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最高のボディガードことライクァさんは、ツァイシャ女王様の恋人。
そして以前の旦那様にして先代エルサニア王。
エルサニア王国が隣国クルゼス王国と戦争していた当時の王がライクァさん。
決して愚王では無かったそうですが、戦争を止めるすべを持っていなかった。
それでやむなく戦争を止めるために立ち上がったのが、当時のツァイシャ王妃。
そして、国の暴走を止められなかったライクァ王に、
真っ向勝負で直接引導を渡したのが、モノカさん。
そういう経緯で、エルサニア王国はツァイシャ女王様の治世に。
ただ、ほとんどのエルサニア国民としては、
戦争は生まれる前からしょっちゅうやってて慣れっこな状態だったそうで、
先先代ハルシェリカ女王の残した負の遺産がウザいってくらいで、
先代ライクァ王には、さほど恨みも無かったとか。
その後、ライクァさんは独立遊撃部隊隊長という、
エルサニア王国全土を遊撃守護する存在に。
普段はツァイシャ女王様の専任ボディガードとして密着ガード。
何故、元国王ライクァさんが、
自ら身体を張って女王様のボディガードをしているのか。
事情を知れば納得、
モノカさんがリヴァイス最強乙女と噂されているように、
ライクァさんはリヴァイス最強武人と評されていたのです。
身長2.5m越えの恵体を鍛えに鍛えたその身体に、
Q:得意な武器は?
A:全部
っていうシャレにならない天賦の才を兼ね備え、
近接徒手格闘から遠距離狙撃弓術まで、ありとあらゆる武芸を完熟習熟。
要は、掛け値無しの最強を誇る武人なのだそうですよ、ライクァさん。
一国の君主の密着ボディガードとして、これ以上無いってほどの逸材ですね。
つまりは、
女王様を狙うセクハラ野郎、最強の武術家ノミネスコさんと、
恋人を守護するボディガード、最強の武人ライクァさんが、
エルサニア城内でぶつかり合ったってことです。
お互い、マジで。