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皇宮の花嵐  作者: 透明
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当主継承編 誰なのか

 


 官人から言伝を聞いた晃の顔は青ざめ、手も震え、官人は「一度、部屋の中に入り休まれては」と提案するも、晃から返事が返ってくることはない。




 (薬売りの娘……間違いない。月花の姫君に毒を刺すよう命じた娘の事だ。つまり、あの紙に書かれていた〝罪〟とはお披露目会の件のこと……!)




 晃は、自身の右の手の親指の爪を噛む。




 (誰だ? この紙の差出人は。それに何故、バレているんだ? 証拠は完璧に消したと言っていた……まさか、あいつがバラしたのか?)


 (いや、あいつは自分の立場が危うくなるような真似はしないはず……)




 晃は「あぁー、くそっ……!」と頭を掻きむしり、声を荒げる。




 「とにかく、後であいつの元に行かなければ」







 「……例のお披露目会での、月花様に毒を刺したと思われる薬売りの娘ですが、今朝、死亡したことが確認されました」




 皇帝の執務室。


 そこには執務椅子に座り、大神官・藍良の話に耳を傾ける皇帝陛下と、そんな皇帝の隣に立ち、同じく藍良の話に耳を傾ける仁柊がいた。



 藍良の話を聞いた皇帝と仁柊は、眉を顰める。



 お披露目会にて、泉凪に毒を刺したと思われる人物が、見つかったと皇帝に知らせが来たのはつい、二日前のこと。


 その者は、皇都から行くのに丸一日半かかる、地星家が統治する、とある小さな村の薬を売る娘だった。



 その娘を取り調べするため、皇宮の警備隊が向かった所、自宅で首を吊り亡くなっているのが発見されたのだ。




 「警備隊から逃れられないと思い、自死を選んだか。もしくは……」




 仁柊の言葉に続けるように、皇帝は「誰かが殺害したか」と呟く。




 「恐らく、共犯者の仕業だろうな。神力者を襲い、仲間をも手にかけるとは……直ちに犯人を見つけ出さなければな。引き続き、頼んだぞ。仁柊、藍良」




 皇帝の言葉に「はい」と返事をする、仁柊と藍良。


 ちょうどその時、コンコンっと執務室の扉を叩く音がし、仁柊は返事をし扉を開く。




 そこには、医者が立っており、執務室の中へと通す。


 藍良は、皇帝に「この件を、悠美様にもお伝えしときます。」と執務室から出て行こうとする。




 藍良の言葉を聞いた医者が「悠美様と言えば」と思い出したかのように話し始める。




 「先程、月花様たちと何やら楽しそうに、昼食を摂られているところを拝見しましたよ」




 そう言う医者の言葉に、皇帝は「悠美と月花の姫君が?」と驚いた様子で聞き返す。




 「はい。悠美様が、他の神力者様と楽しそうに話されているのを、あまりお見かけしたことがなかったので、幼い頃から悠美様を診させて頂いている身として、微笑ましくなりました」




 そうニコニコと笑みを浮かべ言う医者。


 そんな医者を見て、皇帝は「そう、か……」と何処か、曖昧な返事を返す。




 先程、執務室から出て行こうとした藍良は、医者の事をじっと見つめ、執務室から出て行く。

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