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大変なお願い

大変長らくお待たせいたしました。


村へは歩きで1時間ほどかかった。

その過程で記憶喪失という設定を利用して色々な事が聞けた。

まず、一番重要な魔王についてだが、まだいないらしい。

そう遠くないうちにうまれるだろうという予言があるようだ。

僕が来た理由が魔王討伐な訳だから本当に近々うまれるのだろう。


彼女が森に来ていた理由だが……………

今言うのは辞めておこう。

後で分かるから。

俺としては嬉しいような大変になるような予感がするお願いまでついてきたし。

今は考えないようにしよう。


太陽もあと少しで完全に沈むだろう。

着いた村はどちらかというと集落と言った方がしっくりくる感じだった。

もう日がほとんど沈んでいるせいか人が外にいない。

シーターに案内されるままついていくと一つの家の前で止まった。


「ここ?」

「そうです。では約束通りにお願いしますね」

「う、うん」

もう緊張してきた。


シーターが扉を開けると中からいかにも一昔前の体育教師の雰囲気を帯びた男性が出てきた。

うん、竹刀持つと似合いそうだな……………。

……………現実逃避は辞めよう。


「お父さん、紹介するね。この人は私の彼氏のレイ君」

レイというのはこの世界での俺の名前だ。

この彼氏役という頼みを引き受けた際にシーターが名づけてくれた。

「突然家を飛び出たと思ったら……………どっから連れてきた!帰ってもらえ。お前はもう相手がいるだろう?」

「お話の途中にすみません。貴方に勝てたらその話は無くなると聞いたのですが」

「ああ、その通りだ。いくら相手が村長の息子だからって俺より強い奴より優先はしねぇ。」

なんか言葉使いも一昔前の体育教師だな。

シーターが家を飛び出した理由、そして森にいた理由が村長の息子と結婚することが決まりそうだったからだ。

シーターもある程度なら我慢したが村長の息子は本当にヤバいとのこと。

その雰囲気からどのようにヤバいのかを聞くことは出来なかった。


「僕に挑戦させてもらえませんか」

一応一人称を変えておいた。

私にしなかったのは言い慣れて無いのもあるし、そうするとつい昔の癖でめっちゃ堅苦しくなると考えたからだ。

「得物は?」

「剣です」

「良いだろう。今日はもう遅いから泊めてやる。明日の昼前にやるぞ」

「お願いします」

こうしてひとまずシーターの家に泊まることになったのだが、さっきのシーターの父親以外からめっちゃ歓迎された。

家族としても村長の息子は嫌だったらしい。

本当にどんな奴なんだ村長の息子……………

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