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皇宮の花嵐  作者: 透明
163/207

皇位継承編 誇りなんですよ

 


 国重邸へとやって来た泉凪たち。


 流石、神守の国一大きな病院の医院長の自宅とだけあり、沢山の邸宅が並ぶ中、一際大きく立派な建物だ。




 広く、長い庭をしばらく歩くと、玄関が出て来、清春は「どうぞ、上がってください」と家の中へと招き入れる。


 泉凪たちは「おじゃまします」と邸の中へと入った時だった。




 「清春様、お帰りなさいませ」




 邸の中から、明るい声が聞こえて来たかと思えば、一人の黒い着物を見に纏った、目がくりっと可愛らしく、男性にしては少し小柄な、爽やかな雰囲気を纏った男性が、清春を目にするなり、嬉しそうな笑顔を浮かべ清春の元へとやって来る。


 

 そんな男性に、清春は「あれほど、邸の中では走らないと注意しているだろう。」と注意すると、男性はハッとし「も、申し訳ありません……!」と慌てて謝る。


 清春は「謝罪はいいから、お客様がお見えになっている。客間へと案内してあげて」と言うと、今頃、泉凪たちの存在に気づいたらしく、男性は「し、失礼しました……! お客様が居られるとは知らず……」と再び謝る。




 そんな男性を見て、泉は「ずっと謝ってんな」と言い、泉凪は「いえ……こちらこそ、急に押しかけてしまい申し訳ないです」と言う。




 「いえ……! それでは、客間へと案内いたしますので、ついて来てください!」




 男性はそう言うと、泉凪たちを客間へと案内するために、先を歩く。




 「少し私は着替えて参ります。直ぐに、戻って来ますので」




 清春はそう言って、会釈すると、男性とは逆の方向へと歩いて行く。







 「皆さんは、神力者様方だったんですね……!」




 客間までへと向かう道の途中。


 泉凪たちは、男性に自己紹介をすると、男性は驚くも、直ぐに嬉しそうに「まさか、生きている間に、こうして神力者様方にお会いできるとは、夢にも思っていませんでした!」と言う。



 そんな男性に、泉凪は「光栄なことだよ」と返す。




 「そう言えば、おにーさんの名前はなんて言うの?」




 泉が男性にそう尋ねると、男性は「私は、松野夏目まつのなつめと申します。国重邸で使用人をさせて頂いております!」と言う。


 自己紹介をしてくれた、夏目に、泉は「夏目さんは国重邸で働いて長いの?」と質問する。



 夏目は頷くと「私の父が、元々、国重医院で医者をしていまして、国重医院長とも親しく、父に連れられ、幼い頃からよく国重邸へと遊びに来ていたんです。その時に、私と同い年の清春様とよく遊んでいて、その流れで国重邸で使用人として働くことになったので、もう、二十年は経ちますね」と嬉しそうに話す。




 「清春さんとは幼馴染なんですね」


 


 そう言う白夜の言葉に、夏目は頷くと「立派な幼馴染で、私の誇りなんですよ!」と誇らしげに言う。




 「そう言えば、皆さんは清春様とどちらでお会いしたのですか?」




 夏目の問いに、泉凪は「夕月ゆうづきと言う和菓子屋さんです」と答えると、夏目は「夕月! あそこの和菓子、どれも美味しいですよね! 皆さんは食べられましたか?」と目をキラキラと輝かせる。




 「確かに。美味かった」


 「ですよね!」




 美味かったと言う涼雅に、悔い気味にそう言う夏目。


 そんな夏目に若干驚く涼雅を見て、夏目は「あ、すみません! 嬉しくてつい……!」と言う。




 「私、和菓子が好物なんですけど、その中でも夕月の和菓子が一番好きなんです!」




 そう言う夏目の言葉に、泉凪は「そうなんですね」と頷くと、夏目は「久しぶり食べたいな〜」と呟く。




 それから、しばらく歩き、客間へとやって来た泉凪たちは席につき、夏目と色々と話しながら、清春が来るのを待つ。




 「……お待たせいたしました。」




 泉凪たちが客間へとついてから、数分後、清春は客間へとやってき、席に着く。


 すると、夏目に「お客様方にお茶を。和菓子屋でお茶菓子も買ったから、それをお出しするように」と言うと、夏目は「かしこまりました」と客間から出て行く。




 「それでは、本題に入りましょうか」




 清春の言葉に、泉凪たちは頷き、再度、幽霊騒動について話をする。

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