表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皇宮の花嵐  作者: 透明
60/255

当主継承編 地山の町



「神守の国で最大と言われているだけあるね。凄く大きな山だ」




 地山の町へと視察にやって来た、泉凪、悠美、千季の三人。


 町に入る前から見えていた山を目の前にしては、驚いた表情を浮かべる泉凪たち。



 泉凪の言葉に続くように千季も「ほんと……この大きさなら、皇宮まで見えそうだ」と呟く。




 「……だが、思ったより人がいないのだな。聞いた話によると、日々、観光客で溢れかえっていると聞いていたが」


 「思ったより、というか全くいないけど」




 悠美と千季の言う通り、地山の町は、美しい鍾乳洞と最大の山が有名で、観光名所になっており、日々、町中は沢山の人で賑わっている。


 のだが、泉凪たち以外、誰一人として町にはいないのだ。




 「陛下が仰っていた事と何か関係があるのかな?」




 そう言う泉凪のことを、悠美と千季は見る。


 

 泉凪たちが地山の町へと、視察に向かう直前のことだった。


 突如、皇帝が玄関で牛車を待つ泉凪たちの前に現れたのだ。



 かと思えば、何やら神妙な面持ちで、泉凪たちに調べごとをして来てほしいと言うのだ。




 『丁度、二週間ほど前。地星家警備隊から手紙が届いたんだ。最近、地山で何か起きているらしいが、変死体の件で追われ、地星家の警備隊だけでは調べきれぬから、皇宮警備隊に来てもらいたいと、書かれてあった』




 ぴたりと起きなくなっていた、変死体の件。


 それが最近、また起き始め、地星の郷付近で多発したため、地星家警備隊は捜査に追われていた。



 皇帝は、話を続ける。




 『その手紙を読み、私はすぐに皇宮警備隊を地山に向かわせた。だが、地山に向かった警備隊は特に変わった様子はなかったと、傷一つ付けずに戻ってきた。』


 『それ以上、捜査を行われていなかったのだが、今度は地山の町から直々に手紙が届いてな。何やら妙に気になってしまい、もう一度警備隊を向かわせようとしていたのだが……何せ今、例の変死体の件で警備隊は手一杯でな。』


 『お主らが行くのなら、お主らに頼みたいと思う』


 『本当に、何もなかったのなら、なかったでいいが』




 そう呟く皇帝を、泉凪たちはじっと見つめる。







 「まずは、人を探さなければな」




 悠美がそう言った時、背後から「お主ら!! ここに来てはならない!!」と言う女性の声がした。


 三人は驚き、後ろを振り返ると、そこには八十代くらいの老婆が物凄い形相で立っていた。



 悠美は「何だ?」と呟くと、その老婆は「さっさと帰れ!! お主らも巻き込まれるぞ!!」と三人に向かって持っていた杖を振り回す。




 「もの凄い力強い婆さんだ……」




 何とか老婆を落ち着かせることができた三人。


 だが、落ち着かせた頃には、三人の息は上がっており疲れ切っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ