表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皇宮の花嵐  作者: 透明
87/255

当主継承編 騒がしいな 

 


 座学最終日まで、残り一週間となった日の事だった。


 その日もいつものように、泉凪と悠美は座学室へと一緒に向かっていた。



 

 「……ん? 何だか、座学室の中が騒がしいな」




 悠美の言う通り、何やら座学室内が騒ついており、泉凪も不思議そうに「そうだね」と頷く。


 そんな中、座学室の外にいる者たちが、泉凪たちを見て何やらコソコソと話をしているようだった。



 その事に気づいた泉凪は、不思議に思いながらも、特に気にせず座学室の中へと入る。




 「……何?」




 泉凪たちが座学室へと入ると、一斉に泉凪たちに視線が集まる。


 見送るために、座学室の入り口に居る、花都と心温も「何だ?」と驚いている。




 すると、先に座学室へとやって来ていた、千季と文月が泉凪たちの元へとやって来る。


 その表情は、何処か曇っていた。



 そんな二人に悠美は「何があった?」と問いかける。




 「朝、座学室へとやって来た時に、この紙があちらこちら、座学室内を埋め尽くすように貼られてあったんだ」




 文月はそう言うと、一枚の紙を泉凪たちに見せる。




 「お披露目会にて 月花の姫君に 毒を刺したのは 地星の晃……」




 悠美が紙の内容を読み上げると、泉凪たちは驚いた表情を浮かべる。


 


 「……誰がこんな事を」




 泉凪は顔を顰め、そう呟く。


 


 「誰かは分からないけど、座学最終日前にこれを貼ったと言うことは、晃を地星当主になるのを阻止しようとしている者がいると言うことだが」


 「となれば、晃に恨みを持っている者か、あるいは……」




 悠美と文月の言葉に続けるように、千季は「地星家の人間の誰か、だね」と言う。


 そんな千季に文月は「伏せたのに」とジトっと睨む。




 「伏せた所で、皆んな思ってるよ」


 「まぁ、それはそうだね」




 千季と文月がそう話している横で、花都は「これは事実なのでしょうか?」と呟く。


 そんな花都の言葉に心温は「……分からないですが、あり得ない話ではないですね」と返す。




 「……泉凪。大丈夫か?」




 先から、黙って紙を見つめる泉凪に、心配したようにそう問いかける悠美。


 泉凪は「私は大丈夫。けど……心大が心配だ」と言う。



 泉凪と仲が良い心大。


 そんな心大の実の兄である晃が、またもや泉凪の事を傷つけていたと知れば、泉凪が晃に髪を切られてしまった時のように、凄く罪悪感を抱くのではないかと、泉凪は心配しているのだ。



 そんな泉凪を悠美は見つめる。




 「そう言えば、心大様の姿が見られませんね」




 心温は座学室内を見渡しながらそう言いと、文月が「朝から来ていないよ」と返す。




 その時、座学室へと師範と大神官の藍良がやって来た。




 そして、泉凪の事を見るなり「月花様と花都様のお二方は、謁見室へと向かわられてください」と藍良は告げる。



 その言葉に、悠美と千季は「私も(僕も)」とついて行こうとするが、藍良に「お二方は座学がございますので、座学室に残ってください」と言う。


 藍良に止められ、不満そうな悠美と千季。


 文月にも「二人が行ってどうするんだい」と呆れながら注意される。



 そんな二人に泉凪は「ありがとう、二人とも」と笑うと花都に「行くよ、花都」と座学室を出る。



 花都は悠美たちに一礼すると、泉凪の後を続く。




 「……心配だな」


 「まぁ、大人しく待つしかないね」




 悠美と千季はそう言うと、大人しく自身の席へと向かう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ