ。

中華って多くの種類を食べたくなっちゃうから、全部食べきる前にお腹いっぱいになっちゃうんだよね。









「残りは朝ごはんに食べようか」

「そうしよー」








と、明日の朝ごはんが決まる。





とりあえず、残っている料理を家の食器に移した。







中華屋の店員に言われた通り、玄関に食器を置きに行っている時、ふと思い出したかのように呟く。













「次の出前ではオムライスを頼もう」








すぐに来るであろう日を妄想して、彼女が待つ部屋に戻る。


好きな人と食べるご飯は、何割増にも美味しく感じると思います。



中華屋のオムライスっておいしいんですかね?

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